非MTG)VVV24話と作品への感想
2013年12月28日 趣味「革命機ヴァルヴレイヴ、それは、世界を暴くシステム!!」
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暴いただけで終わったじゃねーか!!
トイレのドアを開けっ放しにするのと同じだぞ!!ちゃんと閉めてけよ!!!
という訳で、ヴァルヴレイヴを見終わったわけですが・・・案の定、尺が足りていない。
まぁいつも通りのライバル/ラスボス的な存在を倒して終わりで、後はエピローグに語りが入って終りと言う流れ。
別に考えてみれば今までのサンライズ作品は大半がそれなので、珍しくも無い、書いた通りいつも通りの終り方なんですが、かなり物足りない。
何故だろう?と考えてみると、矢張り今回の最終的な構図が、少なくとも表向きは「マギウス/カミツキ vs 人間」と言うものだったからですかね。
(マギウスと人間の融和を目指す世界 vs 隔絶を目指す世界)
これまでの作品の多くは「人間 vs 人間」でありもっと言えばイデオロギーやナショナリズム、エスニシズムの闘いだった。
そうでなければそもそも意思疎通が不可能な存在だった。
が、この作品は、「人間 vs 人外」でありながら意志疎通が可能であり、その違いが生み出す問題性や歪みが作中で提起されていました。
実際主人公たちは後半では化け物扱いされて味方からも迫害されましたからね。
故にここら辺をどう乗り越えていくか?と言う部分に注目していたのですが、その部分は解決されずの投げっぱなし。
ED後もマギウス皆殺し運動という物は起こっているようですが、そこから先は?
起承転結の「転」で終わった感じです・・・。
マクロ的な視点で見ても、そのような人類社会と人外との関係性の行く末を描いてくれていない、と言う不満があるわけですが、ミクロ的な視点で見ても不満が。
上記した取り、終盤で主人公たちは味方から迫害されますが、その時発狂していた奴らとの和解シーンが描かれていない。
暴れるだけ暴れて喚いて発狂して、エピローグでは何事も無かったかのように一緒にいると違和感が半端ない・・・。
結局どういう結論により和解したのか?と。
いっそ全滅してくれた方がまだ話の〆方としてすっきりした。
また、この物語の紛争の原因にして最大の「悪」であろう、主人公たちの国の政治家について何の言及もされていない。
彼らの行動により、主人公たちは戦争に巻き込まれ、国や友人知人を失い、敵側や世界は秩序が失われ世界は混乱し戦争になり、プルー&ピノの兄弟や主人公達はモルモットにされていた。
どう考えても、ジオール本国の指導者/研究者たちが諸悪の根源なのですが、この点についても何も無し。
敵も味方も彼らの身勝手な行動の巻き添えを食ったのがこの物語と言えます。
故にこういう処を補完して欲しかったのですがね。
まぁ、圧倒的に尺が足りていないので致し方ないですね。これでもモノローグを駆使してかなり端折っているのに。最低3クールは必要でしたね。
しかし設定が薄ければそれはそれで文句を言われるので制作会社も大変です。
加えて言うと、
200年後の国家体勢(自国及び敵地勢力についての情報)の在り方、E11にの王子様について、最後に出てきた変態する生命体について(恐らくマギウス関係?)など、ここら辺もさっぱり・・・。
また、ピノ&プルーの兄弟は何者なのか?という事も。ルーンの生命体以上の個人情報が何も出てきていない。しかもいつ仲良くなったの・・・。
22話でマギウスの「呪文」的な物が使えるようになったのに、それ以降その素振りが全くない。味方側だけでなく敵も使わない。結局あれはなんだったのか?
あらゆる伏線が回収されていないな・・・。
24話は、そんなこんなでボスとの決着をつけて終りですが、故に中心である戦闘は熱い。
相変わらず戦闘のクオリティは極めて高い。
2期はストーリーが中心で戦闘は殆どなかったので残念です。その上でストーリーが投げっぱなしなのが余計に・・・。
ラスボスのカイン大佐が結構良識人だったというのは驚き。
悪まで社会体制の維持と言う名目を持っていて、主人公たちをそれを乱す「悪」と断言する場面や、死に際はプルーを解放してあげるところなど。
ただ、人間との嘗ての諍いに嫌悪を示しながら、自分も主人公たちに全く同じ事をしているので・・・。
仮面、マスクに続く眼帯と言う新ジャンルのライバルキャラでしたが、狂気(「息子のために死ね~!!!」とかねw)も青臭さも無く、よくも悪く普通の敵と言う印象で魅力に欠けてました。
ついでに、
彼についても実は設定が未回収なのでは?と思っています。
初期の頃のオペレーション「ヴァージンロード」の名前とか、VVVを見て「これで我が一族も生きながらえる事が出来る」と言う様な台詞など、マギウスの組織とは別に個人的に腹に一物抱えているような言動が目立ちましたが、この部分については何も無し。
乗機のダーインスレイヴ(VVV2号機)はラスボスらしく流石に化け物じみた強さを発揮していましたが、エンジン5つと言う仕様ほど圧倒的だったか?と言う印象。
いや、強かったのは事実だけど・・・。
その圧倒的に強い相手に、E11さんをジャックして(要は2人で)戦うシーンは胸が熱くなりましたね。
究極の生命体(パパ談)は最終的に練度評価「D+」に成長しましたw
マジェプリ程大暴れな戦闘ではありませんが、画面全体が良く動きグリグリ動く、しっかり書き込んであるなど、流石はサンライズのロボット物の戦闘でしたね。
νガンダム張りのパンチには苦笑。
ラスト、簡易腹切りブレードも格好良かった。
しかし、4号機は乗り手と共に長期間はぶられて、やっと復帰したと思ったら、囮を引受けた直後にファランクス隊形に引っ掛かり破損。6号機も基地等のハッキングは兎も角、一期で見せた敵機のハッキングはほぼ無し。故にハミングバードは壁殴り専用棒に、森羅万象は大気圏突入以外では目立った活躍無し。
と、女性群2人の扱いの悪さが・・・。
戦闘してよ・・・。
全体を通してみると、人間の愚かさと滑稽さを描いているような作品ですね。
そういう意味では何と無くザンボット3とかを思い出したりもします。が、無駄な情報隠匿による盛大な自爆など主人公側にも大いに問題はありましたね。
先輩は最後までチームの良心で自身の意志による行動をとるカッコ良さが在った。
サンダーは視聴者が言いたい事言って欲しい事を言う重要な単細胞だったwでも一途でブレない姿勢はかっこよかった。ついでに声優さんの芸の幅の広さに感心した。
咲ちゃんは全編を通して恋に生きる娘だったと言う意味でぶれてない。サンダーも含め人間味があっていい味出してた。
最終話で物凄い事言うが、それも含めて人間臭くて、且つ弁えているので魅力がある。報われないから空しいですが。
(少なくともノリとテンションで生きているメインヒロインよりは遥かにマシだった。)
E11は基本優秀で、2期に入ると凄みは薄れるが、矢張り人間味が出てきていいキャラだった。
・・・何故主人公はこんなに魅力が薄いのか(哀)
愚かで行動のすべてが中途半端だからですねw
どこぞの死神代行君並みにブレブレな姿勢も見ていてイライラしたw
主人公ポジションを奪われる事が多いのもマイナス。
なよなよ系主人公って難しいですね。
次のロボ物は今のところあまり、面白そうには思えないのですが、どうでしょうね~。
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