何と無く現代版の「もののけ姫」のような印象です。
ブレスIVの言葉で「竜」を「うつろわざるもの」と称しているのですが、詰まる所の神に等しい存在であり、これもそれを冠するに足る存在ですね。
うつろわざるものとうつろう者の対比、無垢なるものと欲得なる者の対比が描かれていましたね。
 まぁ決定的に「もののけ」と異なるのは、そちらのテーマが他者との調和と生命礼賛であったのに対して、こちらはもっと運命と言う唯一的な物と生命の醜さ/儚さとの在り方を描いている点ですが。そのうつろう者たちの一瞬を切り取ったような作品です。

 龍は獅子神の如く命を司る神であり、生命や魂の循環装置のような物であり、龍の歯医者はそれのサポーター。循環の輪に戻す行為の中で生まれる汚れや廃棄物≒竜の虫歯菌が人の遺志や感情の残り香だとするならそれを浄化することと言う事なんですかね。

 超大なる存在でありながら、虫歯とか身近な存在として捉えつつ、やっぱり最後は神々しい存在として捉えなおすと言うのは神に対する珍しいアプローチですよね。
柄杓大事そうに持ってたりとちょっと変わったデザインも目を引く。
しかもその神が人間との契約をしている≒人間に干渉されうると言う点でもより珍しい。
まぁそうは言っても結局人間がその存在を脅かして我がものとする様な事は出来ないんですが・・・。ついでに運命も変えようが無いんですね。ノノコを殺す兵士は生きてるわけで・・・。


 ブランコさん?の動機が今一つ判らなかったのは残念。
金でないし、恐らく軍事的な物とも思い辛い。ベルに行き返りの事を聞いていたことから誰か生き返らせたい人がいるとか?
どういう立ち位置にいたのかも判らなかった。只人間としては超人でも所詮は神の前には無力な存在~と言うための演出装置なんですかね?

 いきなり全力べろちゅーはビビったw


 全体的に壮大で魅力的なファンタジーだったと思います。
細かな説明をせずに世界観溢れる魅力と勢いで押し切ったのも、だれにくいので良し。
思ってたよりもぜんぜん面白かったですね。
ただ最後は少し切なかったですね・・・。まぁ其処まで含めての命の儚さですね。



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