レガシー)GP New JerseyはBBDの優勝。
レガシー)GP New JerseyはBBDの優勝。
レガシー)GP New JerseyはBBDの優勝。
皆さん、こんばんは。しもべです。


 大盛況で幕を閉じたGP New Jersey。
4000人越えと言う歴史に残る記録をした大会のフォーマットがLegacyと言うのが感慨深いものがあります。
私が始めた当初は一月に20人程度が集まる大会が一つあるだけだったのに、今では日本だけで見ても多くの大会が週ごとに開かれていますからね。


 さて、結果の方を見ていきましょう。
今週はSCGはGPを開催しているので当然Open大会は無しです。
ペタル↓
http://www.starcitygames.com/events/141114_edison.html
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/deckshow.php?&t%5BC1%5D=3&start_date=11/15/2014&end_date=11/16/2014&start=1&finish=16&event_ID=3&city=Edison

 大会を制したのはSCGでもお馴染みのBBDことBrian Braun-Duin氏のJeskai Bladeです。

以下Top16(上から順に1位→9位→16位)
Jeskai Blade
Infect
ANT
Miracles
Miracles
UR Delver
Metalwolker
UR Landstill
--------------
Omni-Tell
Patriot
Miracles
Elves
SneakShow
Grixis
Jeskai Stoneblade
BUG Delver

 です。
今大会は探査ドローを要したデッキ群の台頭とそれに対して他のデッキ群が如何に対抗策を打ち出すのか?と言う事に主眼を置いてみていました。が、蓋を開けてみると探査ドロー系が最勢力であるのは事実ですが、それ以外のデッキもばらけて結果を出しています。
特にTempo系として一瞬輝いた後はKTK以後姿を消していたInfectの準優勝(なぜ今更Infectが出てきたのかは大いに疑問ですが・・・。)と同じくKTK以降陰りが見えていたMiraclesの様なControl系がいるというのが意外でしたね。やはりMiraclesのデッキとしての強さが大規模大会では発揮されるのかもしれません。個別のアーキタイプとしてはTop16中最多の3名ですからね。
 非U系は残念ながらほぼ無し。
特にトライアルで多数の結果を出していたDark Maverickが全くいないというのが現状の厳しさを物語っているように思います。D&TやJundもいない。
Comboもここの所少々息を吹き返しているように思いますが、矢張り一つの勢力が勝っている状況に持って行けてはいないようです。相変わらずばらけているのがもうこの環境の特徴の様にも思えますね。

 少々気になるのは7位のMetalWoker。
というより《虚空の杯》+《三なる宝球》からなるデッキ群。
ここのところ《不毛の大地》《突然の衰微》やSnT勢の減少、加えて低マナスペル連打の傾向が強くなってきたため再びこの2つのAtfを軸に添えたデッキが増加傾向にあると思います。
もちろん苦手札やデッキが死滅したわけではないのでまだまばら程度ですが、それでも確実に数を増やしているようにも思えます。

 統率者2014の注目株《封じ込める僧侶》は白いデッキ6名中5名に其々2枚ずつ取られていました。
これだけでは何とも言えませんが、まぁ殆んどのデッキで採用されているという事は確かなようです。



 さて、ここからは個別に気になったデッキを見ていきましょう。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=76124
1位、BBDのJeskai Bladeです。

 TricoloreカラーのTempoデッキですが、Patriotとは異なります。また先週SCG Openで優勝したRudy Briksza氏のJeskai Bladeとも異なります。
丁度PatriotはBob Haung氏が10位に、Jeskai Bladeは15位にリストが有るのでそれと見比べてみると違いが判りますね。

 非常に判り易い部分では《秘密を掘り下げる者/DoS》→《若き紅蓮術士/YPM》になっていますね。
アタッカーの仕様が点突破から面制圧に代わっています。
どちらもデッキ内のIns/Socスペル比率を上げることを要求するカードですが、DoSは捲れれば何でもいいのに対して、YPMは能動的に使用していく事まで強要しています。
つまりデッキとしてより攻撃的になるわけで、積極的に墓地を肥やす動きに繋がるためより《宝船の巡航》との親和性が高まっているという訳ですね。
 またTokenを多数生める性質から《梅沢の十手》の威力を発揮しやすいとも言えます。
担ぎ手も確保しやすいため《真の名の宿敵》は基本の2枚に抑えられていますね。

 次に見えるのが《目くらまし/Daze》と《不毛の大地》(ついでに《もみ消し》の不在)ですね。
詰まる所ManaDenial戦略を採る気が無い。
その分土地基盤の安定と能動的なスペル選択がされています。
土地はフェッチランド実に12枚とこれでもかと盛り込んでいる上に基本地形まで使う余裕が出てきています。また《ギタクシア派の調査》を取りながらもマナ基盤の総必要枚数の低下から《呪文貫き》を入れる余裕も出てきていますね。

 総じて見えるのがKTK後のUR DelverをベースにPatriotの要素を突っ込んだデッキと言うのが印象です。
それでいてPatriotの特徴である《稲妻》と《剣を鍬に》を搭載できるため除去合戦も挑む事が出来る仕様になっています。其々無駄牌になる可能性が在るため1枚ずつ減じて2枚の《紅蓮破》が仕込んであるのも対環境用ですね。打消しにも除去にもなりますから。
UR Delver程工芸一辺倒では無く、除去にカウンターにと相変わらず総合的なデッキパワーをこさえた形にしてあります。
前述の通り、より探査ドローをしやすくしたPatriotですね。

 サイドの打消しは《狼狽の嵐》の2枚だけ。あとは其々《紅蓮破》《水流破》は1枚ずつです。
それに対して《封じ込める僧侶》2枚+《翻弄する魔道士》3枚のHatebear5枚体制。
対Storm様に採ってある物を除けば、基本的にHatebearで対処していく方向性の様ですね。


 しかしより能動的な形にしたらDoSが抜けてしまったというのが中々大きな衝撃ですね・・・。
Uでアグレッシブな形と言ったらISD以降はDoS4枚がほぼ鉄板でしたし・・・。
流石BBDですね。
Top16にはPatriotも中速Bladeありますが、どれが最適な形になるのでしょうね?

 因みにBob Haung氏はサイドボードに《相殺》+《師範の占い独楽》を仕込んでいるアグレッシブ仕様です。
対Comboに少々不安も残るPatriotですからこれは面白いですね。




http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=76116
8位、Lam Phan氏のUR LandstillControlです。

 デッキカラーでは最勢力のURですが、もっぱらTempoでControlは滅多にいません。が、そうかと思うと今回の様に時折出てくる事もあります。
今回も《行き詰まり》を軸にしたパーミッション型のCounterBurnデッキですね。
《不毛の大地》と《ミシュラの工廠》を4積ずつするというのも今ではこれ以外には滅多に見られません。

 今やLegacyのアドバンテージは探査ドローが顔になっていますが《行き詰まり》と言うお手軽アドバンテージカードも強さに揺るぎはありません。
もちろん相手の初動を捌けることが前提なのでその分火力も多め。
特に目を引くのが《突然のショック》です。
DoSだけでなく《僧院の速槍》を確実に除去できる「刹那」が光りますね。特に速槍は2枚ハンドをつぎ込まれると《稲妻》では届かないサイズになってしまうためこのデッキでは死活問題。
またElvesの《ワイアウッドの共生虫》も安全に対処できます。代わりとして見当たらないのが《ヴィダルケンの枷》の存在。理由は知りませんが、現状《タルモゴイフ》が一時期に比べて減った事に加え前述の速槍やYPMの様なパクッても仕方のない生物が増えたからかもしれません。
少々気になるのはスィーパーが無い事。
もちろんサイドには採ってありますが、分割火力さえもないのは大丈夫なんでしょうかね?《火+氷》位取ってある事も珍しくもありませんし、環境柄必要にも思えるのですが・・・。

 基本は《行き詰まり》でアドを採っていくのでしょうが、それに加えて探査ドローも採ってある欲張り構築ですね。
《瞬唱の魔道士/ScM》がいるお陰であまり墓地を食い荒らせないため、探査ドローは2枚に抑えてありますが、共存と言う意味では珍しいですよね。
むしろScMを使いながらアドも取っていきたいために探査ドローを抑えめにして行き詰まりを採ったとも取れなくもないです。




http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=76144
14位、Eli Kassis氏のGrixis Controlです。

 一応Controlと表記されていますが何とも判別のし辛い構築です。
《不毛の大地》抜きとはいえ僅か17枚の土地にGrixis Delverと殆ど変わらないSoc/Insのスペル構成です。《思案》まで入ってますしね。ついでにミシュランも無い。
が、生物は《悪意の大梟》《概念泥棒》《瞬唱の魔道士》とアドバンテージに特化した生物群です。それに加えて《ダク・フェデン》と言う珍しいPWまで入っておりこちら方面で見るとControl成分が強い。
と言う事で生物とPWはControl系で土地とそれ以外のスペルはTempo系と言う極めて特殊な作りです。
 今一つ確信がありませんがダクは[+1]でルーターしハンドの質を高めながら墓地を肥やす事で《宝船の巡航》に繋げる。それで引き増す事でよりルーターの価値も高まるはず。それで溜まった忠誠値で[-6]の奥義を使って相手の生物をパくれるようにするという形の筈。
しかしここまでやるほどの効力が有るんですかね?
余りに特殊なので、判別がつかないデッキですが・・・。

 《唐突なる死》は強力なのですが、環境柄U/Rの生物を指定する事も多いはず。このカードの強みである一方的な焼き払いは難しいようにも思いますが・・・。




http://www.starcitygames.com/events/coverage/deck_tech_helmerator_with_zach.html
Deck Tech: Helmerator with Zach Dobbinです。

 Zach Dobbin氏はこのデッキでEternal Weekend2014でも5位に入っています。サイドが《漸増爆弾》→《残響する真実》になっている部分ぐらいしか違いはありませんね。
前述のとおりCotVと三球の威力が増している状況で、動画でも本人もその事に触れていますね。
またこのデッキ最大の特徴は《虚空の力線》をメインに4枚積んで《Helm of Obedience》とのHelmVoidコンボを取り入れているところですね。
探査ドローも含め益々墓地掃除が重要になっている環境で、ならメインから入れてしまおうという話ですね。
このデッキでの優れているところは《Transmute Artifact》及び《求道者テゼレット》が有る所で初手に力線が有れば、そこからサーチして瞬殺と言うパターンが組める部分ですよね。
 ただ、無駄牌の処理が苦手なデッキでもあるので、初手に無かったりメインで役に立たなかったりすると結構大きな負債になりますね。



http://www.starcitygames.com/events/coverage/deck_tech_reset_high_tide_with.html
Deck Tech: Reset High Tide with Feline Longmoreです。

 現状の殆どは《Candelabra of Tawnos》を使った燭台型High Tideですが、このデッキは《Reset》を使った形で所謂「ソリダリティ」ですね。
《時のらせん》が使える利点もあったため燭台型が主流でしたが、このタイプもまだ使っている方もいるようですね。当たり前ですがIns速度で動く事になる為圧倒的にカードの選択肢が狭まります。
以前とは異なり、HighTideと同じくメインにフィニッシャーは積まない形です。
そして最大の変化は《時を超えた探索》を積んでいるところでしょうか。ScMと合わせて墓地を食いながら進めていく事が出来る為HighTideとは異なる強みもありますね。




 こんな所ですか。
探査ドローの隆盛は確かにありましたが、実際にはそれぞれのアーキタイプが1名ずつと言う圧倒的な勝ち組とは評価しづらい結果でしたね。
Comboもそうですが、どれか一つの一強と言うのは少々難しい状況なのかもしれませんね。

 さて、今回はここまで、です。
今回もお付き合いいただけた方には感謝申し上げますm(_ _)m
この文章がお役に立てば幸いです。



コメント

サンダー
2014年11月18日13:30

普段レガシーは全然やらないのですが、読み物と
してまとまってて面白かったです

勝手ですがリンクさせて頂きましたm(_ _)m

しもべの一人、H
2014年11月18日23:37

>サンダーさん
リンクありがとうございます。
御役に立てたようで幸いです(^^)
今後とも宜しくお願い致します。

くらん(へっぽこビルダー)
2014年11月19日21:19

>14位、Eli Kassis氏のGrixis Control
《ダク・フェイデン/Dack Fayden》は《概念泥棒/Notion Thief》とのコンボも期待してそうですね

しもべの一人、H
2014年11月19日23:43

>くらん(へっぽこビルダー)さん
コメントありがとうございます。

嵌れば強いですからね。
[+1]スタック泥棒で一度でも決まれば圧倒的なアドバンテージを生み出せますし。泥棒は重たいながらなかなかソリューションなカードですよね。

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