非MtG)閃の軌跡を振り返って その参
非MtG)閃の軌跡を振り返って その参
非MtG)閃の軌跡を振り返って その参
皆さん、こんにちは。しもべです。


 閃を振り返っての感想シリーズの3ですね。
続き続き。


・アークスのシステム
:以前も触れましたが、今回改めて。
これまでの「配置クオーツの属性値の合計から使用可能アーツが決定される」システムから「各クオーツが個別にアーツを持つ」仕様になり属性値は廃止されました。これにより属性値と各キャラクターの配列を意識する必要が無く、よりシンプルに使用アーツを選択できるようになりました。
が、従来の属性値の思考法に慣れている既存プレイヤーはそこに工夫の余地や、キャラクター性能の差を見出していた事が多かったため大きな批判の的になったわけです。
個人的にはやはりつまらない(味気ない)と感じてしまいました

 しかし、従来のシステムについても煩わしい・面倒と感じるプレイヤーも一定数いたのは事実。
初見の人間も多くが複雑そうと敬遠する事もあり、私個人も最初はシステムがさっぱり理解できていませんでした(正確に言うと、その重要性が判らなかった)。遊ぶ中から体感で覚えていき、そこに楽しみを見出す事が出来たのですが、それが出来ない方も当然いるでしょう。故に賛美が有ったと同時に一定数の批判が有ったのも事実でした。
そして今回このシステムに切り替わって簡便になり判りやすい、使いやすいという声も多いです。何よりここが重要で、それは閃のシステム的な事を考えていくとよりココの重要さが理解できました。

 これまでの軌跡は空・零・碧とどれだけ仲間を帯同させても一度の戦闘に参加できるのは4名が限界でした。また固定枠が存在する事も多く空は2名、零・碧は4名がほぼ常時仲間内にいます。対して閃は戦闘時の交代が可能となったお陰で最大で4~7名が一つの戦闘で入り乱れて参加する事になります。しかも各章ごとにリィンを残して入れ替える事が非常に多い。4名固定の零でさえ面倒くさいという意見が出てていたのに、それよりも遥かに多い人数を調整するのは非常に手間だったことでしょう。実際入れ替わりが多すぎて付け替えが(このシステムでさえ)面倒という意見も少なくはなく、このシステムに変更していなかった場合の煩わしさを想像するに恐ろしい・・・。

 閃の交代システムについては戦闘の難易度が下がったという部分以外には批判要素は滅多に聞かないですし、ここは概ね好評という事でしょうね。そしてその交代人数が有るほどの仲間を用意するなら必然的にオーブメントの調整機会も増えることになります
閃と言う作品を作る上でこのアークスのシステムは必要悪だったのかもしれないとさえ思います。


 とはいえ調整が下手なのも事実
属性値云々は置いておいても、配列の違いがEPの多寡と各種クオーツの同系セット可能数の違いしか生み出せていない。
後者は必然的に物理・クラフト特化のゲームに置いてステータスの底上げや状態異常を付加できる価値が非常に大きくなる。それに反してEPの増加は一見メリットしかない様に見えますが、物理に対してアーツの有用性が一段落ちる事や一戦闘毎の獲得セピスに対する改造時の必要セピスの増加の関係で強化が進み辛い等デメリットが目立ってしまった。
今回は仲間も非常に多いため改造するための必要量も多く、その割に戦闘で得られるセピス量が閃Iでは特に少ない。金欠でもある為余計に余裕が無い。
 それぞれ物理系・アーツ系で棲み分けが出来ているように見えるシステムですが、作品内の価値が大きく異なるため結果的にバランスが崩れてしまっているわけです。
SPD狂になるフィーやリィン、状態異常をばら撒けるガイウスやマキアス、この一撃にすべてを掛ける脳筋のラウラやミリアムに対して、アリサ、エマやエリオットの本編での戦闘力の低さが優位性の差を如実に表しています。

 変更に戸惑いは有れど良い部分も確かにありました。
後はその不満点をどこまで減らせるか?と言う事になるでしょうね。
物理担当に対しては特に特化的な強化調整が施せるのは、明らかに戦術構築の意欲に繋がるため非常に良い部分だったのは事実でしたからね。




・各種戦闘システム
今回から色々と戦闘システムに変更がなされました。

-移動のマス目が撤廃
:良い悪いの判断は下せませんが、戦闘配置やサイズがより柔軟になったように思います。また只でさえ使い勝手の良かった地点指定の性能が更に強化されています。

-戦場の縮小化
:戦闘MAPが小さくなったため、敵の攻撃が味方に及びやすく、同時に囮戦法が通用しづらくなりました
ハッキリ言ってどんな強い敵も一人頑丈だったり回避を異様に高いキャラに相手をさせておいて、他のキャラは各マップの隅に散る囮戦法はゲームバランスの崩壊を招いていたのでこの点は賛成です。
ゲームが作業になりづらくなったわけですね。

-各種耐性の有効度が数値に変更
:今までは効く/効かないの2種類しかありませんでしたが、今回から100を基準に効きやすい/にくいという風に変更されたのでより個別に細かく設定できるようになりました。最終的にはどの敵も状態異常が全く無効でその手のキャラ・クラフトの意味がほぼ存在しなかった旧シリーズの反省を踏まえたのか、今回は大ボスでもない限り完全耐性を持っている敵は殆どいません。
なのでその手のキャラやクラフト・効果の期待値も上がっています。

 しかしそうは言っても有効度が10~20程度では、たとえこちらのクラフトの発生率が100%でも10~20%しか状態異常を付与出来ません。もちろん大抵のクラフトは高くても5~7割強程度なので実際はそれよりももって低い。そして最終盤はそんな雑魚で溢れているため結局、そんな低確率を狙いに行くよりは力押しした方が早いという事に・・・。
と言う事でやっぱり戦力的に劣ります。
まぁ余り状態異常が有効だと逆にゲームバランスが崩壊してしまいますからね・・・。

 ついでに、相変わらずシリーズ屈指の壊れである遅延は、他と異なりこちらの発生確率は100%なので前述のように10~20と有効度が低くとも複数人で打ち込めば発生させる事が出来ました。所謂「遅延嵌め」であり閃Iでは大ボスでさえこの挙動が出来るようになっていました
ただでさえ壊れなのに余計に壊してどうする・・・。
(零で強力過ぎた反動で碧では死に技になった遅延ですが、閃IIでは野放しなまま。故に悪化していて、本当に調整下手。)

 効く効かないという二元論より可能性が広がったのは事実。調整の意図は見られます。
が、まだ改善の余地は大いにありますね。



-クラフトの性能の向上
:これまでのシリーズでは基本的にアーツ>>クラフトの性能差が有り、特に終盤になるにつれ大ボス級は圧倒的にDEF>>ADFの傾向が強くなるためどうしてもダメージ効率に差が出ました。クラフトで3ケタしか通らない敵に高位アーツなら4ケタ後半~なんて事もザラです。更にクラフトはCPを消費してしまうため溜めるのが一苦労な上にSブレイクを考えると余り連発もしたくは無い。結果的にいつもアーツキャラが優遇されていました。
 その反省を生かしたのか、この閃は圧倒的にクラフトの性能が向上しました。
威力倍率も非常に高く、その上2種類程度の追加効果が有るなんてザラです。今回の各キャラの最弱クラフトですら、それまでのシリーズの各キャラのクラフトの最高レベルを超えている物も有りますからね・・・。
空の軌跡なんて、何の追加効果も無い上に与ダメージも精々1.1~2倍程度のクラフトでもCP30とかありましたからね・・・。
驚愕する程に便利になったわけです。

 対して、アーツも相変わらず威力倍率は高いのですが、アークスの仕様変更により一度の所持使用可能アーツが大幅に減少。チャージ時間も有る上に、最終的には威力倍率ではSクラフトに大幅に負けています。アーツでなければできない事もそれ程多くは無いため、今回は寧ろ撃たれ弱いアーツキャラがお荷物化する事に・・・。

 正直威力補正と言うかダメージ比率の見直しさえしてくれればよかった
クラフトの性能が過剰すぎて・・・。

そして
-相変わらずの回避ゲー(多少マシになったが)
 加えてステルスまで出来るように

-簡単無限ターン(2人は加速ゲーやずっとガイウスなど)
-インフレダメージによる瞬殺
大ボス級でも味方が2回りする前に倒せる。特に交代可能となって事で、よりこの傾向が強くなりました。
何より問題になったのは「覇道」「冥府」の初撃2倍ダメージクォーツ組。割と簡単に20~30万overのダメージを叩き込むため、明確にゲームバランスを破壊します。簡単にボスを紙屑にします。
ボス戦がただの雑魚戦レベル
あっけなさすぎる。長すぎるのは問題ですが、これでは完全に作業・・・。寧ろCP調整やバトルスコープが最大の障害になっている始末

 なんでこんなに調整下手なのか
閃I・IIともにきわめて大味で、殆んどのボスを瞬殺。敵の特性をじっくり観察し~とか持久戦を~とかしている方が余程苦戦します。
これでは達成感も何も無いし、ストーリー上で敵は矢鱈大物感を出していてこちらは雑魚扱いされている事を考えた際の矛盾・感情的なしこりが非常に大きい

 これまでの戦略が通用しなくなった事。様々性能と差を持つクラフトとアーツキャラの万能性の低下、リンク性能の違いとその組み合わせ、そして仲間の交代枠。それらを考えれば各人に役割を持たせた戦略性の構築や戦術方法の探究が本来できるこれまで以上の底の深さを持っていたはずの戦闘システムの変更でしたが、ダメージ倍率の崩壊によって、それらが一切意味の無いものになっています
このがっかり感はなんなのでしょうかね?


 因みに、それらの柴リプレイをするという選択肢もあります。
が、敵方も後半はダメージ倍率がおかしな事になっているためやはり悠長に待っている余裕がありません。やるかやられるかの戦いになっているのです。




-騎神戦
:前回のジャンケン戦法から多少の改善がされています。
同時に仲間をサポーターとして戦闘に参加させる事で、「仲間と困難を乗り越える」と言うテーマを台無しにしていた前作の欠点も多少改善されていました。

 しかし流石Falcomクオリィティ。
相変わらずここでも戦闘バランスの構築が崩壊させています。
基本的に特に何のサポートも無くとも勝てる相手がイベント戦にも拘らず大半。故にサポーターを使えば異様な縛りプレイでもしない限りヌルゲーが続出(唯一の難関はサブイベントのナイトハルト教官戦だけですが、あれも高難易度でもない限り油断せず基本に忠実に戦えばまず負けない)。
そしてパートナーは10名いてそれぞれ特性が異なるわけですが、
 サラ≫ガイウス≫≫≫≫≫≫≫≫その他
レベルで圧倒的に使い勝手の差が有ります。ハッキリ言ってその2名以外は特段の理由が無い限り使うのが縛りプレイになってしまうほどその二人が突出している。メンバーが10人もいる意味がありません。
 そして、更に謎な事に、閃Iのダンジョンの試しをクリアしたVII組メンバーがパートナーとなるはずが、なぜか参加していないサラもメンバー入り。この事も説明もないため非常に不可解且つ浮いています。
整合性の無いメンバーが性能面では突出してしまっているという不合理・・・。

 また戦闘の規模が大規模になり過ぎてしまっているという批判もそのまま受け入れる事が出来ると思います。
前作までにも様々な大型機動兵器は出てきたが、こちらは一貫して人間であったため、「強大な敵」を倒すと言うカタルシスも存在していました。が、こちらもそれに乗ってしまい同じ土壌に上がってしまうとやはりその部分は失われる上に、ゼノギアス等と同じで通常の戦闘の規模がどうしても見劣りしてしまいます。
どうせ全力じゃない戦闘だし・・・と言う事になってしまう。
ストーリー上の懸念もあるわけです。


 しかし、それまでとは明確に異なる因子を戦闘に持ち込んだという事実は大きい
戦闘における新しい観点と言う意味では今後の成長性もありますし、新鮮味も有ッたのは事実。。
そして何より、本編最後のタッグ戦の熱さは異常
「これを求めていたんだよ!!」と言えるほど胸熱の共闘シーンであり、閃IIにおける仲間を取り戻すというテーマが一瞬でも叶えられた部分でもありました。


(`・ω・´)瞬間響き合い心交わる!!




 と言う事で今回は主に戦闘周りのシステムについて。
様々な変更が有り、調整もされているのでしょうがその不足が目立った内容だったと思います。毎度毎度Falcomは調整が下手糞なのですが、開発期間が短かった影響なのか閃については特にそれが目立ちますね・・・。




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