レガシー)今週のSCGの結果 いいえ、猿です。
レガシー)今週のSCGの結果 いいえ、猿です。
レガシー)今週のSCGの結果 いいえ、猿です。
皆さん、こんばんは。しもべです。


 成人の日でしたが、今日は良く晴れた良い日でした。
良きかな良きかな。



 さて、FRF最後のSCG Open。今週はPhiladerphiaでOpen Legacyが行われました。
Openが2日制に移行してから初めてのLegacy。早速結果を見ていきます。
ペタル↓
http://www.starcitygames.com/events/100115_philadelphia.html
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/deckshow.php?&t%5BC1%5D=3&start_date=01/10/2015&end_date=01/11/2015&start=1&finish=120&event_ID=20&city=Philadelphia&state=PA


 優勝はDaryl Ayers氏のRUG Delverです。

以下Top16(上から順に1位→9位→16位)
RUG Delver
ANT
SneakShow
Lands
RUG Delver
Grixis Control
Omni-Tell
Elves
------------
Elves
BUG Cotnrol
BUG 続唱
Dredge
BUG 続唱
Patriot
Temur Delver
ANT

 です。
全開からまた一段とComboが増えた様な気がしますね。特にTop8を超えてTo4にまでアンフェアデッキが登ってきているのが今の状況を示していると思います。そんな中でRUG Delverが頂点に立ったのはある意味必然だったのかもしれませんね。逆に環境最勢力と思われていたUR DelverですがTop16には0名。それ以降では名前を見るだけに数はいても最終的に勝てない、上の方で勝てないという状況の様です。やはりComboに弱いUでは頂点は立てないという事かもしれないですね。
 この所Miraclesが不調であり、フェアデッキが喰われ始めているため仕方が無いにしてもそろそろ揺り戻しが有るのかとも考えていました。が、今回も無い。本当に苦境の様です。ただ、ではControlが勝てない状況なのかと言うと必ずしもそうではないようでBUG、Grixisの2つのControlはいるわけです。特にGrixisはTop16にこそ1名のみですが、Top32まで目を向ければ17位、18位、25位、28位と実に6名もの使用者がTop32にまでいる事が分かります。Eli Kassis氏とKevin Jones氏の2名が細々と使っていた印象ですが、ここの所は高確率で上位に入ってきていましたし、いま流れが有るのかもしれませんね。



 さて、ここから先は気になったデッキを個別に見ていきます。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=78736
一位、Stephen Daryl Ayers氏のRUG Delverです。

 やっぱりComboが強いときはこいつが最強、RUG Delver。
しかし今回誰もが度肝を抜かれたのは《Taiga》猿こと《密林の猿人》の存在でしょうね。
 これまでRUG Delverと言えばカナディアンスレッショルドの頃からその象徴として《敏捷なマングース》を用いてきました。しかし《真の名の宿敵/TNN》登場以降その存在が揺らぎ、KTKで《宝船の巡航》が採用されてからはそれに合わせて代わりに《若き紅蓮術士/YPM》を用いるTemur Delverが好まれるようになりました。
 ただ、このTemurは確かにアドも稼げて消耗戦には強いのですが、UR Delverと同じ病巣を抱えていました。つまりComboに弱い。その上スィーパーにも弱い。殴り合いには強いのですが比較的対処もされやすいデッキでした。苦手なデッキが増えてくるにつれ本来のマングースを用いたRUG Delverが再び使われ始めている今日この頃です。
 そしてこのDaryl氏が今回持ち込んだRUGはマングース型の基礎構造を持ちながらそこに探査ドローを組み込んだハイブリッド型になっているわけです。Temurの様に探査ドローを使うために組まれたのではなくRUGの形のままはめ込んでいるのが非常に印象的に映りますね。

 そのデッキを表すのが、この《密林の猿人》でしょう。
探査ドローを用いる為には墓地を大量に食べてしまうので、相手の墓地と相談しながら数枚残せば生き残れる《タルモゴイフ》とは異なり、枚数が重要なマングースとの相克が起きてしまいます。がサルならばそれは回避できます。逆に《僧院の速槍》やYPMの様なパワーを発揮する事は出来ませんが、これらは積極的にハンドを消耗する能動的行動に迫られます。生物を出して後は構えるというクロックパーミッションの基本たる受動的行動は出来ません。故に打たれ弱かったのですが、サルならば構える事が出来ますからね。
 当然それらの中で最も除去耐性が低く、《稲妻》が氾濫している環境では場持ちも良くないでしょうが、そこは割り切っているのでしょうね。それを補うための探査ドローですしね。そう言う欠点故か《Force of Will》《目くらまし》の基本8枚に加えて3種類目の《呪文貫き》も3枚も採っています。サルの場持ちの悪さ、クロックパーミッションと言う性質、その両方を支える為の2~3枚目の採用なのでしょうね。
 悪までRUG Delverと言う事なのか(その上マングースもいないので)、墓地を肥やす行動に重きを置いていないようで《ギタクシア派の調査》もありませんし、土地も基本枚数の18枚からフェッチランドを1枚減らしています。

 サルはタフネスを3に固定しやすいため《乱暴+転落》を用いる事が苦にならない点も美点ですね。
類似のコンセプトのRalph Betesh氏も5位に入っておりこの形の力がある程度は証明されています。違いはDaryl氏がPierceを。Ralph氏が《もみ消し》をそれぞれ優先していたという事でしょうかね。どちらもそれぞれの強みを持っていますが、サルの除去耐性の低さを考えるとより受動的なPierceの方がデッキとして扱いやすいのかもしれません。これだけComboが増えている状況ならば《もみ消し》を取った事が間違いとも言えませんし、準々決勝で2人のミラーマッチが起こらなければRalph氏もまた違った順位にいたかもしれませんしね。因みに2人ともメインのそのカウンターの違いからサイドに仕込んでいる《狼狽の嵐》の枚数は逆転していますね。

 ただ・・・、RUGのコンセプトは保たれていますし、上手く融合をしているのは事実でしょうがカード単体のKPで言えばどの形よりも低い。単純に刻める打点がボルト算の「3」から「2」になったのも結構大きな影響が有ると思います。打点スピードが明らかに落ちますし、その分時間が長引けば不利な部分も出てきます。そう言う形で組まれていたのがRUGでしたしね。探査ドローの手数で補えるとは言えそこに依存しているとも言えます。
デッキ的な脆さはやはりあるというべきでしょうね。

 しかしこれで名実ともにスレッショルドから脱却しましたねRUGも・・・。本当にさようならカナスレです。
 この探査型RUGは新しいデッキですし、今回は奇襲的な意味もあったのかもしれません。今後これがどれ程の活躍が出来るのかで実力が問われますね。



http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=78490
6位、Ed Demicco氏のGrixis Controlです。

 上述したように数がじわじわ増加しているこのデッキ。成績も中々安定しています。
BUG続唱とは少々異なりますがYPMと探査ドローに主眼を置いてどんどんアドバンテージを生み出していくデッキです。ハンデスが加わったURに近いです。ただControlと言う以上はテンポとは少々勝手が異なるのでしょう。
今回はEli Kassis氏とKevin Jones氏の2名も含めて全員がほぼ同じリストですね。

 今回の特徴は《ダク・フェイデン》の枚数を1枚に減らしている事ですね。
環境的にPWがそれほど強くない事もあるのでしょう。またBladeデッキが今一つなので[-2]も一時期より腐り易い。代わりに入っているのが《時を超えた探索/DTT》で本来入っている巡航4枚に加えて5枚目の探査ドローになります。探査ドローを運用するためのダクの[+1]の2ルーターなのですが、ここを交換している以上それが無くてもある程度は運用が可能と言う事なのでしょうね。
 ファッティが増えてきたためかTNNを《無垢の血》にしています。これもYPMがいればこちらの損失は実質零ですからね。《瞬唱の魔道士/ScM》と合わせて何度も使用できます。この様なメタ的なカードを引く意味でもDTTが欲しかったのかもしれません。
《虚無の呪文爆弾》→TNN→無垢の血と来ているのが環境の僅かな変化を物語っていますね。

 結局これもアドアドの物量戦術な訳でやはりフェアデッキ繊維強いわけですが、BUG続唱と異なるのはやはりRの存在なのでしょうかね。1マナの除去と《紅蓮破》の存在が大きいという事でしょうか。



http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=78488
10位、Gerard Fabiano氏のBUG Controlです。

 昨年末のStarCityGames Players Championshipで準優勝しているGerard氏は同じデッキの微調整型で今回も10位に入っています。このデッキのも本物なのかもしれません。
デッキとしては軽い生物と《相殺》コンボで状況を固めて勝つという物なのですが、前回のデッキでは入っていなかったFoWは今回も無し。前回以上にコンボの数が増している状況と前回の経験を経てもやはり不要と言う事なのでしょうね。Legacyのパーミッションと言う戦略の概念では考えられない事ですが、それがこのデッキの回と言うのが驚きです。初動はハンデスとDazeで捌いて相殺を置けばもう十分と言う事かもしれません。環境柄《突然の衰微》は数が少ないので相殺の威力も高いですからね。

 流石に殴り合いが厳しいのかPWの枚数は減らされています。
単純な打点生物をシステム生物に一部入れ替え、軽い除去も備える事でデッキの守りを固めていますね。
面白いのはScMと2種類の探査ドローの存在。
探査ドローは其々に強みがありますが、それを両方備えて、状況に依って欲しい物をScMでFBするようです。墓地を食い合う事から併用が避けられがちなカード群3種類を枚数を調整する事で全て混ぜるという事を行っていますね。


 因みに先日SCGにGerard氏はJunkについての記事を載せているのですが、個人的にはこちらのデッキの解説記事が欲しかったですね。そのうち上げてくれるでしょうかね?
Junkの方は訳したので気が向いたらそのうち上げるかもしれません。



http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=78475
13位、Rudy Briksza氏のBUG続唱です。

 フェアデッキに強いフェアデッキであるBUG続唱。探査ドロー後はテンポデッキでも気軽にアドを採れる様になったため日陰の存在ですが、それでもまだ死んだわけではないようです。

 Rudy氏は珍しく続唱を使っていますが、今では死に態と言われるBGの特にハンデス生物んですが、逆にこの部分に特化しているようです。《思考囲い》に《Hymn to Tourach》まで積んで相手のリソースを削る事を選択しているようですね。因みにアド手段は《祖先の幻視》とDTT+続唱です。《悪意の大梟》は墓地のたまりが悪い事や点突破が少ない事から解雇されたようです。スペルを増やしたいようですね。
余りコンボには強くないこのデッキですが、それでも打消しに加えてハンデスを複数積んでいます。ここら辺もハンデスが増やした理由かもしれません。またtWでサイドからHatebearを入れる事も行っていますね。案外フェアデッキとComboの2方面を撃つためにこのデッキを用いたのかもしれませんね。それが出来るかどうかは判りませんが。

 因みに11位のJoseph Herrera氏のBUG続唱は比較的基本的な形なのですが《クルフィックスの狩猟者》を2枚用いているのが目を引き増す。何に使うのか今一つ判りませんでしたが、Topが好けている事からより選択的な続唱が可能となるようですね。また場持ちが良いので5枚も使っているPWの価値を高める事も出来るのかもしれません。



http://www.starcitygames.com/events/coverage/deck_tech_ur_stiflenought_with.html
今週のDeck Tech: U/R Stiflenought with Adam Barnettです。

 FRFの余事との絡みで露出の増えているドレッドノートのデッキです。
KTK後に《幻視の魔除け》の山札削りモードが《探査ドローと相性が良いという事から私もデッキを挙げましたが、この方は少しアプローチが異なりますね。
色はまぁ当然ですが、探査ドローの《宝船の巡航》が意味を持っています。私はコンボデッキでもあるこのデッキではDTT>巡航と言う考えを持っていたのですが、YPMを足す事でUR Delverと言うデッキの形を整えていますね。そこにただ《ファイレクシアン・ドレッドノート》を組み込んだという処でしょうかね。

 現状は衰微は激減し、StPも多くない、サイドからのAtfも同様と言う環境なので以前より遥かにドレッドノートが生存しやすい環境になっています。また本人も言っている通りメインからもみ消しを積めることが増えてきているComboデッキに対しても有効だとなりますね。と問えそこで使ってしまってドレッドノートを出せずともDoSが殴り倒してくれますから。



もう一つのDech TechはW茶Prizonで、Staxとは異なる拘束デッキです。
http://www.starcitygames.com/events/coverage/deck_tech_angel_prison_with_jo.html
興味がある方は一度視聴してみては如何でしょうか。




 こんなところですか。
年内最初の大規模大会となったLegacy Openですが結果はここ最近の潮流を狙い撃ちする古典的RUG Delverが新戦力を伴って優勝を攫いました。これを起点としてComboの今後の台頭を抑える事が出来るでしょうかね?そうするとまた一つメタが回るのですが。
なんにせよ今日非常に様々なデッキが混在しているので環境的にはまぁ其処まで悪い状況ではないと思います。もうすぐ禁止改定ですが、まぁLegacyはNoChangeだと思います。何かが解除されても良いとは思いますがね、《適者生存》とか。
というよりModernも別にNoChangeだと思うのですがどうなのでしょうね?


 さて、こんかいはここまで、です。
今回も最後までお付き合いいただけた方には感謝申し上げます。
ありがとうございましたm(_ _)m
この文章がお役に立てば幸いです。







コメント

手動人形∬`・ω・)
手動人形∬`・ω・)
2015年1月14日20:32

《ファイレクシアン・ドレッドノート/Phyrexian Dreadnought(MIR)》入りのURデルバー、いいっすねぇ。私もURGで組んだことがあります。

manualmaton.diarynote.jp/201209221746456406/

殴った直後 or 戦場に出した瞬間に《投げ飛ばし/Fling(PC2)》決める問題作ですが……。 GP京都でも衰微が見られなくなったら、是非ともこれで参戦したいところです。

しもべの一人、H
2015年1月14日22:22

>手動人形∬`・ω・)さん
コメントありがとうございます。

えぇ、私もそれは拝見した事があります。「ジャーマンスレッショルド」とか「フライングノート」とか私がDN始める前に使ってらっしゃいましたよね。世の人の発想は凄いと当時感心していた記憶があります。「コレ、《突撃のストロボ》ではダメなのだろうか?」とか考えながらロムってました。またこれを参考にUWRカラーの《ボロスの魔除け》型ドレッドノートを着想したりもしましたw

 GPの様な長丁場だと、瞬殺できる要素のあるデッキが向いているので、その意味ではアリかもしれませんね。

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