【駄文】悲劇の英雄、ミリーの肖像
2013年5月18日 TCG全般 コメント (6)
皆さん、こんばんは。しもべです。
これは天運に恵まれなかったある悲劇の猫物語。
一応考察もしていますが、本論ではないので悪しからず。
3マナで、キーワード能力3つの生物。
サイズは2/3。
皆さんならまず何を思いつきますか?
恐らく多くの方が《吸血鬼の夜鷲/Vampire Nighthawk(ZEN)》と仰るのではないでしょうか?
私もそう思います。
近年、黒で実績を残し、再録までされた生物ですからね。
しかし、私が言いたい生物はそれでは無いんです。
もっと、古典プレイヤーに御馴染みのアレです。
・・・えっ?《ヴェクの聖騎士》?
惜しい、これは2/2です。
・・・判りますかね?
そう、アレです。
悲劇の英雄、ミリーです。
近年のプレイヤーの皆さんにはミリー?誰それ??
な存在ですが、初期MTGにおけるストーリーの主人公サイドの重要人物の一人でした。
そんなミリーもついにEXOにてカード化。
3マナにして+のキーワード能力3種を持ち、マナレシオも上々、当時からしてみればむしろ良好とさえ評価できるでしょう。
にも拘らず、彼女は日の目を見ませんでした。
・・・Stompyが緑の標準であった当時、3マナも掛けてパワーが2しかないミリーに居場所が無かったのです。
後に《怨恨》は登場するものの、ウィニー生物も多量に刷られたため、やはり3マナがネックとなり使用されませんでした。
Story面でも、悪堕ちの転換期のクロウヴァス(その時点では味方)に殺されてしまいます。その前にもセレニアというクロウヴァスの片恋相手のスニークアタックで重傷を負い、その後黒くなったクロウヴァスが飛行船を落そうとする現場に遭遇。
瀕死の重傷をおして戦うものの敢え無く戦死。
と言う悲劇のキャラ。
それから、間が空き、アソロジーにて再録されるも再びの悲劇。
何故か誤植で、タフネスが1減らされ、レアリティがコモンの黒色にされる(実際にはレア)と言う扱いを受けます。
一体何の虐めなのか・・・。
時代が変わりTSPブロックにて昔のカードがPickUpされ、PLCにてTSB枠で登場する事となりますが、彼女の悲劇は続きます。
「次元の混乱」の表題通り、本来の歴史とは異なる道を歩んだ結果の姿とされ、何と悪堕ちするのはクロウヴァスでは無くミリー自身に!!
(悪堕ちと言うか吸血鬼に噛まれて的な・・・)
よって、呪われた形で復帰するミリー。その名も《呪われたミリー》・・・まんまか!!
しかも、
この時もやはり、クロウヴァスとの諍いが事の発端の一部ですが、何故かクロウヴァス自身は普通に英雄として立身出世。別に強くは無かったのですが、それでもこのStoryの扱いの差は・・・。主要キャラの悪堕ちと言うIMPACTも《妖術の達人ブレイズ》の存在の前には霞んでしまいました・・・。
多少マナレシオは落ちる物の、速攻・飛行・先制攻撃に吸血能力と素晴らしいラインナップであり、4マナであってもそれほど悪くは無い性能でした。
が、呪いの力か、はたまたミリー自身の不幸力のなせる業か、当時黒に生物Beatは存在せず、コントロールに/ウィニーに部族に傾倒していた時代。
除去耐性の低いこのカードが使われることはありませんでした。
BのBeatdownが活き活きとしている現在ならば!と思ってしまいます。
そして、《鋭い感覚/Keen Sense》。
偉大なUのエンチャント《好奇心》のタイムシフトとして期待を浴びたカードであり、同じくミリーの最後の場面に関係したカードです。
が、これも呪いの力か、前評判なんてどこ吹く風・・・まるで使われることはありませんでした。
Auraによるアド損が嫌われ、より確実で優秀な《調和》にBeatdownでさえ居場所を奪われる始末・・・。
数少ない関係カードで使用されたのは自身の色とは全く関係ない上記《好奇心》と、《ミリーの悪知恵》ぐらいです。
しかも前者の好奇心は、ISDで再録されイラストが変更、悪知恵は、Enchantressで今でも使われていますし、FT的には寧ろ能力の高さに感心されているにも拘らずこのイメージの悪いカード名。
ミリーが・・・
ミリーが・・・いったい何をしたというんだ!!?
という訳でMTG史において、斯様に不幸なる存在であるミリーに少しでも愛を注ごうではありませんか。
↓
結果は全く良い案が思いつきませんでした(ゝω・)
一応、真面目に使おうと思えば使えます。強くはありませんがね勿論。可能性も特に感じません。
取り敢えず、思いついたのは、職業部族「戦士」である事。
《茨森の模範/Bramblewood Paragon》
《黒曜石の戦斧/Obsidian Battle-Axe》
により強化可能です。
なんにせよ、能力だけはそろっているため、サイズを補う事がもっとの簡単で効果的な強化方法でしょうね。
1個サイズを挙げるだけでも、パワー3を止められますし、《稲妻》も無視できます。故にそこが基本ですね。
単純にサイズを挙げるだけならば《融合する武具》でも十分です。
「+2/+1+速攻」or「+3/+2」で天秤ですね。
次に能力を活かす方法。
「先制攻撃」が付与されているため、「絆魂」/「接死」との相性が素晴らしいです。
1枚で両方を補える《バジリスクの首輪》は良い相棒となります。流石に使い回しが難しく、マナも掛る《アルマジロの外套》は微妙です。
これらの能力は、「警戒」によりさらに昇華される点も見逃せませんね。
ただ、やはり攻防を支配できても、打点は低いままなのでそこは注意が必要ですね。
また、重要な能力として「森渡り」を持っている点があります。
サイズ不足で悩むミリーですが、サイズ負けしそうなタルモ・KotRの両名をスルー出来るこの能力は素晴らしい。
+1/+1でもサイズを補えれば、マングースも止める事が出来ますし、ライフリンクがあればダメージレースでも十分優位に立てます。
またこの能力により、攻撃を相手に捻じ込みやすいとも言えるので、剣シリーズでの強化のし甲斐があります。
(G)を補う必要が無く、他の2種まで含め最大3種類の色のブロッカーを無視できるわけですからね。
打点は低いものの、何らかの形で補ってやればやはり攻防を支配できる能力は有ると言えます。
ただし、単体ではやはり力不足感は拭えません。
今のところどうやってもファンデッキの域を超えないんですよね。
あらゆる状況で不当な扱いを受けてきたミリー。
何とか彼女に日の目を見せてやりたいものですが・・・。
彼女が報われる日は来るのでしょうか・・・。
これは天運に恵まれなかったある悲劇の猫物語。
一応考察もしていますが、本論ではないので悪しからず。
3マナで、キーワード能力3つの生物。
サイズは2/3。
皆さんならまず何を思いつきますか?
恐らく多くの方が《吸血鬼の夜鷲/Vampire Nighthawk(ZEN)》と仰るのではないでしょうか?
私もそう思います。
近年、黒で実績を残し、再録までされた生物ですからね。
しかし、私が言いたい生物はそれでは無いんです。
もっと、古典プレイヤーに御馴染みのアレです。
・・・えっ?《ヴェクの聖騎士》?
惜しい、これは2/2です。
・・・判りますかね?
そう、アレです。
悲劇の英雄、ミリーです。
《Mirri, Cat Warrior / 猫族の戦士ミリー》(1)(緑)(緑)
[伝説のクリーチャー ? 猫・戦士]
先制攻撃、森渡り、警戒(このクリーチャーは先制攻撃を持たないクリーチャーより先に戦闘ダメージを与え、それは防御プレイヤーが森(Forest)をコントロールしているかぎりブロックされず、攻撃してもタップしない。)
2/3
近年のプレイヤーの皆さんにはミリー?誰それ??
な存在ですが、初期MTGにおけるストーリーの主人公サイドの重要人物の一人でした。
そんなミリーもついにEXOにてカード化。
3マナにして+のキーワード能力3種を持ち、マナレシオも上々、当時からしてみればむしろ良好とさえ評価できるでしょう。
にも拘らず、彼女は日の目を見ませんでした。
・・・Stompyが緑の標準であった当時、3マナも掛けてパワーが2しかないミリーに居場所が無かったのです。
後に《怨恨》は登場するものの、ウィニー生物も多量に刷られたため、やはり3マナがネックとなり使用されませんでした。
Story面でも、悪堕ちの転換期のクロウヴァス(その時点では味方)に殺されてしまいます。その前にもセレニアというクロウヴァスの片恋相手のスニークアタックで重傷を負い、その後黒くなったクロウヴァスが飛行船を落そうとする現場に遭遇。
瀕死の重傷をおして戦うものの敢え無く戦死。
と言う悲劇のキャラ。
それから、間が空き、アソロジーにて再録されるも再びの悲劇。
何故か誤植で、タフネスが1減らされ、レアリティがコモンの黒色にされる(実際にはレア)と言う扱いを受けます。
一体何の虐めなのか・・・。
時代が変わりTSPブロックにて昔のカードがPickUpされ、PLCにてTSB枠で登場する事となりますが、彼女の悲劇は続きます。
「次元の混乱」の表題通り、本来の歴史とは異なる道を歩んだ結果の姿とされ、何と悪堕ちするのはクロウヴァスでは無くミリー自身に!!
(悪堕ちと言うか吸血鬼に噛まれて的な・・・)
よって、呪われた形で復帰するミリー。その名も《呪われたミリー》・・・まんまか!!
しかも、
この時もやはり、クロウヴァスとの諍いが事の発端の一部ですが、何故かクロウヴァス自身は普通に英雄として立身出世。別に強くは無かったのですが、それでもこのStoryの扱いの差は・・・。主要キャラの悪堕ちと言うIMPACTも《妖術の達人ブレイズ》の存在の前には霞んでしまいました・・・。
多少マナレシオは落ちる物の、速攻・飛行・先制攻撃に吸血能力と素晴らしいラインナップであり、4マナであってもそれほど悪くは無い性能でした。
が、呪いの力か、はたまたミリー自身の不幸力のなせる業か、当時黒に生物Beatは存在せず、コントロールに/ウィニーに部族に傾倒していた時代。
除去耐性の低いこのカードが使われることはありませんでした。
BのBeatdownが活き活きとしている現在ならば!と思ってしまいます。
そして、《鋭い感覚/Keen Sense》。
偉大なUのエンチャント《好奇心》のタイムシフトとして期待を浴びたカードであり、同じくミリーの最後の場面に関係したカードです。
が、これも呪いの力か、前評判なんてどこ吹く風・・・まるで使われることはありませんでした。
Auraによるアド損が嫌われ、より確実で優秀な《調和》にBeatdownでさえ居場所を奪われる始末・・・。
数少ない関係カードで使用されたのは自身の色とは全く関係ない上記《好奇心》と、《ミリーの悪知恵》ぐらいです。
しかも前者の好奇心は、ISDで再録されイラストが変更、悪知恵は、Enchantressで今でも使われていますし、FT的には寧ろ能力の高さに感心されているにも拘らずこのイメージの悪いカード名。
ミリーが・・・
ミリーが・・・いったい何をしたというんだ!!?
という訳でMTG史において、斯様に不幸なる存在であるミリーに少しでも愛を注ごうではありませんか。
↓
結果は全く良い案が思いつきませんでした(ゝω・)
一応、真面目に使おうと思えば使えます。強くはありませんがね勿論。可能性も特に感じません。
取り敢えず、思いついたのは、職業部族「戦士」である事。
《茨森の模範/Bramblewood Paragon》
《黒曜石の戦斧/Obsidian Battle-Axe》
により強化可能です。
なんにせよ、能力だけはそろっているため、サイズを補う事がもっとの簡単で効果的な強化方法でしょうね。
1個サイズを挙げるだけでも、パワー3を止められますし、《稲妻》も無視できます。故にそこが基本ですね。
単純にサイズを挙げるだけならば《融合する武具》でも十分です。
「+2/+1+速攻」or「+3/+2」で天秤ですね。
次に能力を活かす方法。
「先制攻撃」が付与されているため、「絆魂」/「接死」との相性が素晴らしいです。
1枚で両方を補える《バジリスクの首輪》は良い相棒となります。流石に使い回しが難しく、マナも掛る《アルマジロの外套》は微妙です。
これらの能力は、「警戒」によりさらに昇華される点も見逃せませんね。
ただ、やはり攻防を支配できても、打点は低いままなのでそこは注意が必要ですね。
また、重要な能力として「森渡り」を持っている点があります。
サイズ不足で悩むミリーですが、サイズ負けしそうなタルモ・KotRの両名をスルー出来るこの能力は素晴らしい。
+1/+1でもサイズを補えれば、マングースも止める事が出来ますし、ライフリンクがあればダメージレースでも十分優位に立てます。
またこの能力により、攻撃を相手に捻じ込みやすいとも言えるので、剣シリーズでの強化のし甲斐があります。
(G)を補う必要が無く、他の2種まで含め最大3種類の色のブロッカーを無視できるわけですからね。
打点は低いものの、何らかの形で補ってやればやはり攻防を支配できる能力は有ると言えます。
ただし、単体ではやはり力不足感は拭えません。
今のところどうやってもファンデッキの域を超えないんですよね。
あらゆる状況で不当な扱いを受けてきたミリー。
何とか彼女に日の目を見せてやりたいものですが・・・。
彼女が報われる日は来るのでしょうか・・・。
コメント
本家も先制攻撃と警戒を持ってるんだし、十手を付けた状態で生き延びる事が出来れば強そうな気がします・・・あくまで気がするだけ・・・。
もし3/2だったとしてもギリギリ使われないレベルなような気がしました。
呪禁でもついてたらと思ったけど結局3マナがネックで足引っ張りそうですね…。
こういった記事面白かったので次回も期待しています。
当時無理やり四枚のミリーをストンピイにねじ込んで使っていました(代わりに抜けたのは筋肉スリヴァーやアルビノトロール)。…えーと、爆発力のある攻撃力はなかったですが、愛用したものです。特に踏み荒らしが全盛だったころは活躍してました。
…まあ、怨恨が入って来るようになると居場所を追われましたけどねorz。
本当に、弱くは無さそうなギリギリのラインです。
もうあと一息で構築級なんですが・・・。
>ハイバネ さん
猫もそろそろ《黄金の若人ラクシャ》以外のロードが出ても良いと思うんですよね。軽い奴。
>さかい さん
楽しんでいただけたようで幸いです(^^)
これ以上を望むのは難しいんですよね。10年以上前の生物でこのマナレシオを誇っている事が異常なので。
>M さん
Oh!!実際に使用しておられたんですか!
確かに額面通り能力は高いんですよね。しかし攻撃力が至上のStompyでは丸いだけのカードはやはり厳しいですよね。
《怨恨》で本来パワー不足が補えるはずが、もっと軽い生物群の強化の煽りを受けて結局抜けてしまったのは皮肉な話です・・・。
いやぁ緑のミリー懐かしいです。よく使いましたし、使われもしました。
Ex発売当初、環境には呪われた巻物・ショックが跋扈していて、
タフネス3という部分でそこそこ評価されてました。
ストンピィ系のデッキが、白ウィニーや赤単相手のブロッカー性能から
ジョルレイルのケンタウルス4枚のスロットから少し削ってミリ―にしてました。
もっとも、同じExのドルイドの誓いと適者生存が、その後数ヶ月で
クリーチャーデッキを駆逐して行ったのですが。
むしろ、エクステンデッドで評価が高かったように思います。
デュアラン当時から使われてましたし、その後(TwoDeuceの時代)でも
基本的に環境が2点火力でしたから、そこそこ(メインに2枚程度)は
トーナメントシーンでも見かけましたよ。
コメントありがとうございます。
やはり一定以上の方には喚起される感情があるキャラクターですよねw
Stdは、既知でしたが、旧エクテンで使用されていたというのは初耳です!
私が知っているGの2~マナ域は《リバー・ボア》や《獣群の呼び声》が中心でしたので。
そうですか、彼女にもそんな時代もあったのですね・・・。
ヨカターヨ・゚・(ノД`)・゚・