皆さん、こんばんは。しもべです。
EternalWeekend2015が開催されたようです。
参加者は744名。折角なのでその結果も見ていきましょう。
http://magic.wizards.com/en/events/coverage/legacychamp15/top-32-decklists-2015-08-22
http://magic.wizards.com/en/events/coverage/legacychamp15/top-8-decklists-2015-08-22
優勝はBob Huang氏のGrixis Delverでした。
Top8は
Merfolk
Grixis Delver
Lands
Grixis Delver
4c Delver
Grixis Delver
TwintW
Omni-Tell
------------------
9位~16位は
Lands
Lands
Jund
Grixis Delver
Omni-Tell
Painted Stone
Bant Post
Merfolk
です。
因みに
公開されているTop32では
Grixis Delverは合計6名で、Top16圏内にその内4名(Top8に3名)
Omni-Tellは合計4枚で、Top16圏内にその内2名(Top8に1名)
Miraclesは合計5名で、Top16圏内にその内0名
一応併記しておくと、Landsは合計4名で、Top16圏内にその内3名と言う結果です。
現在Tier1と言われているデッキ群3つがやはりそれなりに数が多い結果(Top32の約半分)にはなりましたが、その内Grixisが頭1つ飛び出している状況で、逆にMiraclesがかなり後れを取っていると言えますね。何せTop32で見ると第2位の勢力にも拘らず、そこで全滅しているのですから。前回のエントリーに挙げた通りの状況がここでも結果として現れています。ここ最近の傾向が明確に結果として現れているのかもしれません。
ただし、見てわかりますがLadnsの数の多いこと多いこと。その上茶系もそれなりにいるため、Tier1.5~2の間に苦手なデッキが多いというのが大きな要因に思えますね。
GrixisはやはりTempoの《もみ消し》型よりもパワーの《グルマグのアンコウ》型が主流の様ですね。只気になったところも少し。やはり分割火力の割合が75枚中で微増しているところ。反対に《狼狽の嵐》の減少です。有効なANTが今回はいないため成功と言えるかもしれませんね。もちろんカウンター合戦そのものに強いのは事実ですが、現状ではこれが役立つ相手が少なく、カウンター合戦そのものが成り立ちづらいのかもしれません。
意外や意外はMerfolkの存在。
Top16に2名を輩出し、しかもTop8のGeorge Flete氏は予選ラウンド1位です。
もともと打点は高いデッキでしたし、環境の初動が落ちている事に加え、盤面をTokensで埋めるフェアデッキが多い中で「島渡り」が有効に使える事は大きな事でしょうね。部族デッキですが1点スィーパーに比較的耐性が有る点や《虚空の杯》で相手を減速させる事が出来る点も現環境では美点なのかもしれませんね。
因みに、どちらのデッキにも《潮流の先駆け》が挿されていますね。
Charlie Holland氏の4cDelverは通常の4cに《ヴリンの神童、ジェイス》が2枚入っています。これによりデッキの潤滑油兼アドと言う形になっていますね。削られているのは《時を超えた探索/DTT》と土地1枚ずつで、まぁDTTよりも軽いし本体の機能を考えれば何とか土地もまわるでしょうね。
最初はただでさえ墓地依存の4cに更に墓地依存のカード増やしてどうするの?《瞬唱の魔道士》ではだめなの?とも思ったのですが、つまりはジェイスの表面のルーターの能力が必要と言う事でしょうかね?
潤滑油としてはもちろんですが、これで一定の枚数を墓地にカード供給しやすくなることを考えると寧ろデッキの欠点の補強ポイントなのでしょう。ついでに、現在のLegacyでは恒常的に墓地を取り除く《安らかなる眠り》や《墓掘りの檻》の数が減っているのも追い風なのでしょうね。常時供給する手段が有れば墓地対策にも対抗できるという事でしょうね。
う~ん面白い。
最近徐々に生物ジェイスがLegacyでも使われ始めているように思います。
Max Ansbro氏のTricoloreカラーの「双子」デッキというLegacyではまず見ない物です。Modernの雄がまさかLegacy界に参戦とは・・・。このデッキが弱いとは言いませんがどうしてもLegacyのComboと比べると速度に劣る上に除去耐性の低い生物に依存するので今一つ強みがあるようにも思えませんが・・・。
ただし、現在は《突然の衰微》の減少と、最上位に《剣を鍬に》が少ない事を鑑みると《稲妻》に耐えるタフネスが有れば十分生物Comboも成立する状況ではあります。
また当然ですが各種パーツがブラッシュアップされているためModernよりもデッキパワーを発揮しやすいとも言えますね。その部分に採用されているのが《精神を刻む者、ジェイス/JtMs》、DTTに加えて最大の特徴である《渦まく知識》《思案》ですね。これによりデッキが遥かにうまく回るため土地も圧縮できますし、必要牌の調達も簡単になりますね。Lgeacyの神髄を見ているようです。
土地は圧縮されてますが、前述の様にキャントリップが優秀だからでしょう。それでも非生物の4マナを出す事を想定すると20枚では少ない様な気もしますが、基本2色で基本地形が6枚。実存のある土地枚数が11枚で《不毛の大地》は当然0枚とかなりマナの出しやすい構築なので可能なのかもしれません。Manadenial戦略も今は多くは無いですしね。
《魂の洞窟》も入っていませんからとりあえず土地を伸ばす事が前提の構築ですね。まぁ生物は出せても肝心の《欠片の双子》が4マナですからね。
ただJtMs以外は比較的基本に忠実なTwinであり、速度的な要素はやはり不安が有るはず。判らん殺しでこの規模の大会でTop8に残れる物なんですかね?
何か強みがあるのでしょうか・・・。
22位、Chris Rowland氏の12POSTは世にも珍しいBantカラーです。
と言ってもWの要素はメインには《終末》しか入っていません。もともと《師範の占い独楽》を入れるデッキなので面展開をされた場合を想定した一掃手段と言った所ですね。Miraclesほど安定はしませんが、Comboデッキ故の勝利速度が有るので、何とかなるのでしょう。
採用生物が《白金の帝像》である理由は判りませんが、まぁ負けない選択の為でしょうね。前述の様に盤面に大量展開されるとコロ助や「滅殺」では不十分な時も有り得るため、そういう場合はこれを出して時間を稼ぎ《終末》で流して改めて生物をキャストするのでしょう。
Top8のLandsに《Karakas》がメインに入っていない事には驚きました。が、同時に《ヴェールのリリアナ》をはじめPW自体が減少している現状では、対ファッティに対して対策がかなり緩まっていると言えます。その点を考えればこの手の直接生物を叩きつけるデッキはアリかもしれませんね。
サイドには《聖なる場》も入っています。そこまで土地の保護に力を注ぎたいという事でしょうが、果たして・・・。
25位、Eetai Ben-Sasson氏のD&TtRはオリジンの新戦力《ヴリンの翼馬》を入れていますね。先だってSCGで言われてきた《スレイベンの守護者、サリア》と翼馬の8枚体制のD&Tが組まれていましたが、今回はBorosカラーに組み込まれていますね。正確にはサイドに《ガドック・ティーグ》を採ったNayaカラーのD&Tです。何とも豪華ですね。
Rを足す事で特殊地形対策に課税以外の封殺ルートとして《月の大魔術師》を入れる事が出来る訳ですが、このデッキ最大の旨みは《帝国の徴募兵》でしょうね。そう、これで翼馬の調達も可能なのです。これで徴募兵の対象が増えた事になりますね。これにより柔軟な挙動が採れるため重たい翼馬は2枚に抑え込む事も出来ています。
さらに、これまでは必ずアタッカーとして《ミラディンの十字軍》や《セラの報復者》が入っていましたが、それも翼馬と言うフライヤーに任せているようです。
またRを足す事で《唐突なる死》を入れる事が出来るのも現環境では大きいですね。重たい《大変動》、サイズ除去としては心許無い《Holy Light》以外には有用なものは《漸増爆弾》程度しかなかった範囲除去に幅を出す事も出来ます。
しかし75枚中に3枚に分けているとはいえ、《ファイレクシアの破棄者》は今そこまで必要な札なのですかね。もちろんD&Tの基本パーツでメイン3枚もおかしくはない札なのは承知していますが・・・。。
で、ここからはいつも通りSCGを見ていきます。
とは言っても簡易気味に。
今週はModern OpenがCharlotteにて開催れて、LegacyのPIQも併催されています。
ペタル↓
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/deckshow.php?&t%5BC1%5D=3&start_date=08/22/2015&end_date=08/23/2015&city=Charlotte&limit=100
今週の優勝はChris VanMeter氏のOmni-Tellです。
以下Top16(順に1位~)
Omni-Tell
Esper Control
ANT
Burn
Elves
Grixis Control
Jeskai Blade
RUG Delver
------------------
RUG Delver
BUG続唱
BUG続唱
Grixis Control
Lands
BUG続唱
DeathBlade
BUG Loam
です。
今週は前述の大規模大会に数が流れていそうなので、参考記録の気も強い気がしますが、まぁそれでも真っ青。
しかし優勝こそCVMのOmni-Tellであるものの、それ以外のTier1と言われるデッキはいません。GrixisもいますがDelverではなくControlなのでまぁ別物ですよね。
Shaheen Soorani氏は2大会連続で2位。惜しいですね・・・。
気になるのは先週の大会からBUG続唱が増加しているという事。
Delverをはじめ、速度が落ちつつもフェアデッキが多い状況と言うのが今の環境ですから、それを食べるためのデッキが数を増しているのかもしれませんね。
さて、ここからは気になったデッキを個別に。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=90055
6位、Gerry Tompson氏のGrixis Controlです。
普通Grixis Controlと言えばDelverから《秘密を掘り下げる者/DoS》を抜いて《死儀礼のシャーマン/DrS》や《瞬唱の魔道士/ScM》にPWを足したような形になるのですが、このデッキは変わっています。
生物は核であるYPMの他は《悪意の大梟》と《ヴリンの神童、ジェイス》です。防御的で長期戦を見据えていますが、そもそも生物自体は圧縮されており、本当の意味でControlですね。また《ダク・フェイデン》を入れる事も多いのですが、そのルーターの部分をジェイスが担っているとも言えますね。まぁ[-2]が無いので茶系には明らかに弱くなっていますが・・・。その分軽いし、別のアド手段も有る。
そしてそれをカバーするためか《コラガンの命令》も入れていますね。
これもKPは認められてはいますが、それ程多くは無い登用なのですが、アドも稼げますし、汎用性も高い。そしてこの場合ジェイスを回収出来ますね。因みにダク自身もサイドに入っているので、同じくサイドの《無のロッド》と併せてその手のデッキにも対応出来るようにしていますね。
JtMsと被っているPWタイプではありますが、まぁ其処はどうとでも調整できますよね。
Controlではありますが、打消しよりも盤面干渉に力を入れているようで、カウンターはFoWに追加の《対抗呪文》1枚です。サイドにも《水流破》《紅蓮破》しか入っておらず、Combo戦をそれほど意識している感じではありませんね。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=90066
7位、Ellison Berryhill氏のJeskai Bladeです。
最近はPatriotはさっぱりおらずTricoloreといえばこのJeskaiBladeですが、特にこのデッキの様によりControlシフトしたスタイルが増えているようです。
しかしこのデッキに関しては他のControlシフトしたMidrangeの中では除去Conではなくカウンターに力を入れているようです。単体除去は枚数こそ6枚ですが最大の特徴である1マナはStP4枚に稲妻1枚で、リセットボタンは無し。対して9枚+Pyrで計10枚がメインですからね。
その意味でよりUのControlのそれを体現しているようです。
またTokensが溢れる盤面を如何に交していくかが今のアタッカーに求められている点ですが、その点ではこの《真の名の宿敵》に勝るものは無いでしょうね。残念ながらブロッカーとしての質は落ちていますが。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=90065
16位、Lincoln Baxter III氏のBUG Loamです。
世にも珍しいBUGカラーのLoamControlですね。
盤面の支配力と生物Beatを捨て、最大の弱点である対Combo用にカウンターを積んだ形と言えますね。CotVをメインに積んだLoamと方向性としては似通っているかもしれませんが。ただ《輪作》からの土地銀弾が入っているのを見るとBUGカラーのLandsと言えなくもないですね。Bant Landsなるデッキも種類としては有るのでそれの亜種と捉えられなくもない。
カウンターと共に強みになっているのがキャントリップと《直観》。特に直観はこのデッキの場合はLoam+土地2枚になるのでほぼ「3マナInsで好きなカード3枚をハンドイン」の様な物です。
ただ、現環境で盤面干渉力が弱いというのは少々ではすまない欠点の様な気もします。面除去できるのが《大渦の脈動》1枚と《夜の戦慄》2枚と言う限定的な札しかありませんからね。
Rが無いというのは《紅蓮破》系も使えなくなるのも欠点。。
がしかし、Rを使わないという事実は一つの欠点ですが同時に対Rを積みこむ事が出来ます。特に《寒気》はR系のフェアデッキに対しては劇的に効果を発揮するでしょうね。
そう言えば、Legacy初期頃の2chでは冗談の代名詞の一つに「カウンターLoam」を挙げる事がありましたね~・・・。
こんなところです。
2つの大会を見ていくとやはり長い・・・。
しかし、大分環境が推移しているのが判りますね。
特にMiraclesの衰退(と言うより上位で勝てない)が大きい。そして再び台頭したDelver系。数年前のLegacyに戻ったようです。まぁRUGとGrixisではデッキがまるで違いますがね。
しかし長い時間をかけたとはいえ少しずつでも変化がみられるのは嬉しいですね。Modern程とは言いませんがもう少し流動性の欲しい環境ですし。
また、実はオリジン最大の成果は《ヴリンの神童、ジェイス》なのではないか?と最近ひしひしと感じるような結果になってきていますね。まさかScMの立場が僅かでも揺らぐ日が来るなんて思いもしませんでしたよ。
さて、今回はここまで、です。
今回もお付き合いいただきありがとうございました。
この文章がお役に立てば幸いです。
EternalWeekend2015が開催されたようです。
参加者は744名。折角なのでその結果も見ていきましょう。
http://magic.wizards.com/en/events/coverage/legacychamp15/top-32-decklists-2015-08-22
http://magic.wizards.com/en/events/coverage/legacychamp15/top-8-decklists-2015-08-22
優勝はBob Huang氏のGrixis Delverでした。
Top8は
Merfolk
Grixis Delver
Lands
Grixis Delver
4c Delver
Grixis Delver
TwintW
Omni-Tell
------------------
9位~16位は
Lands
Lands
Jund
Grixis Delver
Omni-Tell
Painted Stone
Bant Post
Merfolk
です。
因みに
公開されているTop32では
Grixis Delverは合計6名で、Top16圏内にその内4名(Top8に3名)
Omni-Tellは合計4枚で、Top16圏内にその内2名(Top8に1名)
Miraclesは合計5名で、Top16圏内にその内0名
一応併記しておくと、Landsは合計4名で、Top16圏内にその内3名と言う結果です。
現在Tier1と言われているデッキ群3つがやはりそれなりに数が多い結果(Top32の約半分)にはなりましたが、その内Grixisが頭1つ飛び出している状況で、逆にMiraclesがかなり後れを取っていると言えますね。何せTop32で見ると第2位の勢力にも拘らず、そこで全滅しているのですから。前回のエントリーに挙げた通りの状況がここでも結果として現れています。ここ最近の傾向が明確に結果として現れているのかもしれません。
ただし、見てわかりますがLadnsの数の多いこと多いこと。その上茶系もそれなりにいるため、Tier1.5~2の間に苦手なデッキが多いというのが大きな要因に思えますね。
GrixisはやはりTempoの《もみ消し》型よりもパワーの《グルマグのアンコウ》型が主流の様ですね。只気になったところも少し。やはり分割火力の割合が75枚中で微増しているところ。反対に《狼狽の嵐》の減少です。有効なANTが今回はいないため成功と言えるかもしれませんね。もちろんカウンター合戦そのものに強いのは事実ですが、現状ではこれが役立つ相手が少なく、カウンター合戦そのものが成り立ちづらいのかもしれません。
意外や意外はMerfolkの存在。
Top16に2名を輩出し、しかもTop8のGeorge Flete氏は予選ラウンド1位です。
もともと打点は高いデッキでしたし、環境の初動が落ちている事に加え、盤面をTokensで埋めるフェアデッキが多い中で「島渡り」が有効に使える事は大きな事でしょうね。部族デッキですが1点スィーパーに比較的耐性が有る点や《虚空の杯》で相手を減速させる事が出来る点も現環境では美点なのかもしれませんね。
因みに、どちらのデッキにも《潮流の先駆け》が挿されていますね。
Charlie Holland氏の4cDelverは通常の4cに《ヴリンの神童、ジェイス》が2枚入っています。これによりデッキの潤滑油兼アドと言う形になっていますね。削られているのは《時を超えた探索/DTT》と土地1枚ずつで、まぁDTTよりも軽いし本体の機能を考えれば何とか土地もまわるでしょうね。
最初はただでさえ墓地依存の4cに更に墓地依存のカード増やしてどうするの?《瞬唱の魔道士》ではだめなの?とも思ったのですが、つまりはジェイスの表面のルーターの能力が必要と言う事でしょうかね?
潤滑油としてはもちろんですが、これで一定の枚数を墓地にカード供給しやすくなることを考えると寧ろデッキの欠点の補強ポイントなのでしょう。ついでに、現在のLegacyでは恒常的に墓地を取り除く《安らかなる眠り》や《墓掘りの檻》の数が減っているのも追い風なのでしょうね。常時供給する手段が有れば墓地対策にも対抗できるという事でしょうね。
う~ん面白い。
最近徐々に生物ジェイスがLegacyでも使われ始めているように思います。
Max Ansbro氏のTricoloreカラーの「双子」デッキというLegacyではまず見ない物です。Modernの雄がまさかLegacy界に参戦とは・・・。このデッキが弱いとは言いませんがどうしてもLegacyのComboと比べると速度に劣る上に除去耐性の低い生物に依存するので今一つ強みがあるようにも思えませんが・・・。
ただし、現在は《突然の衰微》の減少と、最上位に《剣を鍬に》が少ない事を鑑みると《稲妻》に耐えるタフネスが有れば十分生物Comboも成立する状況ではあります。
また当然ですが各種パーツがブラッシュアップされているためModernよりもデッキパワーを発揮しやすいとも言えますね。その部分に採用されているのが《精神を刻む者、ジェイス/JtMs》、DTTに加えて最大の特徴である《渦まく知識》《思案》ですね。これによりデッキが遥かにうまく回るため土地も圧縮できますし、必要牌の調達も簡単になりますね。Lgeacyの神髄を見ているようです。
土地は圧縮されてますが、前述の様にキャントリップが優秀だからでしょう。それでも非生物の4マナを出す事を想定すると20枚では少ない様な気もしますが、基本2色で基本地形が6枚。実存のある土地枚数が11枚で《不毛の大地》は当然0枚とかなりマナの出しやすい構築なので可能なのかもしれません。Manadenial戦略も今は多くは無いですしね。
《魂の洞窟》も入っていませんからとりあえず土地を伸ばす事が前提の構築ですね。まぁ生物は出せても肝心の《欠片の双子》が4マナですからね。
ただJtMs以外は比較的基本に忠実なTwinであり、速度的な要素はやはり不安が有るはず。判らん殺しでこの規模の大会でTop8に残れる物なんですかね?
何か強みがあるのでしょうか・・・。
22位、Chris Rowland氏の12POSTは世にも珍しいBantカラーです。
と言ってもWの要素はメインには《終末》しか入っていません。もともと《師範の占い独楽》を入れるデッキなので面展開をされた場合を想定した一掃手段と言った所ですね。Miraclesほど安定はしませんが、Comboデッキ故の勝利速度が有るので、何とかなるのでしょう。
採用生物が《白金の帝像》である理由は判りませんが、まぁ負けない選択の為でしょうね。前述の様に盤面に大量展開されるとコロ助や「滅殺」では不十分な時も有り得るため、そういう場合はこれを出して時間を稼ぎ《終末》で流して改めて生物をキャストするのでしょう。
Top8のLandsに《Karakas》がメインに入っていない事には驚きました。が、同時に《ヴェールのリリアナ》をはじめPW自体が減少している現状では、対ファッティに対して対策がかなり緩まっていると言えます。その点を考えればこの手の直接生物を叩きつけるデッキはアリかもしれませんね。
サイドには《聖なる場》も入っています。そこまで土地の保護に力を注ぎたいという事でしょうが、果たして・・・。
25位、Eetai Ben-Sasson氏のD&TtRはオリジンの新戦力《ヴリンの翼馬》を入れていますね。先だってSCGで言われてきた《スレイベンの守護者、サリア》と翼馬の8枚体制のD&Tが組まれていましたが、今回はBorosカラーに組み込まれていますね。正確にはサイドに《ガドック・ティーグ》を採ったNayaカラーのD&Tです。何とも豪華ですね。
Rを足す事で特殊地形対策に課税以外の封殺ルートとして《月の大魔術師》を入れる事が出来る訳ですが、このデッキ最大の旨みは《帝国の徴募兵》でしょうね。そう、これで翼馬の調達も可能なのです。これで徴募兵の対象が増えた事になりますね。これにより柔軟な挙動が採れるため重たい翼馬は2枚に抑え込む事も出来ています。
さらに、これまでは必ずアタッカーとして《ミラディンの十字軍》や《セラの報復者》が入っていましたが、それも翼馬と言うフライヤーに任せているようです。
またRを足す事で《唐突なる死》を入れる事が出来るのも現環境では大きいですね。重たい《大変動》、サイズ除去としては心許無い《Holy Light》以外には有用なものは《漸増爆弾》程度しかなかった範囲除去に幅を出す事も出来ます。
しかし75枚中に3枚に分けているとはいえ、《ファイレクシアの破棄者》は今そこまで必要な札なのですかね。もちろんD&Tの基本パーツでメイン3枚もおかしくはない札なのは承知していますが・・・。。
で、ここからはいつも通りSCGを見ていきます。
とは言っても簡易気味に。
今週はModern OpenがCharlotteにて開催れて、LegacyのPIQも併催されています。
ペタル↓
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/deckshow.php?&t%5BC1%5D=3&start_date=08/22/2015&end_date=08/23/2015&city=Charlotte&limit=100
今週の優勝はChris VanMeter氏のOmni-Tellです。
以下Top16(順に1位~)
Omni-Tell
Esper Control
ANT
Burn
Elves
Grixis Control
Jeskai Blade
RUG Delver
------------------
RUG Delver
BUG続唱
BUG続唱
Grixis Control
Lands
BUG続唱
DeathBlade
BUG Loam
です。
今週は前述の大規模大会に数が流れていそうなので、参考記録の気も強い気がしますが、まぁそれでも真っ青。
しかし優勝こそCVMのOmni-Tellであるものの、それ以外のTier1と言われるデッキはいません。GrixisもいますがDelverではなくControlなのでまぁ別物ですよね。
Shaheen Soorani氏は2大会連続で2位。惜しいですね・・・。
気になるのは先週の大会からBUG続唱が増加しているという事。
Delverをはじめ、速度が落ちつつもフェアデッキが多い状況と言うのが今の環境ですから、それを食べるためのデッキが数を増しているのかもしれませんね。
さて、ここからは気になったデッキを個別に。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=90055
6位、Gerry Tompson氏のGrixis Controlです。
普通Grixis Controlと言えばDelverから《秘密を掘り下げる者/DoS》を抜いて《死儀礼のシャーマン/DrS》や《瞬唱の魔道士/ScM》にPWを足したような形になるのですが、このデッキは変わっています。
生物は核であるYPMの他は《悪意の大梟》と《ヴリンの神童、ジェイス》です。防御的で長期戦を見据えていますが、そもそも生物自体は圧縮されており、本当の意味でControlですね。また《ダク・フェイデン》を入れる事も多いのですが、そのルーターの部分をジェイスが担っているとも言えますね。まぁ[-2]が無いので茶系には明らかに弱くなっていますが・・・。その分軽いし、別のアド手段も有る。
そしてそれをカバーするためか《コラガンの命令》も入れていますね。
これもKPは認められてはいますが、それ程多くは無い登用なのですが、アドも稼げますし、汎用性も高い。そしてこの場合ジェイスを回収出来ますね。因みにダク自身もサイドに入っているので、同じくサイドの《無のロッド》と併せてその手のデッキにも対応出来るようにしていますね。
JtMsと被っているPWタイプではありますが、まぁ其処はどうとでも調整できますよね。
Controlではありますが、打消しよりも盤面干渉に力を入れているようで、カウンターはFoWに追加の《対抗呪文》1枚です。サイドにも《水流破》《紅蓮破》しか入っておらず、Combo戦をそれほど意識している感じではありませんね。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=90066
7位、Ellison Berryhill氏のJeskai Bladeです。
最近はPatriotはさっぱりおらずTricoloreといえばこのJeskaiBladeですが、特にこのデッキの様によりControlシフトしたスタイルが増えているようです。
しかしこのデッキに関しては他のControlシフトしたMidrangeの中では除去Conではなくカウンターに力を入れているようです。単体除去は枚数こそ6枚ですが最大の特徴である1マナはStP4枚に稲妻1枚で、リセットボタンは無し。対して9枚+Pyrで計10枚がメインですからね。
その意味でよりUのControlのそれを体現しているようです。
またTokensが溢れる盤面を如何に交していくかが今のアタッカーに求められている点ですが、その点ではこの《真の名の宿敵》に勝るものは無いでしょうね。残念ながらブロッカーとしての質は落ちていますが。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=90065
16位、Lincoln Baxter III氏のBUG Loamです。
世にも珍しいBUGカラーのLoamControlですね。
盤面の支配力と生物Beatを捨て、最大の弱点である対Combo用にカウンターを積んだ形と言えますね。CotVをメインに積んだLoamと方向性としては似通っているかもしれませんが。ただ《輪作》からの土地銀弾が入っているのを見るとBUGカラーのLandsと言えなくもないですね。Bant Landsなるデッキも種類としては有るのでそれの亜種と捉えられなくもない。
カウンターと共に強みになっているのがキャントリップと《直観》。特に直観はこのデッキの場合はLoam+土地2枚になるのでほぼ「3マナInsで好きなカード3枚をハンドイン」の様な物です。
ただ、現環境で盤面干渉力が弱いというのは少々ではすまない欠点の様な気もします。面除去できるのが《大渦の脈動》1枚と《夜の戦慄》2枚と言う限定的な札しかありませんからね。
Rが無いというのは《紅蓮破》系も使えなくなるのも欠点。。
がしかし、Rを使わないという事実は一つの欠点ですが同時に対Rを積みこむ事が出来ます。特に《寒気》はR系のフェアデッキに対しては劇的に効果を発揮するでしょうね。
そう言えば、Legacy初期頃の2chでは冗談の代名詞の一つに「カウンターLoam」を挙げる事がありましたね~・・・。
こんなところです。
2つの大会を見ていくとやはり長い・・・。
しかし、大分環境が推移しているのが判りますね。
特にMiraclesの衰退(と言うより上位で勝てない)が大きい。そして再び台頭したDelver系。数年前のLegacyに戻ったようです。まぁRUGとGrixisではデッキがまるで違いますがね。
しかし長い時間をかけたとはいえ少しずつでも変化がみられるのは嬉しいですね。Modern程とは言いませんがもう少し流動性の欲しい環境ですし。
また、実はオリジン最大の成果は《ヴリンの神童、ジェイス》なのではないか?と最近ひしひしと感じるような結果になってきていますね。まさかScMの立場が僅かでも揺らぐ日が来るなんて思いもしませんでしたよ。
さて、今回はここまで、です。
今回もお付き合いいただきありがとうございました。
この文章がお役に立てば幸いです。