バスケ)ラッセル・ウェストブルック、年間平均トリプルダブル及び年間最多トリプルダブル回数更新を達成
(ttps://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170410-00011067-bballk-spo)


 現地4/10のDEN戦でOKCのポイントガードのラッセル・ウェストブルック選手がタイトル通り「年間トリプルダブル達成最多回数」記録を更新しました。既に前試合の段階で「年間平均成績でトリプルダブル」は確定しています。
昨シーズンのステファン・カリー率いるGSWがアンタッチャブルレコードの一つとされてきた年間最多勝利数を73勝(9敗)に更新しましたが、こうして今年はまた一つ歴史が生まれ変わりました。


 一応補足しておくと、トリプルダブルは一試合中に数値の付く行為を10以上(ダブル≒二桁)達成する事で、基本的には得点(P)・リバウンド(R)・アシスト(A)の3つで構成されます。場合によってはスティールやブロックも無いわけではありませんが一試合中に2~3つ記録するのがシーズントップクラスの選手の成績なのでこれらが入る事は滅多にありません。
Pは兎も角、RやAは同じようにシーズントップクラスの数値が10強の成績であり、Aはガード、Rはパワーフォワードやセンターが基本的にその仕事を熟します。
つまりこれら3部門を熟せる事は各部門でチームトップの成績を残すような物で、ただの万能ではなく超万能と評する事が出来ます。
別の喩えを使うなら、漫画「SLAM DUNK」の桜木と流川と宮城の仕事を一人でこなす様な物。以下に凄まじいかがよく判ると思います。


 そしてこのトリプルダブルは万能選手と言われるような選手でも年間に数度記録すればいい方。近年最高の選手の一人で「Mr.トリプルダブル」の異名を取ったジェイソン・キッドですらシーズン達成回数は9回?が最高でした。

 それを年間平均成績で達成すると言うのは昔の全体のレベルが低い時代だからできた夢幻レベルの話とされています。約半世紀前の達成者であるオスカー・ロバートソンの達成回数41回+シーズン平均は冗談にしか思えないような成績であり、正しくアンタッチャブルレコードでした。
それをまさか現代において行進する存在が出て来るとは夢にも思いませんでした。
 因みにロバートソンの当時の年間平均成績はP(30.8)、R(12.5)、A(11.4)。対してのウェストブルックの今シーズンの平均成績はP(31.7)、R(10.7)、A(10.4)です。またウェストブルックは50得点以上でトリプルダブル達成という初の記録も達成しています。同時に、彼は今シーズンの得点王の最有力候補でもあります(ほぼ当確)。


 正しく歴史に名を遺した形になるウェストブルックですが、それに反するようにチームの成績は芳しくはありません。
当たり前の話ですが3人分の仕事を一人がこなしていると言うのは、チームとして負担が一人に集中している訳で、極めて歪みが大きい。良くも悪くもエース頼りになってしまっています。得点の部分で考えても30得点10アシストは実質50得点に彼が直接かかわっているわけで、一試合100点未満も少なくはない状況では如何に歪かがよく表れています。
元々依存度が大きかったチームの2大エースの一人だったケビン・デュラント(KD)がシーズン前に移籍してしまっています。その結果、更にウェストブルックに負担が偏るようになった。驚異的な身体能力と凄まじい体力、勝ちへの執念が合わさったエネルギッシュなプレイの反面、我が強く、ガードとしてはゲームメイクが微妙だったり、エースの責任でもあるとはいえ無鉄砲に突っ込む、積み重ねるターンノーバー(シュートをせずにボールを失う事)などポイントガードとしてはかなり問題も有った選手でもあります。
個人成績は素晴らしいけどチームを勝たせる事が出来ない典型的な選手だったのですが、それがさらに加速してしまっています。
 この路線は何処まで行っても数字でしかなく、多くの選手・チームが目標にしている優勝を達成するなど夢のまた夢。彼をコントロールする術が無いのだとすれば、少なくとも負担無く暴れ荒れる様に周りのサポートキャストをもっと揃えるようチームは努力するべき。そもそもリーグトップクラスのスコアラーだったKDが移籍したのは、散々訴えてきたサポートキャストをいつまでたってもチームが揃えないどころか年々戦力が目減りしてしまっていたから。ウェストブルックが移籍してしまうかどうかは判りませんが、このままを続ければ彼が壊れるまで現状の対して勝てないチームは続くと思われます。

 結局偉大な数字を残しても、チームスポーツである以上最大の目標であり栄誉は優勝以外にはありえない。実際勝利最多記録を更新したGSWは優勝争いをしています。
それを考えると虚しさばかりが目立ってしまいますね・・・。



P.S.
アンタッチャブルレコードとしては他にも1試合100点越えや年間平均得点50点、1試合リバウンド50本越えなども存在しています。ついでにいえばこれらはすべて同一の人物によってなされていますw

 また今シーズンはトリプルダブルでは珍記録として得点抜きのリバウンド・アシスト・スティールの3つでの達成をドレイモンド・グリーンが行っています。


※BSでは録画でこの達成試合を放送してくれるようです。

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