新カード雑感)その2 ジェイス
新カード雑感)その2 ジェイス
新カード雑感)その2 ジェイス
皆さん、こんばんは。しもべです。


 引き続きオリジンの注目カードを見ていこうともいます。
前回挙げた通り、今回の新PWではそのPW自身の能力に加えて、変身条件の難易度、それと対応した変身前の生物としての価値が重要になる。それをもとに見ていきます。

・《ヴリンの神童、ジェイス》/《束縛なきテレパス、ジェイス》
:変身ジェイス。
6枚目のジェイスにして驚きの2マナです。
能力はルーターであり実質《マーフォークの物あさり》です。システム生物であり攻撃参加の必要性が無い事を考えれば準上位交換レベルです。部族はルーターを使わない魚から利用しやすい人間・ウィザードになり、何より大きいのが1点除去が効かないという事。相手のパワー1のアタッカーをブロックする事も出来ます。ルーター自身が2マナである者はほとんど存在せず、凡そルーターとしてはこの時点で最高レベルの性質を持っていると言えます。
 同時にルーターと言う能力それ自体が非常に強力です。
単純な手札の質の向上のみならず、手札を捨てたり、墓地を肥やす事も出来る為シナジーを生みやすい能力です。ハッキリ言えばこれほど質の高いルーターは変身せずにその場に留めておきたい場合すらあると思います。単純にキャントリップが弱札しかないからこそドローサポートは有難いでしょう。上手く墓地をコントロールできるとより強くなるはず。
また幾ら強いとはいえ、2マナの置き物故悠長である事には変わりないため盤面をしっかりControlする札も欲しいですね。

 変身前に除去される可能性は十分にあるとはいえ、流石に2マナの札。
しかも変身条件は能力起動時に墓地に5枚以上カードが有ればいいだけであるため非常に簡単です。スペルを使ったControlになるのが必然的でしょうから、後はフェッチなど多少工夫すればほぼ問題なく変身する事が出来るはず。変身する前に除去されてしまったとしても所詮2マナである以上諦めもつくでしょう。カードが重いStdではテンポロスもそれ程怒らないでしょうし。

 変身後は
[+1]:《打ち寄せる水》の縮小版
[-3]:《埋め合わせ》
[-9]:ミル系
の能力。
+でアドを取れないのは残念ですが、[-3]のFbが圧倒的に素晴らしいので十分でしょう。初期忠誠度も[5]と高く上手くすれば+1を挟んで2度のスペルのFbも行えます。《瞬唱の魔道士/ScM》で知れ渡っている事ですが幅広くFbを与える能力は本当に凶悪です。ナーセットの反復よりもタイミングの制限が薄いため柔軟で、運用可能なスペルも多い。
それが巧くすれば2回です。まぁ其処まで出来ずとも1回仕えれば十分元は取れてますからね。
しかもこのカードの素晴らしい所は表側でドローサポートが出来るためFbの運用がより楽になっている点でしょうね。表・裏でしっかり能力が連動しています。土地を伸ばしても[-7]以外には関係の無かったニッサとはここが大きく異なる点でしょうね。

 また[+1]も決して弱くは無い。
必然的にControlにはリセットボタンを入れることになるでしょうから、盤面に生物が並ぶことは少ないでしょう。と言うかそれを許していたらUのCotrolは負ける。故に《思考を築く者、ジェイス》の様に盤面全体に影響を与えるよりも単体を封じる力が有る方が有用です。
実質単体パワー3までを無力化できる上に、初期忠誠度も高めであるため本体の横に置く壁としても十分に時間稼ぎが出来るでしょう。Controlにとって時間が稼げるということ自体が一つのアドバンテージでもあり、その間に有効牌を引いてこればいいだけですからね。
 リセットボタンは盤面への制圧力も然ることながら、変身後Fbを想定した際の見えている脅威として墓地から相手ににらみを利かせ展開を抑制する事も出来ます。

 [-9]は正直強いとは言えませんが、半端な奥義が多い中で明確な勝ち手段であるのでないよりはマシでしょう。
特にControlには勝ち手段が有るという事が重要なので。これのお陰で単にFb2回の使い捨てと+1連打からの奥義の2種類のルートが用意されているので使い分けも出来る訳です。


 表がまず強く、変身条件も簡単で、裏になるとアドが採れる。
表のついでに入れる事になるニッサと異なり、理想的な能力を備えているとおもいます。何より除去されても所詮2マナだからwwで諦めがつく所が良いですよね。
機能しなくとも痛くないし、機能すれば各種の潤滑油となれます。
ルーターやFbをはじめ、基本に忠実なヘビーコントロールを組めるかどうかがカギになるでしょうね。特に現環境は火力にしろ生物にしろ粒がそろっていますから、しっかり対処できる札を用意したいところ。
それでも活躍できる素地は揃っているカードであると思います。



 さて相性の良いカードですが、まず表面に関して上述した墓地をコントロールする札ですね。
同時に表で墓地を肥やす事も出来る以上、すぐに思い浮かぶのが「探査」ですよね。変身したいなら軽減しなければいいだけで、変身したくないたらこれで墓地を減らしていけばいい。
特に《宝船の巡航》《時を超えた探索》《残忍な切断》は素晴らしいですね。
ドロー組は単純に引き増しできるだけでなく、同時にFb対象の捜索にもなっているわけです。ルーターの性質上巡航>DTTですかね。墓地のコントロール力も高いですし。切断は言わずもがな、盤面を支配するための札ですね。しかもこれらは使ったうえで、変身後はFbで更に使い回せます。表→裏の凶悪性ですね。
 他にはUWにして《オジュタイの命令》も良いですね。
除去されてしまってもこれでカバーできます。その動きもCMC的に2→4となっているので自然に出来ます。Insで釣る事が出来るため相手のエンドに使えば隙も少なくすぐに能力の起動も可能。モード的にも能動的に動けるゲイン+ドローが揃っているためFbの対象に出来ます。同時に、墓地から安全に回収できる事を思えばジェイスの2枚目を引いてしまっても手札ではなく墓地にルーターで置いておくという事も出来る訳です。通常は除去に備えて手札に置いておくことも想定しますが、その心配が要らない上に2枚目以降もルーターで腐らないわけですね。これも表/裏と上手く使えるカードです。

 少し毛色は異なりますがUGと言うのもアリだと思います。
墓地からの復活が出来る《死霧の猛禽》はルーターとの相性が良いですし、《棲み家の防御者》で墓地のスペルを回収したりハンド枚数を回復したりできます。ルーターで有効牌を探せる分《新たなる芽吹き》もより運用がしやすいはず。更に変身後は[+1]で相手のブロッカーのパワーを下げる事が出来れば防御者の回避能力も活かし易いわけですね。要らなければ壁にすればいいだけなのでGを混ぜた生物デッキと言うのも実はありなわけですね。《層雲の踊り手》もいい。
  一気に墓地を肥やす事が出来る《サテュロスの道探し》《神々との融和》が使えるうちは併用も考えれるかもしれません。特にサテュロスは《集合した中隊/CC》を併用する事でジェイスも同様に一気に展開できます。変身後は[-3]で更にCCをFbする事で盤面の展開をしていく事が出来るわけです。

 3色と言う事を想定すればもう少し対象は広がります。
生物である観点は普通はマイナス評価ですが《コラガンの命令》で回収できる点は有難い。盤面の脅威も退かせるし、何よりこれ自体Fbした場合のアドが物凄い。更に少々リスキーですが、自分相手にハンデスを撃つことでIns速度で墓地を2枚肥やす事が出来る訳です。相手のジェイスに対する除去に能力を起動しつつこれを使えば3枚カードが落ちる訳で、上手く変身すれば除去を躱す作業にもなっているわけですね。除去を躱せれば実質損失零ですし、Fbで回収も出来ます。
 もう一つは《スゥルタイの魔除け》。
こちらも《究極の価格》による盤面支配と、ルーター能力による墓地肥やし・及びそれを利用した奇襲的変身が狙えるので相性が良いと言えるでしょうね。汎用性が高いのFbにも向いています。
こうやって見ていくと、他のPWと異なりIns速度で変身しやすい点も、除去回避の面で有効なのでうまく使える構築にしたいですね。

 単色では《スフィンクスの後見》や《僧院の包囲》がいいですね。
後見は単純にドロー能力がそのままフィニッシャーになります。前述の探査ドローと合わせて削りまくりです。変身してしまっても[-9]と方向性は同じですしね。LOを組むのならリセットボタンは除去ではなく《霊気渦竜巻》の様なバウンスが良いですね。
 包囲はルーター/置き物保護なのでそのまま運用できるはず。
どちらを使っても相性が良い。ただルーターを選んだ場合、墓地が強制的に超えてしまうため調整は難しくなります。



 難点はやはり生物である事でしょうね。
ヘビーコントロールである以上リセットボタンを積みますが、自分がそれに巻き込まれる可能性が高い。自分自身はUの性質を利用すればバウンスなり、カウンター也で守る事は出来るでしょうが、これだけはどうしようもない。いっそFbも出来るしピン除去多めと言う選択肢も無くは無いわけですが・・・。
単にリセット数枚入れとこ~という安易な構築は難しくなるでしょう。
 また幾ら守る事が出来るとはいえ、それにも限度はあります。
そもそも純粋な生物0枚のコントロール相手に完全に捨て札だった単体除去の使い道になってしまっているのがとても残念ですね。
また墓地を定期的に掃除されると変身どころではなくなってしまう。シナジーがあっても流石にルーターのみでデッキを組める普度札は用意するのは難しいので、そうなると苦しいでしょうね。
 折角同時収録の《変位の波》とは変身後まで相性が悪い始末です。


 2マナの生物・《埋め合わせ》が出来るという事から何と無く《瞬唱の魔道士/ScM》を想起させられたカードです。
ただ流石に、ScMの簡潔したアドバンテージに比べると、複数回のFbやルーターと言う魅力も有りますが、不安定でリスクが高い。不安定性は最も嫌われるMtGの要素である以上、これが↓環境でScMを押しのけて使われる事は無いでしょう。
《安らかなる眠り》や《死儀礼のシャーマン》等墓地掃除組がうるさい上に、探査ドローも死んでいますからね。
 それでもスペルの質は↓環境の方が良いですし、《水辺の学舎、水面院》等もある為、これをキーにしたデッキを組んでみるのも面白いかもしれませんね。
《思考掃き》《イゼットの魔除け》《不敬の命令》等々組み合わせてみたいカードも多いので。




長くなったのでここで終了。


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