泉の精 Wotcが現れた。
Wotc「貴方が泉に落したのはこの《大悪魔の鎖》ですか?それともこの《醜悪な盗人の小道具》ですか?」
私 「(`・ω・´)鎖が欲しいです!!」
Wotc「正直者ですね(^^)
そんなあなたには褒美として、この《小汚いオッサン》を与えましょう」
私 「(´・ω・`)・・・」
----------------------------------------------------------------------
という事で、今回のお題は《概念泥棒》です。
皆さん、こんばんは。しもべです。
まさかの《Chains of Mephistopheles》と《盗用》を折半した能力を有する生物。
黒使いの「俺も鎖が欲しい!!」と言う願いをディミーアが中途半端に聞き届けたらしいww
基本的には「相手のドロー効果を無効化する事」「相手のドローを奪う事」の2つがあり、それ故に各能力が単独で存在するのではなく両方を合わせて使っていく事になります。
厭らしいのが、鎖宜しく「各ターンに引く最初のカード以外」では無く「ドローステップの最初のカード以外」という処でしょうね。これにより様々な悪事を働く事が出来ます。
つまり、鎖の類似効果を持つものの、その働き方はかなり異なります。
鎖は、2マナと言う軽さから相手のその後の展開を抑制する、ある種check系カード。先に置いて以降は基本的に放置の能動的受動カードです。
対して、こちらは相手のドローを奪う事から始めるのが基本的には前提になるので、相手の挙動に構えて奇襲する能動的受動な動作が必要になります。当然マナが4マナであるという事も関係しますね。
このカードを使って、特に鎖と同じ様にSocタイミングで置いておく、と言う使い方はまずしないでしょうからね。
また、生物であるためアタッカーに使用でき、その点で評価しても瞬足パワー3と中々強力です。
が、除去耐性は皆無であり、最も割れ易い置物である生物の中でも最も割れ易い。つまり鎖と違ってその後の抑制をしていく効果に期待をかけるのは難しい、と言えそうです。
生き残ればラッキーと言う捉え方でいいと思います。
私は鎖に比重を置いて説明をしていますが、どちらかと言うと「鎖内蔵生物」では無く「《盗用》をCip能力で持つ生物(若しくは歩く3点火力の付いた盗用)」ぐらいに捉える方が適正なのかもしれません。
基本的な使い方は、上で記した通り「鎖」では無く「盗用」として瞬間的なドロー効果を無力化する事を目的に使っていく事になるため、ドロースペルを用いるデッキに対して強烈なアンチテーゼになります。
対Uへのある意味アンチカード。
相変わらずUは身内になぜか厳しいw
部族「人間」であるため《魂の洞窟》が利用しやすいのも逆風ですね。
Legacyでは「Uの4マナは《精神を刻む者、ジェイス》で良い。」と言うのが通例です。
が、正直機能が全く異なるカードであるため、それで済ませるのは少々お門違いだと思います。
JtMsはユーティリティカード、泥棒はコンボパーツ若しくはHateカードです。
まぁ、JtMsで大体のデッキでは間に合う以上の仕事をこなすため、その判断は最終的にはほぼ間違ってない事になりますがww
さて、ここからは主な使用対象を挙げていきますが、このカードが価値が高いのは、悪用しようとした場合、大抵のカードは自身でパーツを揃える必要があるのに対し、この泥棒はその相方分を相手が用意しくれる場合があるため運用が非常に楽な点ですね。
封じるのではなく奪取である点が素晴らしい。
相手に用意させるカードとしては
Stdでは言わずもがな《スフィンクスの啓示》対策でしょうね。
啓示が《命の川》に劣る屑カードに変身します。
他には《首席議長ゼガーナ》の効果を大きく減衰し、只のファッティに出来ます。
ただ、その只のファッティに負ける事もあるのでその注意は必要ですが・・・。
《原初の狩人、ガラク》に対しても一定の効果を持ちますね。
[-3]を強奪された時の相手の悲壮ぶりには可哀想で目も当てられませんね。
他には何かありますかね?
其々効果は大きいものの、対象があまり多くないのは欠点ですね。
対して、Legacyでは遥かに効果が高いです。
何故ならLegacyには《渦巻く知識》がありますからね。
他にも、強力なドロースペルが非常に多く、青いデッキでは総数で6枚以上なんてザラ、10枚以上ドロー効果の在るカードを積んでいるデッキもありますからね。それらを以降、対処するまで腐らせる事が出来るというのは非常に大きなアドバンテージと言えると思います。
Legacy界でUが強いのは《Force of will》を一とした優秀なカウンターが多いのも理由ですが、それ以上に、超優秀なドロースペルに依ってデッキを他のデッキよりも圧倒的に安定させることが可能な点だと私は思っています。これらを機能不全させる事で著しくデッキパワーを下げる事が可能となると思います。それは《Chains of Mephistopheles》によって証明されています。
また、結果的に相手のドローを腐らせることで、自らの身を護る事にも繋がっています。
完全に相手のドローを封じる事が出来るという点では、ハンドの枚数が増えないだけで質自体は向上させてしまう可能性のある《Chains of Mephistopheles》に勝る利点ですね。加えて「相手のみ」に有害である点は大きな美点ですね。これによりコンボパーツとしての意味合いも帯びてきます。悪用方法を確立させる部分ですね。
また、これ自身が生物である事は非常に大きな不安定要素ですが、《呪文貫き》《狼狽の嵐》に引っかからない点もあるため一長一短ですね。
《渦巻く知識》
:このカードを使う最大の理由ですね。
驚異の1-6交換をします。お互い3枚ずつ(内こちらは1枚が泥棒)で始めた場合、こちらは手札が5枚になって相手は零枚な上に2ターンのタイムディストラクション。《Hymn to Tourach》使うのが馬鹿らしくなってくる・・・。
このカードに激甚な効果を発揮するために、Legacy界に存在するほぼ全てのUデッキに効くと言えますね。また、ANTやHighTide、SnT等のコンボデッキにも効く範囲は大きいです。
場にこれしかない状態だったらもうそのまま勝ち確定ですね。
《入念な研究》/《信仰なき物あさり》
:同じく、かなりの効果を発揮する対象。ブレストには劣るものの1-5交換です。物あさりの方は結果的にFb分も潜在的に奪う事になるため1-6交換に成りそうですね。
ただ、どちらにしろタイムディストラクションは付かないのですが・・・。
《精神を刻む者、ジェイス》
:ブレストに同じ。
ただし、ブレストと異なるのは、これが4マナも使用したカードだという事。Socでもあるため相手にとってはブレスト以上にテンポロスします。返しで落とせるパワー3の生物を展開できる点を考えれば、ブレスト以上に、最も効果のあるカードと言えそうです。ヴェリアナで[+1]したら《未練ある魂》《ロクソドンの強打者》や《強情なベイロス》出された時と同じぐらいの絶望感。
《時のらせん》/《先細りの収益》
:「ハンドを零にする」+こちらは14ドローですね。
つまり通ればゲームに勝てます。ただし、コンボ相手に4マナまで溜める余裕があるのか?加えてHighTideはFoW、《否定の契約》等多数のカウンターを有していますし、TESは《ザンティッドの大群》《オアリムの詠唱》《沈黙》を使用してくるため効果のほどは疑問ですね・・・。
《垣間見る自然》
:間に合えばかなり勝ちを拾いやすくなりますね。
でも、大抵は間に合いません・・・(´;ω;`)
《どん欲の角笛》
:このカードは土地単/ターボランドの重要なドローソースです。
展開の早くないデッキ故に非常に貴重なカードなのですが、それを無力化できるためかなりの効能を望めます。
除去を有するデッキでもない為、更に相性が良い。
《師範の占い独楽》
:ブレストほどでは無いですが、ドローを奪いつつ1ターンのタイムディストラクションをしてくれます。
わざわざ使う程の効果かは怪しい所ですが、ハンドで抱えているだけで何も無いより遥かもマシでしょう。
→コメントにて指摘していただいた点として、相手の「奇跡」への牽制・減衰できる点も良いですね!相手のプランを大幅に壊す事が出来ます。
《森の知恵》
: 相手の2ドローをパくります。繰り返し使える事がこのカード強みであり、それを今後封じる事が出来る点が大きな目玉、ドローはオマケでしょうね。特にこれを使用するようなデッキの多くは他にドロー手段を所持していないため余計に効果があります。
ちなみ《森の知恵》にも効くものの、相手のドローを奪った場合、「代わりに」とあるので相手はドローが置換されてるんですよね?
その場合、相手はカードを引いていないので、2枚戻す工程は無くなりますよね?
つまり、抑える効果はあるものの、ブレストの様にハンデスは出来ないわけですよね?
→コメントにて指摘していただきました。誘発のタイミングで解決時に引く引かないを決る為、割り込めない!
つまり、置物化させる以上の効果は無いとそうです。
4マナも掛けてする事では無いですね・・・。
各種サイクリングランド
:AggroLoamもデッキの安定化と爆発力強化にドロー成分を大きく寄与しているため、それらを封じる事が出来る点は偉いですね。
《物読み》
:親和のドロー枠。爆発力が売りの親和ですからそこを減衰できるのは効果的だと思います。
ただ、恐らく間に合わない・・・。
因みに多くのドローカードを紙切れにするこのカードですが、数少ないこのカードが無力なカードも存在します。
《行き詰まり》:先置きされたら、《霊気の薬瓶》から出すぐらいしか無力化する方法が無い。
《銀エラの達人》/《エルフの幻想家》:こんな悠長なことしてたら島渡りされて死亡している。幻想家も概要は同じ。
《グリセルブランド》:逸るプレイヤーは「14ドローします!!」と宣言してくれるので、その全てを奪う事も可能ですが、冷静な方は、しっかり一つずつ解決してくるので、介入できても7枚は引かれる。その引かれた中にカウンターが有ったらどうしようもないです。
《威厳の魔力》:時すでに遅し。
《無限への突入》:お前の手では死なん!俺は自分に負けたんだ!!
では次に、自分で用意するカード。つまり本来の相方ですね。
Std:特になし
一部では《囁く狂気》なんて話も出ていますが、マナ域が4で被っている上に、それぞれ単体が弱い。狂気は兎も角、泥棒が奪う対象がLegacyほど多くないので只の4マナ瞬足3/1でしかない。
加えて、一度で相手のハンドが零になるため、「暗号」による繰り返し使用できる利点が薄い。
→《血の署名》
:コメントにて指摘していただきました。
これは確かに小回りが利きますね。
通常のキャストでも
自分に撃って「2ドロー+2Lifeロス」
相手に打って「2点本体火力+2ドローさせる」
の選択肢がありましたが、これに加えて男爵と併用させれば
相手に打って「2点火力+自分が2ドロー」と言う素晴らしいスペルになりますね。本体がドロースペル故に単体で腐りにくく、且つ相方を探しに行ける点も素晴らしいですね。
Legacy:
《ジェイス・ベレレン》
:個人的には最高の組み合わせ。
忠誠度を[+2]しながら2ドローが出来る。素晴らしい・・・。
べヘレン自体が単体で優秀な上に、3マナとマナ域が被らず展開でき、最も有用な点として相手のJtMsを潰すカードであるという事。これだけのために使用されるぐらいこの部分は重要。
因みに除去耐性で勝る《寺院の鐘》《海の中心、御心》もあるものの、マナが掛ったりする上にある意味除去耐性も一長一短。なにより完全に泥棒と合わせる事が前提になってくるのが痛いですね。べヘレンは最悪[-1]でドロー出来ますので。
《真実を捻じ曲げるもの、逝斬》
:何故か相手はカードを引けずに毎ターン2Lifeロスする。
《吠えたける鉱山》系は男爵無しでは基本的に相手に先に利益が渡ってしまうため単体では非常に難があるが、コイツの場合はダメージソースとして非常に優秀。マナ域は重いものの除去されなければ毎ターン8打点になるので強烈ですね。
男爵がいれば毎ターン追加で4ドローですw
えぇ、OverKill感漂いますね・・・。
《ヴェンディリオン三人衆》
:マナ域が3マナで被らない。
先に展開すれば、男爵に対する除去/カウンタ-を(自身が避雷針になる事を含め)葬る事が出来る。
後から展開すれば、無制限の選択式1ディスカードした上にこちらが1ドロー。
そして互いに生物であるため戦線を展開できる。
《変化の風》
:3月のSCG(Kansas)にてJeff Blydenが使用していたComboLoamにて試行されていた《Chains of Mephistopheles》+《変化の風》でハンドを1マナで空にする挙動の強化版ですね。
相手のハンドを空にした上に、そのハンド枚数をそのまま自分の物に出来ます。相手のブレストに合わせて展開するのとタメを張れるぐらい凶悪な挙動ですね。
これを考えると、《囁く狂気》が如何に弱いかがよく判ります・・・。《魂の再誕》もありますが、重い上に単体で相手に7ドローさせるのは些か問題。そして14ドローしても無駄が多い。相手のキャストに合わせる《時のらせん》とは場合が異なります。
《テフェリーの細工箱》
:上記の《変化の風》と同じ挙動を毎ターン出来るのですが、4マナと重く、マナ域が被る点、また強制の繰り返しの効果が自分に有害である場合もあり、機能するのに間が必要になる点も微妙。
ただ、コントロール相手には単体でも十分に嫌がらせにはなるので、全く可能性が無いわけでも・・・。
《ヴェールのリリアナ》
:[+1]により、ハンド的なプレッシャーをかけ続けるため、枚数を確保できない相手は代わりに質の向上に駆られやすくなります。つまり相手のドロースペルを誘起しやすいんですね。
まぁ、飽くまでもその傾向があるだけですが・・・。
盤面に干渉できるため、生物としてアタックを通しやすくできる点でも優秀。
《外套と短剣》
:これまでのそれとは根本的に質の違うカードです。
誘発能力により、0マナで装備でき、「被覆」を付与できるため、本来期待できない《Chains of Mephistopheles》としての恒常的な効果をより果たしやすくする事が出来ます。
また、パワー5の被覆持ち生物になるためフィニッシャーに十分です。
他には何かあるでしょうかね?
何にせよ開くように市街のあるカードなので色々妄想が膨らみますねww
ただ、書いている途中で何度か認めましたが、両方合わせて初めて機能するカード、つまり単体で弱いカードは使うに値しがたいですね。間違っても《年季奉公のジン》や《ナー島の領主》等は使うに値しないでしょう。
さて、最後に、どんなデッキで使うべきか?となるのですが・・・。
Stdは知らない判らない。
Legacyでは・・・既存のデッキでは難しいかもしれませんね。
まぁ、傾向で言うと、このカードは先述の通り、能動的受動カードです。つまり前のめりに向かっていくデッキでこそ真価を発揮できると思います。
傾向として、飽くまで喩えですがTeamAmericaやMerfolkのようなアグレッシブなデッキですね。まぁ実際にこれらに入る事は無いカードですが。間違ってもJtMsが入る様な中速~低速コントロールに入れるカードではないでしょう。それだけは無い。
一部で話が出ていますが、4マナを苦も無く揃える事が出来るかどうか?が重要です。
その意味でBUGカラーのNicFitはアリかもしれませんね。
使用していて本当に困ったのが《老練の探険者》が相手にアンタップの土地を供給するとともにライブラリーをシャッフルさせる事です。ブレストし放題、JtMs置き放題です。1ゲームで(ScMも入れて)6回ほどブレストを打たれた時には本当に辟易しました。それらを封じる事が出来るという点だけでも有難いですね。
メフィストの鎖では自分までドローが出来なくなってしまうので、採用できなかったのですが、自分には害が無い泥棒ならば十分にありです。
「青いデッキ同士はJtMsを先置きした方が勝つ」と言う今のLegacyの風潮が嫌いなら試してみるのも一興ですね。
しかし、何にせよ、癖のあるカードで、自身で用意するカードを腐らないようにする事が難しい事も多いと思います。相方は良くても自分が腐る場面が結構ある。どちらかと言えばHateカードなので、これを根幹にしたデッキを構築するのは結構骨が折れる作業になるのではないかと思います・・・。
とはいえ面白いカードなのでぜひ皆さんもチャレンジしてみてください!!
さて、今回はここまで、です。
今回も最後まで読んでいただいた方には感謝申し上げます。
有難うございましたm(_ _)m
この文章が何処かで誰かの考える切っ掛けになれば幸いです。
Wotc「貴方が泉に落したのはこの《大悪魔の鎖》ですか?それともこの《醜悪な盗人の小道具》ですか?」
私 「(`・ω・´)鎖が欲しいです!!」
Wotc「正直者ですね(^^)
そんなあなたには褒美として、この《小汚いオッサン》を与えましょう」
私 「(´・ω・`)・・・」
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という事で、今回のお題は《概念泥棒》です。
皆さん、こんばんは。しもべです。
概念泥棒/Notion Thief (2)UB
クリーチャー - 人間・ならず者 R
瞬速
対戦相手1人が自分の各ドロー・ステップで引く1枚目のカード以外にカードを1枚引く場合、代わりにそのプレイヤーはドローを飛ばし、あなたはカードを1枚引く。
3/1
まさかの《Chains of Mephistopheles》と《盗用》を折半した能力を有する生物。
黒使いの「俺も鎖が欲しい!!」と言う願いをディミーアが中途半端に聞き届けたらしいww
基本的には「相手のドロー効果を無効化する事」「相手のドローを奪う事」の2つがあり、それ故に各能力が単独で存在するのではなく両方を合わせて使っていく事になります。
厭らしいのが、鎖宜しく「各ターンに引く最初のカード以外」では無く「ドローステップの最初のカード以外」という処でしょうね。これにより様々な悪事を働く事が出来ます。
つまり、鎖の類似効果を持つものの、その働き方はかなり異なります。
鎖は、2マナと言う軽さから相手のその後の展開を抑制する、ある種check系カード。先に置いて以降は基本的に放置の能動的受動カードです。
対して、こちらは相手のドローを奪う事から始めるのが基本的には前提になるので、相手の挙動に構えて奇襲する能動的受動な動作が必要になります。当然マナが4マナであるという事も関係しますね。
このカードを使って、特に鎖と同じ様にSocタイミングで置いておく、と言う使い方はまずしないでしょうからね。
また、生物であるためアタッカーに使用でき、その点で評価しても瞬足パワー3と中々強力です。
が、除去耐性は皆無であり、最も割れ易い置物である生物の中でも最も割れ易い。つまり鎖と違ってその後の抑制をしていく効果に期待をかけるのは難しい、と言えそうです。
生き残ればラッキーと言う捉え方でいいと思います。
私は鎖に比重を置いて説明をしていますが、どちらかと言うと「鎖内蔵生物」では無く「《盗用》をCip能力で持つ生物(若しくは歩く3点火力の付いた盗用)」ぐらいに捉える方が適正なのかもしれません。
基本的な使い方は、上で記した通り「鎖」では無く「盗用」として瞬間的なドロー効果を無力化する事を目的に使っていく事になるため、ドロースペルを用いるデッキに対して強烈なアンチテーゼになります。
対Uへのある意味アンチカード。
相変わらずUは身内になぜか厳しいw
部族「人間」であるため《魂の洞窟》が利用しやすいのも逆風ですね。
Legacyでは「Uの4マナは《精神を刻む者、ジェイス》で良い。」と言うのが通例です。
が、正直機能が全く異なるカードであるため、それで済ませるのは少々お門違いだと思います。
JtMsはユーティリティカード、泥棒はコンボパーツ若しくはHateカードです。
まぁ、JtMsで大体のデッキでは間に合う以上の仕事をこなすため、その判断は最終的にはほぼ間違ってない事になりますがww
さて、ここからは主な使用対象を挙げていきますが、このカードが価値が高いのは、悪用しようとした場合、大抵のカードは自身でパーツを揃える必要があるのに対し、この泥棒はその相方分を相手が用意しくれる場合があるため運用が非常に楽な点ですね。
封じるのではなく奪取である点が素晴らしい。
相手に用意させるカードとしては
Stdでは言わずもがな《スフィンクスの啓示》対策でしょうね。
啓示が《命の川》に劣る屑カードに変身します。
他には《首席議長ゼガーナ》の効果を大きく減衰し、只のファッティに出来ます。
ただ、その只のファッティに負ける事もあるのでその注意は必要ですが・・・。
《原初の狩人、ガラク》に対しても一定の効果を持ちますね。
[-3]を強奪された時の相手の悲壮ぶりには可哀想で目も当てられませんね。
他には何かありますかね?
其々効果は大きいものの、対象があまり多くないのは欠点ですね。
対して、Legacyでは遥かに効果が高いです。
何故ならLegacyには《渦巻く知識》がありますからね。
他にも、強力なドロースペルが非常に多く、青いデッキでは総数で6枚以上なんてザラ、10枚以上ドロー効果の在るカードを積んでいるデッキもありますからね。それらを以降、対処するまで腐らせる事が出来るというのは非常に大きなアドバンテージと言えると思います。
Legacy界でUが強いのは《Force of will》を一とした優秀なカウンターが多いのも理由ですが、それ以上に、超優秀なドロースペルに依ってデッキを他のデッキよりも圧倒的に安定させることが可能な点だと私は思っています。これらを機能不全させる事で著しくデッキパワーを下げる事が可能となると思います。それは《Chains of Mephistopheles》によって証明されています。
また、結果的に相手のドローを腐らせることで、自らの身を護る事にも繋がっています。
完全に相手のドローを封じる事が出来るという点では、ハンドの枚数が増えないだけで質自体は向上させてしまう可能性のある《Chains of Mephistopheles》に勝る利点ですね。加えて「相手のみ」に有害である点は大きな美点ですね。これによりコンボパーツとしての意味合いも帯びてきます。悪用方法を確立させる部分ですね。
また、これ自身が生物である事は非常に大きな不安定要素ですが、《呪文貫き》《狼狽の嵐》に引っかからない点もあるため一長一短ですね。
《渦巻く知識》
:このカードを使う最大の理由ですね。
驚異の1-6交換をします。お互い3枚ずつ(内こちらは1枚が泥棒)で始めた場合、こちらは手札が5枚になって相手は零枚な上に2ターンのタイムディストラクション。《Hymn to Tourach》使うのが馬鹿らしくなってくる・・・。
このカードに激甚な効果を発揮するために、Legacy界に存在するほぼ全てのUデッキに効くと言えますね。また、ANTやHighTide、SnT等のコンボデッキにも効く範囲は大きいです。
場にこれしかない状態だったらもうそのまま勝ち確定ですね。
《入念な研究》/《信仰なき物あさり》
:同じく、かなりの効果を発揮する対象。ブレストには劣るものの1-5交換です。物あさりの方は結果的にFb分も潜在的に奪う事になるため1-6交換に成りそうですね。
ただ、どちらにしろタイムディストラクションは付かないのですが・・・。
《精神を刻む者、ジェイス》
:ブレストに同じ。
ただし、ブレストと異なるのは、これが4マナも使用したカードだという事。Socでもあるため相手にとってはブレスト以上にテンポロスします。返しで落とせるパワー3の生物を展開できる点を考えれば、ブレスト以上に、最も効果のあるカードと言えそうです。ヴェリアナで[+1]したら《未練ある魂》《ロクソドンの強打者》や《強情なベイロス》出された時と同じぐらいの絶望感。
《時のらせん》/《先細りの収益》
:「ハンドを零にする」+こちらは14ドローですね。
つまり通ればゲームに勝てます。ただし、コンボ相手に4マナまで溜める余裕があるのか?加えてHighTideはFoW、《否定の契約》等多数のカウンターを有していますし、TESは《ザンティッドの大群》《オアリムの詠唱》《沈黙》を使用してくるため効果のほどは疑問ですね・・・。
《垣間見る自然》
:間に合えばかなり勝ちを拾いやすくなりますね。
でも、大抵は間に合いません・・・(´;ω;`)
《どん欲の角笛》
:このカードは土地単/ターボランドの重要なドローソースです。
展開の早くないデッキ故に非常に貴重なカードなのですが、それを無力化できるためかなりの効能を望めます。
除去を有するデッキでもない為、更に相性が良い。
《師範の占い独楽》
:ブレストほどでは無いですが、ドローを奪いつつ1ターンのタイムディストラクションをしてくれます。
わざわざ使う程の効果かは怪しい所ですが、ハンドで抱えているだけで何も無いより遥かもマシでしょう。
→コメントにて指摘していただいた点として、相手の「奇跡」への牽制・減衰できる点も良いですね!相手のプランを大幅に壊す事が出来ます。
《森の知恵》
:
ちなみ《森の知恵》にも効くものの、相手のドローを奪った場合、「代わりに」とあるので相手はドローが置換されてるんですよね?
その場合、相手はカードを引いていないので、2枚戻す工程は無くなりますよね?
つまり、抑える効果はあるものの、ブレストの様にハンデスは出来ないわけですよね?
→コメントにて指摘していただきました。誘発のタイミングで解決時に引く引かないを決る為、割り込めない!
つまり、置物化させる以上の効果は無いとそうです。
4マナも掛けてする事では無いですね・・・。
各種サイクリングランド
:AggroLoamもデッキの安定化と爆発力強化にドロー成分を大きく寄与しているため、それらを封じる事が出来る点は偉いですね。
《物読み》
:親和のドロー枠。爆発力が売りの親和ですからそこを減衰できるのは効果的だと思います。
ただ、恐らく間に合わない・・・。
因みに多くのドローカードを紙切れにするこのカードですが、数少ないこのカードが無力なカードも存在します。
《行き詰まり》:先置きされたら、《霊気の薬瓶》から出すぐらいしか無力化する方法が無い。
《銀エラの達人》/《エルフの幻想家》:こんな悠長なことしてたら島渡りされて死亡している。幻想家も概要は同じ。
《グリセルブランド》:逸るプレイヤーは「14ドローします!!」と宣言してくれるので、その全てを奪う事も可能ですが、冷静な方は、しっかり一つずつ解決してくるので、介入できても7枚は引かれる。その引かれた中にカウンターが有ったらどうしようもないです。
《威厳の魔力》:時すでに遅し。
《無限への突入》:お前の手では死なん!俺は自分に負けたんだ!!
では次に、自分で用意するカード。つまり本来の相方ですね。
Std:特になし
一部では《囁く狂気》なんて話も出ていますが、マナ域が4で被っている上に、それぞれ単体が弱い。狂気は兎も角、泥棒が奪う対象がLegacyほど多くないので只の4マナ瞬足3/1でしかない。
加えて、一度で相手のハンドが零になるため、「暗号」による繰り返し使用できる利点が薄い。
→《血の署名》
:コメントにて指摘していただきました。
これは確かに小回りが利きますね。
通常のキャストでも
自分に撃って「2ドロー+2Lifeロス」
相手に打って「2点本体火力+2ドローさせる」
の選択肢がありましたが、これに加えて男爵と併用させれば
相手に打って「2点火力+自分が2ドロー」と言う素晴らしいスペルになりますね。本体がドロースペル故に単体で腐りにくく、且つ相方を探しに行ける点も素晴らしいですね。
Legacy:
《ジェイス・ベレレン》
:個人的には最高の組み合わせ。
忠誠度を[+2]しながら2ドローが出来る。素晴らしい・・・。
べヘレン自体が単体で優秀な上に、3マナとマナ域が被らず展開でき、最も有用な点として相手のJtMsを潰すカードであるという事。これだけのために使用されるぐらいこの部分は重要。
因みに除去耐性で勝る《寺院の鐘》《海の中心、御心》もあるものの、マナが掛ったりする上にある意味除去耐性も一長一短。なにより完全に泥棒と合わせる事が前提になってくるのが痛いですね。べヘレンは最悪[-1]でドロー出来ますので。
《真実を捻じ曲げるもの、逝斬》
:何故か相手はカードを引けずに毎ターン2Lifeロスする。
《吠えたける鉱山》系は男爵無しでは基本的に相手に先に利益が渡ってしまうため単体では非常に難があるが、コイツの場合はダメージソースとして非常に優秀。マナ域は重いものの除去されなければ毎ターン8打点になるので強烈ですね。
男爵がいれば毎ターン追加で4ドローですw
えぇ、OverKill感漂いますね・・・。
《ヴェンディリオン三人衆》
:マナ域が3マナで被らない。
先に展開すれば、男爵に対する除去/カウンタ-を(自身が避雷針になる事を含め)葬る事が出来る。
後から展開すれば、無制限の選択式1ディスカードした上にこちらが1ドロー。
そして互いに生物であるため戦線を展開できる。
《変化の風》
:3月のSCG(Kansas)にてJeff Blydenが使用していたComboLoamにて試行されていた《Chains of Mephistopheles》+《変化の風》でハンドを1マナで空にする挙動の強化版ですね。
相手のハンドを空にした上に、そのハンド枚数をそのまま自分の物に出来ます。相手のブレストに合わせて展開するのとタメを張れるぐらい凶悪な挙動ですね。
これを考えると、《囁く狂気》が如何に弱いかがよく判ります・・・。《魂の再誕》もありますが、重い上に単体で相手に7ドローさせるのは些か問題。そして14ドローしても無駄が多い。相手のキャストに合わせる《時のらせん》とは場合が異なります。
《テフェリーの細工箱》
:上記の《変化の風》と同じ挙動を毎ターン出来るのですが、4マナと重く、マナ域が被る点、また強制の繰り返しの効果が自分に有害である場合もあり、機能するのに間が必要になる点も微妙。
ただ、コントロール相手には単体でも十分に嫌がらせにはなるので、全く可能性が無いわけでも・・・。
《ヴェールのリリアナ》
:[+1]により、ハンド的なプレッシャーをかけ続けるため、枚数を確保できない相手は代わりに質の向上に駆られやすくなります。つまり相手のドロースペルを誘起しやすいんですね。
まぁ、飽くまでもその傾向があるだけですが・・・。
盤面に干渉できるため、生物としてアタックを通しやすくできる点でも優秀。
《外套と短剣》
:これまでのそれとは根本的に質の違うカードです。
誘発能力により、0マナで装備でき、「被覆」を付与できるため、本来期待できない《Chains of Mephistopheles》としての恒常的な効果をより果たしやすくする事が出来ます。
また、パワー5の被覆持ち生物になるためフィニッシャーに十分です。
他には何かあるでしょうかね?
何にせよ開くように市街のあるカードなので色々妄想が膨らみますねww
ただ、書いている途中で何度か認めましたが、両方合わせて初めて機能するカード、つまり単体で弱いカードは使うに値しがたいですね。間違っても《年季奉公のジン》や《ナー島の領主》等は使うに値しないでしょう。
さて、最後に、どんなデッキで使うべきか?となるのですが・・・。
Stdは知らない判らない。
Legacyでは・・・既存のデッキでは難しいかもしれませんね。
まぁ、傾向で言うと、このカードは先述の通り、能動的受動カードです。つまり前のめりに向かっていくデッキでこそ真価を発揮できると思います。
傾向として、飽くまで喩えですがTeamAmericaやMerfolkのようなアグレッシブなデッキですね。まぁ実際にこれらに入る事は無いカードですが。間違ってもJtMsが入る様な中速~低速コントロールに入れるカードではないでしょう。それだけは無い。
一部で話が出ていますが、4マナを苦も無く揃える事が出来るかどうか?が重要です。
その意味でBUGカラーのNicFitはアリかもしれませんね。
使用していて本当に困ったのが《老練の探険者》が相手にアンタップの土地を供給するとともにライブラリーをシャッフルさせる事です。ブレストし放題、JtMs置き放題です。1ゲームで(ScMも入れて)6回ほどブレストを打たれた時には本当に辟易しました。それらを封じる事が出来るという点だけでも有難いですね。
メフィストの鎖では自分までドローが出来なくなってしまうので、採用できなかったのですが、自分には害が無い泥棒ならば十分にありです。
「青いデッキ同士はJtMsを先置きした方が勝つ」と言う今のLegacyの風潮が嫌いなら試してみるのも一興ですね。
しかし、何にせよ、癖のあるカードで、自身で用意するカードを腐らないようにする事が難しい事も多いと思います。相方は良くても自分が腐る場面が結構ある。どちらかと言えばHateカードなので、これを根幹にしたデッキを構築するのは結構骨が折れる作業になるのではないかと思います・・・。
とはいえ面白いカードなのでぜひ皆さんもチャレンジしてみてください!!
さて、今回はここまで、です。
今回も最後まで読んでいただいた方には感謝申し上げます。
有難うございましたm(_ _)m
この文章が何処かで誰かの考える切っ掛けになれば幸いです。
コメント
スタンでも出来るし
除去られたら致命的なのでタップアウトを狙って瞬速でワンチャン・・・でもボードに触れてないし厳しいか
確かに、効果が大きそうですね!
選べちゃうので単に置き物化させるだけですねー。
多分解決時に選ぶんでスタック挟むタイミングも無いはず
独楽へは、単なる1ドロー+1ターンディストラクションのみならず、大抵の場合で相手がこちらのターンに狙ってくる「奇跡」を挫けるのが大きいですね。
これは独楽単体というよりも、独楽の入っているデッキへの刺さり方になりますが。
これが飛び交う位に環境が遅くなるのか、それともより環境が速くなり4マナ域が遠くなるのか。
DMZ以降の環境が楽しみです。
>ジオン軍 さん
成程。確かに《血の署名》は面白いですね!
通常のキャストでも十分に強力で、併用できれば「《ショック》+《予言》」相当の働きをしますね。劇的ではない物の十分仕様に値すると思います。
署名で、男爵を探しに行けるのもなお良しですね。
>鬱っちー さん
NicFitを使っていると、本当にブレストとジェイスには悩まされる、それがこちらの展開の都合上避けようの無い物なので、それをどうにかできる点は面白いと考えています。
ただ、NicFitのその他のスロットとはほぼ互恵関係は結べないため、サイドに仕込ませておくのが今のところ得策かと。
>loving-c. さん
響きが一気に+になりますねw
映画版ですねw
>やっさん さん
成程、奪う事は出来ないわけですか。そうするとメフィストと同様で4マナ八と苦しいですね・・・。
>ごはんは飯屋 さん
Oh!!そうですね!なんとミラクルを無力化できるんですね。スタックでブレストされない事を祈るばかりです。
今の環境は、4マナまでなら、コンボを除いては比較的問題なく展開できる環境だと思います。ただ、3~4マナあたりから一気に速度が上がってくるのでそれらを捌けるかが重要かなぁと。
何にせよ、新カードが環境にいい影響を及ぼしてくれると嬉しいですね(^^)
今のところ環境に影響を与えそうなものは無いですが・・・。