レガシー) 今週のSCG・・・バランスよく
2013年6月25日 紹介 コメント (4)皆さんこんばんは。しもべです。
祝日の無い6月ももう最終週ですね∩( ・ω・)∩ ばんじゃーい
SCG PhiladelphiaでOpen Legacyが開催されたため早速結果を見ていきましょう。
ペタル↓
http://www.starcitygames.com/events/130622_philadelphia.html
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/deckshow.php?&t%5BC1%5D=3&start_date=2013-06-23&end_date=2013-06-23&start=1&finish=16&exp=43&city=Philadelphia&state=PA&country=US
今週の優勝はJack Wang氏の駆るMaverickです。
以下Top16(上から順に1位→16位)
Maverick
Reanimator
続唱BUG
RUG Delver
TES
BUG Delver
DeathBlade
罰する火 4c続唱
---Top8-------------
Goblins
罰する火Jund
ANT
DeathBlade
Tricorol Tempo
DeathBlade
Reanimator
OmniSnT
---Top16------------
です。
コンボ×2→テンポ×2と来てどうなるか?と思っていたらこういう結果でした。
個人的には
青に強いデッキが5つ程度にStorm系コンボが少し
と言う感じの結果を予想していたのですが、思った以上にバランスの良い配分になりましたね。
ただ、Top3には一応U(打消し)は入っている物の大分要素の薄いデッキですし、まぁ大方の予想通り依れ戻しではあったようですね。
では個々から個別に気になったデッキを見ていきます。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=56773
1位、Jack Wang氏のMaverickです。
久方ぶりのお立ち台に上ったMaverickですね。
ヘビーコンやアド天国デッキが減った事で組みしやすいデッキが環境に増えてきたことが今回優勝の要因でしょうか?
デッキとしては《死儀礼のシャーマン/DrS》を3枚取ったtB型です。
但し、メインの黒要素はDrSしかなくサイド後にカードを入れるようです。
DrS、《貴族の教主》で計5枚(《ドライアドの東屋》まで含めれば6枚)の1マナ生物が取られているためか少々少なめの土地22枚です。
《不毛の大地》4枚を取っているため余計に少なくも感じます。
最大の特徴は《情け知らずのガラク》を1枚取っている事ですか。
フェアデッキの中心がDeathBladeである以上盤面の小型生物に干渉出来る黒ガラクに有用性は高いと私は思います。
他にも《エイヴンの思考検閲者》が2枚取られているます。
これはコンボ対策でもありますが、相手の《石鍛冶の神秘家》、3色故に多用する必要があるフェッチランドを潰すのに非常に適しています。
少し前までは《ガドック・ティーグ》が2枚だった枠をこちらに使っている事が今のメタを表していますね。
また、同様にSfM(というかAtf)対策に《クァーサルの群れ魔道士》の存在が活きるのもこのデッキの順位を押し上げた結果だと思います。別にメインに2枚は多くも無く少なくも無くと言う数ではありますがメタには合致していました。
また、珍しい事に《殴打頭蓋》を使用していません。
代わりに入っているのが《饗宴と飢餓の剣》です。これもまたメタの産物ですね。装備品は守れないものの担ぎ手を《突然の衰微》から守れる上に、比較的安定して本体にダメージソースを通す事が可能なので継続ハンデスも可能です。
彼により稼がれたアド/ゲームプランを水泡に帰すことが出来ますね。
また土地を起こせる能力は《漁る軟泥》《森の知恵》との相性も抜群です。
ただ、やはりバターの可能性は捨てがたいのかサイドに1枚取られていますね。
サイドはバターもそうですが《仕組まれた爆薬》まで入っており小型物量デッキに対応できるようになっています。
苦手の部分は補えますが、使い方を誤ると自分まで巻き込むため結構使える相手は限定的な気もしますが・・・。
ただ、マナ生物のお陰でEEは4~5色目の調達も可能ではありますね。
それに実体のある生物系デッキには追加の黒ガラクと《流刑への道》で十分なのかもしれませんね。
対コンボ用のハンデス/サリア
対PW用の《未練ある魂》
Tempoデッキ用の《壌土からの生命》
と今のメタと弱点をしっかり補うサイドですね。
RUG Delver程ではありませんが、環境のメタを非常に反映させるMaverickらしい構築ですね。
今のメタでしばらく回る様なら今後もある程度の戦績は期待できますね。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=56757
2位、Seth Zulinski氏のReanimatorです。
SnTとStorm系の狭間で生存が確認されるReanimator。
環境的にはエクスパンションが出る度に不利になっていきますが、それでも上記2種とは異なるルートのコンボなため隙をついた活躍は散見されますね。
ハンデスとカウンターを両方積んでいるので、妨害の多い環境でこそ戦えるのかもしれません。
このSeth氏のそれはメインからのSnTとのハイブリッド型です。
それ以外はメインではそれ程特質すべき部分はありませんが、サイドは少し面白いですね。
《狼狽の嵐》×2
《呪文貫き》×1
《誤った指図》×2
《青霊破》×2
と非常に防御的なサイドになっています。相手のHateカードを潰していく事が多い中でこの選択は面白いですね。
また《ひどい憔悴》と言う珍しいカードが2枚採られています。
まぁ明らかにDrS対策でしょうがそれにしても珍しい選択ですね。
Reanimatorの場合は一瞬の間が必要なだけなので、3マナと言う重さも気にならないのかもしれません。単純にFBが強力であるのも事実ですしね。
15位、Gil Medeiros氏のデッキは普通の構築ですので、それを見ると変わっているのがよく判ります。
ただ、Gil氏も選択生物はしっかりメタに合わせているので少々珍しい物も。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=56771
3位、Patrick Dickson氏の続唱BUGです。
カウンターを捨てたUのフェアデッキとしてはDeathBladeよりも先輩ですが、最近は下火気味でした。
そのせいかここの所少しずつ変化しているような感じを見受けられます。
《悪意の大梟》
《瞬唱の魔道士》
の様なアド生物の数が減ってきています。このデッキでは《予見者の幻視》は4枚ですが、他のデッキでは3枚2枚のリストもあり、今も変わらず安定して4枚を保っているのは《断片無き工作員》位の物でしょう。
(PWの数はデッキ戦略上かなり変化するので何とも言えませんが・・・。)
少しずつDeathBladeと同じく単体でKPの高いカードが増えているような気がします。
《不毛の大地》3枚に《忍び寄るタール坑》2枚と、余り優秀とは言い難いマナ基盤のデッキなのに結構前のめりな土地配分ですね。
PWも2枚ずつ取っていますし回るんでしょうかね・・・?
サイドの《ゴルガリのチャーム》は最近世間に認知されるようになりましたね。
RtR登場時にこいつ強くね?的な事言っても周囲から「何言ってんのコイツ(´・ω・`)」みたいな顔されたのはもう随分前ですね・・・。
ただ、今回の上位陣にはあまり有用性は見いだせないのも事実ですが・・・。
Elvesを一とした部族とOmniSnTが環境に存在するのなら十分意義はあるかと思います。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=56772
8位、Matthew Szabo氏の罰する火型4c続唱です。
続唱生物を2種8枚積んだ欲張りなデッキです。
環境的に考えて《罰する火》は非常に強力なので判ります。どうしても展開が遅いデッキなので縁の下を支えてくれるでしょうね。
しかし、このデッキで《不毛の大地》4枚フルで積むのは本当に外人クオリティ・・・(´・ω・`)
前衛的にも程があるぜ・・・。
特徴的なのはFoW4枚、ミスディレ1枚のピッチスペルを5枚採っている事ですね。
ハンデスでは無くこちらは珍しいかも・・・。
アド損もそこを乗り切れば十分回収できるデッキなので気にならないのでしょうね。
ただBuleカウント17枚で、且つ切りにくいカードばかりなので些か不安もありますが・・・まぁ、性に腹は代えられない状況で使用する事を前提としているのやもしれません。
《ドラゴンの爪》は珍しいカードですね・・・。
Burn対策が一般的なのでしょうか?よく判りませんが・・・。まぁこのデッキは早くは無いので相手を減衰できるだけでも十分ですね。
自分の《罰する火》でも回復できますし、逆に相手に《罰する火》を使用されると弱いデッキなのでその意味でも重要なのかもしれません。
・・・強いんですかね???
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=56759
7位、Rudy Briksza氏のDeathBladeです。
今週も変わらず3名を輩出し現在のTier1と言って差し支えないDeathBladeです。
が、今週は大きな転換がありました。
これまでは1~2マナのシステム生物で固められ打点は装備品で補う事が基本戦略で、サイド後に除去耐性のある明確な主力を持ってくることが多かったというか殆どでした。
しかし、今週は3名全員がメインから《聖トラフトの霊》を添えています。代わりとして《闇の腹心》が抜けています。
と言うか3メイトもほぼ同じデッキです。
これは必要に駆られてかメタを予想してかは知りませんが、除去耐性のある生物をフィニッシャーに添えた事で《罰する火》を中心とした軽量除去による防衛戦略を取っていたデッキの悉くが空かされる状況に陥りました。
結果として元々は言っていた《ヴェンディリオン三人衆》1枚を含め生物の3マナ域が4枚に膨れ上がりました。ScMも実質3マナ以上ですしね。それを考慮してか土地も多めに取られていますね。
除去もEsperならば《拘留の宝球》、tGならば《突然の衰微》が新たに取られ消耗戦も見据えていますね。
万能除去を取り入れることでHateカードにも対策しやすくなります。それも見据えてか《思考囲い》もメインサイド合わせて必ず4枚になっていますね。
また、数の不確定が多かった《至高の評決》ですが今回は全員2枚固定です。
このカードはトラフトと言うカード、3マナ域をメインに添えた事によりまた別の意味を持ってきますね。
少し以前のEsperSfMに先祖返りしたような印象を受けた次第です。
生き残った全員がこの形なのは驚きですが、逆に言えば残りの通常版は全員刈り取られたのでしょうかね?
因みにこのデッキについては今週のDeckTechでTodd Anderson氏が解説してくれています。
興味のある方は拝聴してみては如何でしょうか?
(http://www.starcitygames.com/events/coverage/deck_tech_deathblade_with_todd.html)
しかしTodd氏もすっかりDeathBladeに嵌ってますねw
こんなところでしょうか?
まぁ、今週は追う物が追われて追う物が負った結果でしたね。
コンボもStormやReanimatorが、部族もGoblinsなどが結果を残すのはむべなるかな。
しかしこれで一回リセットなので次回はカオス。
果たして誰/何が勝つのやら?
さて、今週はここまで、です。
今回もお付き合いいただけた方には感謝申し上げます。
有難うございましたm(_ _)m
この文章が何処かで誰かのお役に立てば幸いです。
コメント
ところでフェアデッキ(fair deck?)という用語をよく使っているようですが、どういう意味ですか?
レガシー界隈ではよく使われる類の常識なのかもしれないですが知らなかったので気になりました
今回の相手だとMaverickにも刺さる他、サイド後にRiPを入れて来る相手に良くインする印象があります。
RUGに対しても、Delverやマングースが小さいうちなら潰せるので悪くないですけど、中盤以降に引くとイマイチなので取るかはやや悩みますね。
エスパー石鍛冶との差別化としての闇の腹心
腹心を入れたことによる罰火耐性の低下
じゃあトラフト入れよう!っていうw
ただ、どの進化も「サイド後のようなメインボードでゲーム1を始める」という目標が基にされていて、非常に好みですねw
>>フェアデッキ
横からですが、
「フェアデッキ」というのは、そのまま「ズルをしない」って事ですね。
つまり瞬殺コンボが入っていないという意味合いです。
反対にアンフェアという場合はコンボデッキ(Show and TellやANTなど)を指す場合が多いです
>読者 さん
御役に立てているようで幸いです(^^)
解説はしていただいている通り、フェアデッキは「瞬殺コンボのように一方的な展開をする」以外のデッキです。平たく言えばBeatdownとかクロックパーミとかですね。まぁ、土地単とかはどうなの?と言うと確かに軸がずれすぎて一方的な場合もありますがw
日本ではあまり使われませんが、英文のソースでは割と頻繁に出てくる語彙です。
>4sur さん
地味ですが2マナのスペルで考えれば中々広い範囲をカバーできる良カードだと思います。
RUGに対しては《森の知恵》や《硫黄の渦》を潰す目的でも使っていけるかもしれ無いと思っています。私も最初は対生物で入れていたのですが、そうそう上手くは引けませんでしたw
>ごはんは飯屋 さん
DeathBladeは常に環境から一歩進んで構築をしている様な気がします。周りがHateカードを積んだりする前にその網から逃れるように変化しているので厭らしいですよねwしかし、ただいじるだけではこんな成績は残せない。触り続けても、そのたびに成績を残すデザイナーの能力には脱帽です。
解説ありがとうございますm(_ _)m