レガシー) 《突然の衰微》と言う除去について慮る:Jund/Junk/Deadguy
レガシー) 《突然の衰微》と言う除去について慮る:Jund/Junk/Deadguy
レガシー) 《突然の衰微》と言う除去について慮る:Jund/Junk/Deadguy

 皆さん、こんばんは。しもべです。


 今週は忙しいのですが、作業ばかりではフラストレーションが溜まる為気分転換に筆を執ってみました。
前々から気になっていた事を取り上げてみました。


 ここ最近のLegacyではBG系が台頭しています。
特に
《死儀礼のシャーマン》
《突然の衰微》
の2枚の活躍には目を見張るものがありますね。
DrSについては高く買っていましたが、衰微についてはここまではやるとは思いもよりませんでした。
買う時期を間違えたため随分損をしましたが、これからも役に立ってくれそうなので、まぁ良かったですw



 が、ここ最近よくこんな話を聞きます。

「衰微があるからStP要らなくない?」

という物。
実際にはもっと肉の付いた意味なのですが、要約するとこんな所です。
 TheSource TheRockスレでも
「衰微のお陰でStPの必要性は薄れた。
なら《稲妻》に置き換えた方が良い!!」
と言う意見を聞くようになりました。
これは飽くまでJunk→Jundに変更した場合の話ですが、JunkやDeadguytGの場合でも、もっと直截に

「衰微入れたからStP減らした」「除去の数が増えたからStP抜いた」という物まであります。

 確かに、間違ってはいないのでしょうが、これは納得できる意見なのでしょうか?
よく私は首を傾けます。


 今回の結論を前置きしておきますと
「衰微を加える」≠「除去の枚数が増える・増やしたことになる」
という事ではないか?
という物です。


Abrupt Decay / 突然の衰微 (黒)(緑)
インスタント
突然の衰微は呪文や能力によっては打ち消されない。
点数で見たマナ・コストが3以下の土地でないパーマネント1つを対象とし、それを破壊する。


 除去として見た場合、衰微は非常に安定しています。
Uが多い現環境では「打ち消されない」一文がクリティカルで、難点である「3マナ以下」もリターンに比べれば軽微なリスクである事が使用実績から証明されています。
対象範囲も広いため中々腐る事のない強力な除去と言えると思います。

 が、だからと言ってデメリットを軽く無視できるのか?と問われれば私は否です。
「3マナ以下」はLegacy環境の過半数の部分をカバー出来ますが、当然出来ない物も相応に存在しています。
そして、それは主にデッキの主力たるものであります。
生物除去と言う側面で見ても、
対象範囲外の生物では
《墓忍び》
《刃砦の英雄》
《血編み髪のエルフ》

NicFit・MUD等で採用される中・大型生物、部族のフィニッシャー、SnT系やリアニメイト等の超大型生物等
相応の数が存在します。

加えて、それらのほとんどは《稲妻》でも対応できません。
「3マナ以下」と言う点を鑑みれば、衰微はStPよりも《稲妻》に近い性質を持つ除去であり、わざわざ対象範囲が重なり易いカードとの組み合わせが果たしてそうでない物とのそれよりも上回るのであろうか?
些か疑問に思います(これは《突然の衰微》を取ってあるデッキで何故《思考囲い》よりも《コジレックの審問》を執拗に使いたがるプレイヤーがいるのか?と言う疑問とも共通項です。もちろん別途理由はあるのでしょうが)。
もちろん、稲妻は本体に打ち込めますし、仕事分野が重ならないから「StP>稲妻」とは言いませんが、一概に
「《稲妻》の方がStPよりも《突然の衰微》との相性が良い」
「今なら《稲妻》だ!」
とは言えないのではないか?
そう思います。
(ただし、Jundと言うデッキの於いてはその性質上明らかに《稲妻》>StPです。
が、これは環境柄Jund>Junk、故に《稲妻》>StPと言う理由でしかなく、《稲妻》>StPだからJunk→Jundとなった理由にはなり得ないと考えています。)


 そしてもう一つ、《稲妻》がStPより優先されたのは「衰微の登場で除去の数が増えたから、本体にも打てる《稲妻》に変えたい」と言う理由・意見をよく見かけます。
が、これも素のまま鵜呑みにしても良いのでしょうか?
より精密には「衰微の登場で除去の数が増えたから~」と言う部分で、
冒頭の結論にも書いた衰微の追加は必ずしも除去枠増加に繋がるとは限らないのではないか?そう思うのです。
(額面上は確実に増えていますがね。)

 StPは緊急時のライフ回復以外は生物除去一本です。
《稲妻》もフィニッシュを狙う挙動以外は、基本的には生物の除去が役割になります。
つまりこのどちらもが「生物除去+α」な枠であると言えます。
が、衰微は異なります。
これは「土地以外のパーマネント除去」なのです。

 以前、RtR発売直前にTheSource(何処のスレッドかは忘れましたが)にて以下のような記述がありました。
「衰微が出たら、これでメインの《クァーサルの群れ魔道士》を抜けるね!!」

前後の文脈は覚えていないのですが、この文はつまり「AtfやEnc破壊の代わりの枠になるね!」と言っているわけですね。
つまり、その通りだと思うのです。
Legacyには危険な置物が溢れています。

《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
《相殺/Counterbalance》
《森の知恵/Sylvan Library》
《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil(ISD)》
《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
《虚空の杯/Chalice of the Void》
《霊気の薬瓶/AEther Vial》
(一応《動く死体/Animate Dead》もありますが、ここでは関係ないですね(^^) )
etc

これらは、可能なら置かれる前に対処したい、最低でも可能なら即除去したい!と誰もが考えている物でしょう。
万能除去である以上は衰微はこれらに即キャストされると思います。
が、StPや《稲妻》では当然それらは捌けません。
必然的に衰微の破壊対象はこれらに向かいやすく、喩えそれらが場に無かったとしても、相手のデッキにある事が判ればそれらを破壊するためにハンドの衰微を生物に対しては温存したくもなります。
もちろんそれは盤面の状況にもよりますが。
ただ、やはりその他の破壊に衰微の仕事が向きやすく、結果として生物の除去としては計算上程には機能させる・使用する事が出来ないのではないのか?
と言う具合に考えているわけです。
つまりここで結論に戻ってきますが、

 私は「衰微を加える」≠「除去の枚数が増える・増やしたことになる」なのではないのか?と考えているわけです。
故に
「衰微の登用による除去枠増加を理由とした、他生物除去枠の縮小は浅薄ではないのか」と考えているわけです。


 もちろん、BG系という事は
能動除去とも言えるハンデスを積めますし、UBGならばカウンターも併用する事が出来ます。
コンバットでもG系生物を用いる事で有利に進められますし、サイドでのテコ入れも可能でしょう。
構築やデッキの練りこみによって幾らでも改善できる難点ではあると思います。
が、
如何にも文面を読んだだけの、
「「除去スペルである衰微を加える」=「除去の枠増加」」
という短慮が最近の傾向として先行しているのではないか?
そういう危惧を持っているわけです。


 私のこの考えがどこまで的を射ているのか判りません。
私の勘違いかもしれません。
が、強力なカードだからこそ、一歩引いてみてみるのも重要なのではないか?とも思います。
別に結果として除去枠が減ろうと増えようと、そこに相応の理由があれば問題は無いと思います。
重要なのは如何に深く考えて、調整できるか。
少なくとも思考停止・とりあえず~だけは避けるべきかと思います。
皆さんは如何考えておられますか?


 さて、今回はここまで、です。
今回も最後まで読んでいただいた方には感謝申し上げます。
有難うございましたm(_ _)m
この文章が、何処かで誰かの考える切っ掛けになれば幸いです。



 

コメント

ハイバネ
ハイバネ
2013年1月25日20:51

現在【Eva Green】で《突然の衰微》を使っていますが、ビートデッキに致命的な《罠の橋》や《相殺》をメインから割れる心強い1枚ですね。

が、こちらでも書かれているように、《墓忍び》1枚に泣かされた場面も多いので、サイドには幅広く対応できるクリーチャー除去を入れています。

《剣を鍬に》と《稲妻》とは三者三様なので単純比較は出来ないですね。誰が言ったのか、流石に『ソープロいらねッ!』は言いすぎです・・・。(^^;)

needless@TSR広報担当
2013年1月25日20:55

「デッキによる」で全て解決するので、なんとも・・・(汗

しもべの一人、H
2013年1月25日23:20

>ハイバネさん
コメントありがとうございます。

 ですね。正に仰るように三者三様です。
何が優れているわけではないと思います。


>needless@TSR広報担当 さん
コメントありがとうございます。

 その通りだと思います。
というより、長々と書きましたが、それが今回の文章のFAです。

ただ単に
「デッキにあった構築・選択が必要」ということが(当たり前に)重要なのにもかかわらず、「衰微強いから入れとけ~」な風潮がある(様に思う)。
それは危険なんだ!
そんな装備で大丈夫か(´・ω・`)?
という事を今回のエントリーでは言っているわけです。

 別に「どのカードに優劣がある!」と言っているわけではないのです。
ごてごてし過ぎて解り難かったかもしれません・・・。

よーすけ
2013年1月26日20:32

Jund>Junkとは思いませんが、稲妻と血編みんがJaceに対して強力なの(BGWにはない武器)と、サイドボードの紅蓮破や古えの遺恨が白いサイドボード(エーテルやガドック)よりメタにあってるのでは。

墓忍びなどの大型生物もリリアナで除去出来ないこともないですしね

自分はBGWのが好きですがw

しもべの一人、H
2013年1月26日21:53

>よーすけ さん
コメントありがとうございます。

もちろん、弱点難点は構築次第である程度は改善できる部分ではありますよね。
もともとBは除去の色ですし。

 Jundが増えた要因として、対Uに限って言えばR>Wなので、現状のメタを考えると致し方ない部分があると思います。それと、消耗戦になりやすい環境でもあるのでアドを稼げる血編みの相対評価が上昇したことも一因だと思います。

 ただ、Rはコンボに弱い色、U系デッキのカウンター自体も減量しているせいか最近はコンボが増えている印象があります。少なくとも今のままのJund・BUGが目立つ環境は既に変化してきているのだと思います。

私もBGWに拘りたいですね。たとえどれ程JtMsにいわされようとw

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