レガシー)今週のSCGの結果 少し環境に歪みが出てきた気がします。
2014年9月2日 紹介
皆さん、こんばんは。しもべです。
タルキールのカードが発表されて世間を賑わしています。
中でもフェッチランドの再録は大きな反響がありまして、「変異」を発表後にこれを出してくる「下げて上げる」マローの戦法は見事にプレイヤー達の心を動かしましたねw
かく言う私も、「皆が待っている物を入れる」→「変異ww」を出された時は大いに荒れたものですw
3代目ソリンは《真面目な訪問者、ソリン》に訳名されたそうです。
・・・真面目なって(´・ω・`)
確かに《真面目な身代わり》の前例が在りますけどね。MtGは基本的に1度訳をしたら、同一の単語はなるべく同じように訳すルールがあるらしく、これもまたその犠牲に・・・。
なんだか掃除をせずに遊んでばっかりいる同級生を叱るソリンさんが見えてしまいました・・・。
さて、そんなこんなでそっちは放っておいて、SCGですが、今週はSomersetにてInvititonalとOpenが行われました。
しかしModernまで始まって週末にInvititonalまで合わせると4つの大会を開くとかすごいですね、SCGは。
結果はペタル↓
http://www.starcitygames.com/events/300814_somerset.html
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/deckshow.php?&t%5BC1%5D=3&start_date=08/29/2014&end_date=08/31/2014&start=1&finish=8&event_ID=21
まずはInvitional
優勝はInfectのTom Ross氏です。
Top8(上から順に1位→8位)
UG Infect
UW MiraclestR
BUG Delver
BUG Delver
Jund
4c Delver
UW Miracles
SneakShow
です。
まぁ、こんな物でしょう。現状のメタと相違ないですし、何よりTop8が真っ青になる事もInvititonalでは恒例ですからね。寧ろ今回はJundがいるだけマシ。感染は稀に見るアーキタイプですが、ここの所Tempoデッキも含め少々環境が低速化しています。もちろん除去の枚数は豊富なのですが、Belcher然り、こういう一瞬で勝負をつけるアーキタイプに勝ちを攫われる事も出てくる程度までは速度/気が緩んでいます。
これが何らかの大きな風になるとは思いませんが、それでも良い事ですね。
では個別に気になったデッキを
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=72269
1位、Tom Ross氏のUG Infectです。
SCGでも稀にTop16に出入りしている感染デッキ。2年ほど前に在ったUG/BantWeenieをさらに先鋭化させた様なデッキで、序盤から感染持ちを展開し、それを《激励》/《巨森の蔦》→《Beserk》と強化して一気に勝負を決めると言う物。除去やカウンターの様な妨害が少ないハンドを《秘密を掘り下げる者/DoS》が有るからと安易にキープすると一瞬で負けます。最近「赤単Sneak」が少し数を増やしていますが、こういうスピード特化が環境で追風なのも一因かもしれませんね。
しかし、このTom氏は結構特殊な構造です。Open Legacyの13位に入っているChris Kvartek氏の典型的なリストと比べてみると良く判ります。
まず生物枠に《ドライアドの東屋》と《ヴィリジアンの堕落者》がいます。
正直東屋は何を目的にしているのかよく判りかねます。スペル枠に通常では見られない《緑の太陽の頂点/GSZ》が採ってある事に関係しているのかもしれませんが、このデッキでわざわざ1t目に東屋を持ってくる利点が、2t目に《ぎらつかせのエルフ》を持ってくるよりあるとは思えません。《ヴェールのリリアナ》の[-2]避けですかね?
堕落者は、フェアデッキの《梅沢の十手》に、サイドから入る可能性のある《真髄の針》《墓掘りの檻》対策でしょうか?
EsperとPatriotが相応にいるので効果はあるかもしれません。
GSZに触れましたが、通常ではありえないこの1枚を採っており、若干の速度は緩む物のアタッカーである《ぎらつかせエルフ》の水増し、《貴族の教主》の「賛美」による打点強化、堕落者により銀弾対策と応用が利くスペルです。普通は《輪作》の2枚目が採られている枠ですが、強化の《ペンデルヘイヴン》とアタッカーの《墨蛾の生息地》よりも更に応用が利くという事で採ったのかもしれませんね。テンポデッキが多いなら《Force of Will》を一カウンターも厄介ですし。
丁度、「あのカードは今~」のコーナーで感染カードを取り上げようとしていたので、個人的には非常にタイムリーですw
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=72280
2位、Reid Duke氏のUW MiraclestRです。
やはり環境のTier1はMiraclesではないか?と思う今日この頃。
色々なデッキの形が有り、生物を入れたりソプターコンボしたり、RipHelmしたりケラノスしたり、本当に多様です。
が、Reid氏はそんな物知るか!とばかりの圧倒的なヘビーコントロールです。LandStillを思い出す低速仕様。
打点となる生物は零枚。フィニッシャーたる《天使への願い》も2枚まで減らし、代わりに《精神を刻む者、ジェイス/JtMs》4枚です。コントロールしてJtMs置きゃggだろ?的な・・・。
それを支える為か、土地は24枚と多く、何より計10枚の基本地形が投入されています。DualLandに至っては僅か3枚。不毛合戦に付き合う気は無いと言わんばかりですね。そしてこれのお陰でサイドの《血染めの月》が非常に活きてきます。
メインはカウンターがFoW4枚、ピアス1枚、カンスぺ2枚の計7枚で少々多め。且つ確定カウンターが6枚です。加えて《紅蓮破》1枚ですね。そして《剣を鍬に》4枚《終末》3枚に《至高の評決》1枚のバランス型に加え《議会の評決》2枚です。この妨害札の数を見ても徹底的に消耗戦に持ち込む構えですね。これだけ妨害を入れると普通は回りが悪くなるものですが、独楽JtMsブレストの12枚体制で乗り切るようです。
サイド後は打って変わって《血染めの月》と《悪残の天使》のアグレッシブサイドですね。生物を採る場合は《聖トラフトの霊》が一般的ですが、相殺等で除去耐性を補えるのなら対生物戦でも圧倒的に優位な悪残が勝りますね。
また、《紅蓮破/Pry》2枚《赤霊破/REB》1枚《青霊破》1枚にピアス1枚と、サイド後は軽量なカウンターを多量に取っています。対Comboなどでは《狼狽の嵐》等が一般的ですが、環境的な側面からこれらの特定カウンターを優先したのでしょう。
少々気になるのは対部族等の大量生物戦。
普通は《紅蓮地獄》《イゼットの静電術師》等の軽量で且つtRを活かせるカードが多いのですがReid氏はメインと同じカードの水増しだけ。充分に間に合うという事でしょうか?
ただ、Open Legacyで優勝したDan Musser氏のUW MiraclestRは、《イゼットの静電術師》が1枚あるとはいえ、このデッキ以上の除去が薄いデッキでした。が、それでも決勝でElvesを破っているところを見ると問題は無いのかもしれませんね・・・。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=72267
3位、Peter Ingram氏のBUG Delverです。
Peter氏のBUGは何と生物が17枚もあります。通常DrS4枚、DoS4枚、タルモ4枚の3種4待ち計12枚+1~2枚が一般的です。がPeter氏は12枚に《真の名の宿敵》2枚《闇の腹心》3枚と言う生物を積んでいます。
ハンデス/除去と最低限しか積まずにその枠を使っているようです。が、最近のテンポはPatriotを除き自分のBUGを始めそこほどに除去は多くなく、相手の除去札<自分の生物に依る物量戦を仕掛けているのかもしれません。
攻勢面が増せば《もみ消し》のManadenialもより強力になります。
妨害に妨害ではなく、力技で突破する何とも脳筋仕様ですね。
代わりにサイドにはハンデス/除去/カウンターと妨害が多めです。
続いて、Open Legacyです。
ペタル↓
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/deckshow.php?&t%5BC1%5D=3&start_date=08/31/2014&end_date=08/31/2014&start=1&finish=16&event_ID=20
優勝はDan Musser氏のUW MiraclestRです。
以下Top16(1位→9位→16位)
UW MiraclestR
Elves
D&T
Painters
Lands
UR Delver
Esper SfM
Patriot
---------------------------
Painters
Dredge
Elves
Infect
Elves
Bant SfM
D&T
です。
ここ最近の中ではかなりU勢力は抑えめです。
特にElves、Painters、そしてInfectなど、既存のフェアデッキに強いフェアデッキだけでは否い「瞬殺力」を備えたデッキが上がってきています。
一手一手の重みが、消耗戦であるフェアデッキとは異なるため読み違えると即GG。
それがこれだけの数がいるのは、ここ最近のTempoやMiraclesの台頭が続いていたためでしょうね。
それでも優勝したのはMiraclesと言うのがこのデッキの自力の高さを窺わせますね。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=72356
2位、Ross Merriam氏のElvesです。
現在、部族最有力なElves。コンスタントに上位入賞をし続けています。今回はTop16に3名も輩出する成功を収めています。
特別に気になった事が多いわけではありませんが、目に付いたのは3名全員が《垣間見る自然》を4枚採っているところです。
マナエルフの数はまちまちですが、誰もがコンボ性を強めて爆発力を高めている様に感じました。上記Invititonalでも触れましたが、現状、瞬発力と言う部分が活きやすいように思います。
Ross氏はシンプルなtB型ですが、《威厳の魔力》を採って3枚目のファッティを採っていますね。かつては定番の枠でしたが《孔蹄のビヒモス》登場後は1-1となり、現状はビヒモス2-0が一般的です。が、除去を中心とした対策を喰らうと1パンチだけのビヒモスでは対処できない事もあるので、ドローと言う総合的な物量を手に出来る魔力の価値は未だ輝いていると思います。
後はM15登場以降、狂ったようにメイン投入されていた《再利用の賢者》をサイドに追いやってます。
元々そうでしたし、半端な事をしてコンボの阻害要素にするのはよくないという事でしょうかね。
しかし、先日の日本レガシー選手権2014夏を制し、晴れる屋さんのLegacy神戦でも勝っている様に日米問わず勢力を築いていますね、Elvesは。その割に一定以上の数に増えないのは何故でしょうね?
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=72354
6位、James Rynkiewicz氏のUR Delverです。
生物やスペル等も見てもやってる事はURになったRUG Delverと言ったデッキです。
寧ろ地上を固められがちだったり単体除去の嵐で信用の無いGの生物を抜いて、除去に強い生物群を増やしている、環境に即したRUG Delverに見えます。《渋面の溶岩使い》は小型生物戦を支配し、本体に直接火力を届けます。《若き紅蓮術士》は圧倒的と言えるほどはこのデッキでは生成出来ませんが継続的なToken展開が出来るので総合的な打点は高い。
2色のお陰で基本地形を入れる事が出来ますし、一撃必殺の《発展の代価》も積めます。ただ、Manadenial戦略を採っている以上Burnの様な火力は期待できません。が、油断をしてる相手を焼くには価値が付くでしょう。そもそも4点飛ぶだけでも最後の押し込みには十分ですから。サイドの《血染めの月》もいい。
しかしURの宿命か、《タルモゴイフ》を抜いたことで、タルモの様なサイズのある生物による押し込みに弱くなるという命題の解決には至っていませんね。TNNかTokenでチャンプしてる間にDoSと火力で対処するしかない。サイド後は《四肢切断》と《水没》が有るので多少マシになりますね。プレイングでどこまでカバーできるか・・・。その上、小型が増えたため全体修正に弱くなってしまっています。その点は明確な欠点。
因みにInvititonalの6位にはこれの類型たる4c Delverがいます。
Will Cruse氏のデッキで、4cと言っても増えているのはメインは《死儀礼のシャーマン》のB/Gだけです。
色自体は増えていますが、DrSが入る事で寧ろマナ基盤は強化されています。基本地形が取れないのは残念ですが、その分サイドには非常に幅広いHateカードが積まれています。
どちらが強いかは一概には良いかねますが、デッキパワーが高いのはこの4cでしょうね。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=72373
10位、Jonathan Suarez氏のPaintersです。
ここ最近また増えてきたPainters。Tempo系はどうしても土地を切り詰める為、基本地形を採る枠がなかなかない。
1~2枚入れていても《血染めの月》を対策するのは至難の業です。またこれだけ環境が青いのなら5~7枚程積まれるREB、Pyrは自然にキャストする事が出来るという強いもあります。
元々指向性のコンボデッキですが、特別にせずともそれが嵌り、且つ通常のコンボ以外にも一撃必殺の札が4~6枚程度積まれるとなれば強いのも理解できます。
Jonathan氏は権利戦でも同様のデッキで出ています。
所謂《帝国の徴募兵》を利用している事から「Imperial Painter」と呼ばれるデッキですね。
前回の時に、ここ最近のPaintersは単体火力により生物除去をサイドに採るようになったという事を挙げたと思います。その筆頭が使い回しが出来る《炎の稲妻》だと。そして先回のデッキではシンプルに《稲妻》が積まれているという事も書いたはずです。
が、Jobathan氏は、同じく《稲妻》ながらメインに3枚採っています。
メタを意識しての事でしょうが、あのメタキラーのコンボデッキがここまで迎合していると言うのが凄いですね。相手を嵌めるためには、序盤の生物、特にDrSを捌くのが何よりも重要になってきますからね。
また《紅蓮地獄》ではなく《灰の殉教者》を使っているのも意外です。
サイドも含め、自分のキラーカードを増やすのではなく、Hateカードに寄っているデッキだと思いました。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=72375
15位、Fred Edelkamp氏のBant Bladeです。
先週も含めPaul Lynch氏が使っていた「UW Blade+ソプターコンボ+続唱」的なControlデッキ。
Fred氏のそれは、Paul氏のデッキとほぼ変わりませんが微調整が成されています。
《拘留の宝球》→《謙虚》になっており、より対生物戦に強くなっています。MiraclesだろうがSnTだろうが部族だろうが、総てに対処出来る《謙虚》を入れる事で正に鉄壁ですね。
サイドまで含めると単体除去が2枚減らされていることからこの《謙虚》への支配力と信頼性をうかがい知れます。サイドでは満足できなかったのでしょうね。
またBlade戦略をより有効にするため《饗宴と飢餓の剣》が採られておりBUGへの高い圧力も見えます。
元々生物戦に特化しているデッキですが、それをさらに先鋭的にしているようですね。
さて、こんなところ、です。
この記事で何度も触れてますが、瞬殺力/瞬発力の高いデッキが増えてきている事で環境に微力ながら影響を及ぼしていくのではないか?と思います。取り上げていないデッキでも先週とほぼ同じ《戦慄の復活》抜きDredgeなどもありますしね。
DoSスタートが正義だった時代ではなくなってきているという事ですね。
加えてMiraclesと、そしてBant Bladeの様な明らかにフェアデッキを狙い撃ちするデッキも数が見られます。
これは何らかの変化があると嫌が応にも期待してしまいますね。
さて、今週はここまで、です。
今回もお付き合いいただきありがとうございましたm(_ _)m
この文章が何処かでお役に立てば幸いです。
P.S.
2つ分纏めるとどうしても長文になってしまいます。
もっと分量減らさないと(´・ω・`)
読みにくいし、何より書くのに時間がかかてしかたがない・・・。
タルキールのカードが発表されて世間を賑わしています。
中でもフェッチランドの再録は大きな反響がありまして、「変異」を発表後にこれを出してくる「下げて上げる」マローの戦法は見事にプレイヤー達の心を動かしましたねw
かく言う私も、「皆が待っている物を入れる」→「変異ww」を出された時は大いに荒れたものですw
3代目ソリンは《真面目な訪問者、ソリン》に訳名されたそうです。
・・・真面目なって(´・ω・`)
確かに《真面目な身代わり》の前例が在りますけどね。MtGは基本的に1度訳をしたら、同一の単語はなるべく同じように訳すルールがあるらしく、これもまたその犠牲に・・・。
なんだか掃除をせずに遊んでばっかりいる同級生を叱るソリンさんが見えてしまいました・・・。
さて、そんなこんなでそっちは放っておいて、SCGですが、今週はSomersetにてInvititonalとOpenが行われました。
しかしModernまで始まって週末にInvititonalまで合わせると4つの大会を開くとかすごいですね、SCGは。
結果はペタル↓
http://www.starcitygames.com/events/300814_somerset.html
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/deckshow.php?&t%5BC1%5D=3&start_date=08/29/2014&end_date=08/31/2014&start=1&finish=8&event_ID=21
まずはInvitional
優勝はInfectのTom Ross氏です。
Top8(上から順に1位→8位)
UG Infect
UW MiraclestR
BUG Delver
BUG Delver
Jund
4c Delver
UW Miracles
SneakShow
です。
まぁ、こんな物でしょう。現状のメタと相違ないですし、何よりTop8が真っ青になる事もInvititonalでは恒例ですからね。寧ろ今回はJundがいるだけマシ。感染は稀に見るアーキタイプですが、ここの所Tempoデッキも含め少々環境が低速化しています。もちろん除去の枚数は豊富なのですが、Belcher然り、こういう一瞬で勝負をつけるアーキタイプに勝ちを攫われる事も出てくる程度までは速度/気が緩んでいます。
これが何らかの大きな風になるとは思いませんが、それでも良い事ですね。
では個別に気になったデッキを
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=72269
1位、Tom Ross氏のUG Infectです。
SCGでも稀にTop16に出入りしている感染デッキ。2年ほど前に在ったUG/BantWeenieをさらに先鋭化させた様なデッキで、序盤から感染持ちを展開し、それを《激励》/《巨森の蔦》→《Beserk》と強化して一気に勝負を決めると言う物。除去やカウンターの様な妨害が少ないハンドを《秘密を掘り下げる者/DoS》が有るからと安易にキープすると一瞬で負けます。最近「赤単Sneak」が少し数を増やしていますが、こういうスピード特化が環境で追風なのも一因かもしれませんね。
しかし、このTom氏は結構特殊な構造です。Open Legacyの13位に入っているChris Kvartek氏の典型的なリストと比べてみると良く判ります。
まず生物枠に《ドライアドの東屋》と《ヴィリジアンの堕落者》がいます。
正直東屋は何を目的にしているのかよく判りかねます。スペル枠に通常では見られない《緑の太陽の頂点/GSZ》が採ってある事に関係しているのかもしれませんが、このデッキでわざわざ1t目に東屋を持ってくる利点が、2t目に《ぎらつかせのエルフ》を持ってくるよりあるとは思えません。《ヴェールのリリアナ》の[-2]避けですかね?
堕落者は、フェアデッキの《梅沢の十手》に、サイドから入る可能性のある《真髄の針》《墓掘りの檻》対策でしょうか?
EsperとPatriotが相応にいるので効果はあるかもしれません。
GSZに触れましたが、通常ではありえないこの1枚を採っており、若干の速度は緩む物のアタッカーである《ぎらつかせエルフ》の水増し、《貴族の教主》の「賛美」による打点強化、堕落者により銀弾対策と応用が利くスペルです。普通は《輪作》の2枚目が採られている枠ですが、強化の《ペンデルヘイヴン》とアタッカーの《墨蛾の生息地》よりも更に応用が利くという事で採ったのかもしれませんね。テンポデッキが多いなら《Force of Will》を一カウンターも厄介ですし。
丁度、「あのカードは今~」のコーナーで感染カードを取り上げようとしていたので、個人的には非常にタイムリーですw
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=72280
2位、Reid Duke氏のUW MiraclestRです。
やはり環境のTier1はMiraclesではないか?と思う今日この頃。
色々なデッキの形が有り、生物を入れたりソプターコンボしたり、RipHelmしたりケラノスしたり、本当に多様です。
が、Reid氏はそんな物知るか!とばかりの圧倒的なヘビーコントロールです。LandStillを思い出す低速仕様。
打点となる生物は零枚。フィニッシャーたる《天使への願い》も2枚まで減らし、代わりに《精神を刻む者、ジェイス/JtMs》4枚です。コントロールしてJtMs置きゃggだろ?的な・・・。
それを支える為か、土地は24枚と多く、何より計10枚の基本地形が投入されています。DualLandに至っては僅か3枚。不毛合戦に付き合う気は無いと言わんばかりですね。そしてこれのお陰でサイドの《血染めの月》が非常に活きてきます。
メインはカウンターがFoW4枚、ピアス1枚、カンスぺ2枚の計7枚で少々多め。且つ確定カウンターが6枚です。加えて《紅蓮破》1枚ですね。そして《剣を鍬に》4枚《終末》3枚に《至高の評決》1枚のバランス型に加え《議会の評決》2枚です。この妨害札の数を見ても徹底的に消耗戦に持ち込む構えですね。これだけ妨害を入れると普通は回りが悪くなるものですが、独楽JtMsブレストの12枚体制で乗り切るようです。
サイド後は打って変わって《血染めの月》と《悪残の天使》のアグレッシブサイドですね。生物を採る場合は《聖トラフトの霊》が一般的ですが、相殺等で除去耐性を補えるのなら対生物戦でも圧倒的に優位な悪残が勝りますね。
また、《紅蓮破/Pry》2枚《赤霊破/REB》1枚《青霊破》1枚にピアス1枚と、サイド後は軽量なカウンターを多量に取っています。対Comboなどでは《狼狽の嵐》等が一般的ですが、環境的な側面からこれらの特定カウンターを優先したのでしょう。
少々気になるのは対部族等の大量生物戦。
普通は《紅蓮地獄》《イゼットの静電術師》等の軽量で且つtRを活かせるカードが多いのですがReid氏はメインと同じカードの水増しだけ。充分に間に合うという事でしょうか?
ただ、Open Legacyで優勝したDan Musser氏のUW MiraclestRは、《イゼットの静電術師》が1枚あるとはいえ、このデッキ以上の除去が薄いデッキでした。が、それでも決勝でElvesを破っているところを見ると問題は無いのかもしれませんね・・・。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=72267
3位、Peter Ingram氏のBUG Delverです。
Peter氏のBUGは何と生物が17枚もあります。通常DrS4枚、DoS4枚、タルモ4枚の3種4待ち計12枚+1~2枚が一般的です。がPeter氏は12枚に《真の名の宿敵》2枚《闇の腹心》3枚と言う生物を積んでいます。
ハンデス/除去と最低限しか積まずにその枠を使っているようです。が、最近のテンポはPatriotを除き自分のBUGを始めそこほどに除去は多くなく、相手の除去札<自分の生物に依る物量戦を仕掛けているのかもしれません。
攻勢面が増せば《もみ消し》のManadenialもより強力になります。
妨害に妨害ではなく、力技で突破する何とも脳筋仕様ですね。
代わりにサイドにはハンデス/除去/カウンターと妨害が多めです。
続いて、Open Legacyです。
ペタル↓
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/deckshow.php?&t%5BC1%5D=3&start_date=08/31/2014&end_date=08/31/2014&start=1&finish=16&event_ID=20
優勝はDan Musser氏のUW MiraclestRです。
以下Top16(1位→9位→16位)
UW MiraclestR
Elves
D&T
Painters
Lands
UR Delver
Esper SfM
Patriot
---------------------------
Painters
Dredge
Elves
Infect
Elves
Bant SfM
D&T
です。
ここ最近の中ではかなりU勢力は抑えめです。
特にElves、Painters、そしてInfectなど、既存のフェアデッキに強いフェアデッキだけでは否い「瞬殺力」を備えたデッキが上がってきています。
一手一手の重みが、消耗戦であるフェアデッキとは異なるため読み違えると即GG。
それがこれだけの数がいるのは、ここ最近のTempoやMiraclesの台頭が続いていたためでしょうね。
それでも優勝したのはMiraclesと言うのがこのデッキの自力の高さを窺わせますね。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=72356
2位、Ross Merriam氏のElvesです。
現在、部族最有力なElves。コンスタントに上位入賞をし続けています。今回はTop16に3名も輩出する成功を収めています。
特別に気になった事が多いわけではありませんが、目に付いたのは3名全員が《垣間見る自然》を4枚採っているところです。
マナエルフの数はまちまちですが、誰もがコンボ性を強めて爆発力を高めている様に感じました。上記Invititonalでも触れましたが、現状、瞬発力と言う部分が活きやすいように思います。
Ross氏はシンプルなtB型ですが、《威厳の魔力》を採って3枚目のファッティを採っていますね。かつては定番の枠でしたが《孔蹄のビヒモス》登場後は1-1となり、現状はビヒモス2-0が一般的です。が、除去を中心とした対策を喰らうと1パンチだけのビヒモスでは対処できない事もあるので、ドローと言う総合的な物量を手に出来る魔力の価値は未だ輝いていると思います。
後はM15登場以降、狂ったようにメイン投入されていた《再利用の賢者》をサイドに追いやってます。
元々そうでしたし、半端な事をしてコンボの阻害要素にするのはよくないという事でしょうかね。
しかし、先日の日本レガシー選手権2014夏を制し、晴れる屋さんのLegacy神戦でも勝っている様に日米問わず勢力を築いていますね、Elvesは。その割に一定以上の数に増えないのは何故でしょうね?
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=72354
6位、James Rynkiewicz氏のUR Delverです。
生物やスペル等も見てもやってる事はURになったRUG Delverと言ったデッキです。
寧ろ地上を固められがちだったり単体除去の嵐で信用の無いGの生物を抜いて、除去に強い生物群を増やしている、環境に即したRUG Delverに見えます。《渋面の溶岩使い》は小型生物戦を支配し、本体に直接火力を届けます。《若き紅蓮術士》は圧倒的と言えるほどはこのデッキでは生成出来ませんが継続的なToken展開が出来るので総合的な打点は高い。
2色のお陰で基本地形を入れる事が出来ますし、一撃必殺の《発展の代価》も積めます。ただ、Manadenial戦略を採っている以上Burnの様な火力は期待できません。が、油断をしてる相手を焼くには価値が付くでしょう。そもそも4点飛ぶだけでも最後の押し込みには十分ですから。サイドの《血染めの月》もいい。
しかしURの宿命か、《タルモゴイフ》を抜いたことで、タルモの様なサイズのある生物による押し込みに弱くなるという命題の解決には至っていませんね。TNNかTokenでチャンプしてる間にDoSと火力で対処するしかない。サイド後は《四肢切断》と《水没》が有るので多少マシになりますね。プレイングでどこまでカバーできるか・・・。その上、小型が増えたため全体修正に弱くなってしまっています。その点は明確な欠点。
因みにInvititonalの6位にはこれの類型たる4c Delverがいます。
Will Cruse氏のデッキで、4cと言っても増えているのはメインは《死儀礼のシャーマン》のB/Gだけです。
色自体は増えていますが、DrSが入る事で寧ろマナ基盤は強化されています。基本地形が取れないのは残念ですが、その分サイドには非常に幅広いHateカードが積まれています。
どちらが強いかは一概には良いかねますが、デッキパワーが高いのはこの4cでしょうね。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=72373
10位、Jonathan Suarez氏のPaintersです。
ここ最近また増えてきたPainters。Tempo系はどうしても土地を切り詰める為、基本地形を採る枠がなかなかない。
1~2枚入れていても《血染めの月》を対策するのは至難の業です。またこれだけ環境が青いのなら5~7枚程積まれるREB、Pyrは自然にキャストする事が出来るという強いもあります。
元々指向性のコンボデッキですが、特別にせずともそれが嵌り、且つ通常のコンボ以外にも一撃必殺の札が4~6枚程度積まれるとなれば強いのも理解できます。
Jonathan氏は権利戦でも同様のデッキで出ています。
所謂《帝国の徴募兵》を利用している事から「Imperial Painter」と呼ばれるデッキですね。
前回の時に、ここ最近のPaintersは単体火力により生物除去をサイドに採るようになったという事を挙げたと思います。その筆頭が使い回しが出来る《炎の稲妻》だと。そして先回のデッキではシンプルに《稲妻》が積まれているという事も書いたはずです。
が、Jobathan氏は、同じく《稲妻》ながらメインに3枚採っています。
メタを意識しての事でしょうが、あのメタキラーのコンボデッキがここまで迎合していると言うのが凄いですね。相手を嵌めるためには、序盤の生物、特にDrSを捌くのが何よりも重要になってきますからね。
また《紅蓮地獄》ではなく《灰の殉教者》を使っているのも意外です。
サイドも含め、自分のキラーカードを増やすのではなく、Hateカードに寄っているデッキだと思いました。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=72375
15位、Fred Edelkamp氏のBant Bladeです。
先週も含めPaul Lynch氏が使っていた「UW Blade+ソプターコンボ+続唱」的なControlデッキ。
Fred氏のそれは、Paul氏のデッキとほぼ変わりませんが微調整が成されています。
《拘留の宝球》→《謙虚》になっており、より対生物戦に強くなっています。MiraclesだろうがSnTだろうが部族だろうが、総てに対処出来る《謙虚》を入れる事で正に鉄壁ですね。
サイドまで含めると単体除去が2枚減らされていることからこの《謙虚》への支配力と信頼性をうかがい知れます。サイドでは満足できなかったのでしょうね。
またBlade戦略をより有効にするため《饗宴と飢餓の剣》が採られておりBUGへの高い圧力も見えます。
元々生物戦に特化しているデッキですが、それをさらに先鋭的にしているようですね。
さて、こんなところ、です。
この記事で何度も触れてますが、瞬殺力/瞬発力の高いデッキが増えてきている事で環境に微力ながら影響を及ぼしていくのではないか?と思います。取り上げていないデッキでも先週とほぼ同じ《戦慄の復活》抜きDredgeなどもありますしね。
DoSスタートが正義だった時代ではなくなってきているという事ですね。
加えてMiraclesと、そしてBant Bladeの様な明らかにフェアデッキを狙い撃ちするデッキも数が見られます。
これは何らかの変化があると嫌が応にも期待してしまいますね。
さて、今週はここまで、です。
今回もお付き合いいただきありがとうございましたm(_ _)m
この文章が何処かでお役に立てば幸いです。
P.S.
2つ分纏めるとどうしても長文になってしまいます。
もっと分量減らさないと(´・ω・`)
読みにくいし、何より書くのに時間がかかてしかたがない・・・。
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