ネタバレ有)空の軌跡SC Evolutionクリア!! 感想・下(ストーリー分野)
ネタバレ有)空の軌跡SC Evolutionクリア!! 感想・下(ストーリー分野)
ネタバレ有)空の軌跡SC Evolutionクリア!! 感想・下(ストーリー分野)
続き


 これで4週目?ですが、以前やっていた時はヤリコミをすることはなく攻略情報も見なかった為に、今回丁寧にプレイし直したら知らないイベントや敵がわんさか出てくる。毎度ストーリーだけを追っていた弊害か・・・。
-ボースの食材調達イベントでゲテモノ食材のおじさんを紹介するというイベントを知りませんでした。当然今回も全く知らずスルーしてしまい・・・(´・ω・`)
-8章では各地を回る事になりますが、ティータのパワーアップイベントを発見
-また各地の塔の最上階に敵がいる事も知らず、今回偶々発覚。

 等々色々出てきました。
単純に町の人間の会話聞いているだけでも色々伏線出てきますね。
料理も釣りも本もコンプリートは初めて。この勢いで魔獣図鑑もだ!と思ったら8章の手配魔獣が同じ見た目の癖に持ち物だけ違う性で別枠扱いになり、不注意で一体逃す。
2時間前に戻る気にはなれず・・・(´・ω・`)
 戦闘図鑑は死亡は兎も角リトライは零や!と思ったら最終章序盤で僕っ娘救出イベントが入り、開幕1パンチで沈む僕っ娘・・・。
1時間前にやりなおす気にもならず、致し方なくリトライが2回(2度も死にやがって・・・)。
しかもクリアした後に図鑑見てみたらまだ20強の雑魚が図鑑に載っていないww

 と割とグタグタww
食材おじさんの件を逃しており、また後一つ何処か不明ですが加点を逃していてBPは378でB+止まり(´;ω;`)ブワッ
考えてみれば一度でもA級に成れた事あったっけ?
なんで零EvoではA級のクリア条件簡単にしてくれたのに今回はそのままなんや・・・。


 本命のイベントの方ですが、大なり小なり不満は有りつつも全体的には良い出来だったと思います。
フルボイス化がEvolutionの売りの一つですが、殆んど不満の演技も無い。特に導入部だったFCに比べ物語が大きく動くSCでは、その分物語性が強く、語りが入る機会が増えるゆえに臨場感やその出来に大きく寄与する事が出来るのでFCよりもずっと価値が出てきます。

 FCの頃にも書きましたが、通常会話にボイスが付く事でそのキャラクターの人間性が遥かに強調され、生を吹き込まれている様です。
アガット、シェラザード、ティータ、ユリアなどは本当に印象が変わりましたね。
作品の掘り下げに間違いなく貢献しています。
アガットは特に5章のティータとの語らいが素晴らしい。こんなに良い演技できるのか・・・と言うほど。声優さんの本領発揮ですね。
 そして矢張りキャラクター通しの繋がりと言う物の良さを実感。
主人公が絡むのも別にいいんですが、主人公がいなくとも深く醸成されていく絆、それを物語るのはやっぱり本人通しのストーリー有ってこそですよね。
やっぱりSC最高や!!

 以前やった頃にはさっぱり気づいていなかったのですが、
この5章のアガットや市長コンビの過去から目を逸らす事の欺瞞とその気付き、そこからの成長はヨシュアのそれに繋がっていたわけですね。

 4章の夢の中の話も良かったなぁ~。
レナさんとはあそこでしか会えないし。最初何していいのか判らんかったけど、そうかあそこで吹くのか!と思いついた時にこみ上げた感情とか思い出しました。
ヨシュアと合流する前の「家族の在り方」を明示したイベントでしたね。

 んで本作最高の6章のイベント。
上述の通りボイス付のイベントの出来が全体的に良好なのですが、しかしやはりこの章のエステルは良いなぁ。特にレーヴェとの語らいぐらいからの彼女の覚醒っぷりが、正に「太陽の娘」と言われるほど輝きだします。
 砂浜イベントも素晴らしい。
久々にゲームやってて目頭が熱くなりましたよ。もう何回目か忘れましたがww
特に、ドラマCD版は個人的には情緒に訴えかけすぎた演技で逆にイメージの中のエステルらしさが失われてしまっていたと感じていた(「英雄伝説 空の軌跡SC ~繋がる絆~」とかで動画版で検索すれば幾らでも出てくるはず)ので、今回のEvoではイメージ通りサバサバとした口調と温かく湿っぽい口調を交互に使っていく演技になっていました。
いい出来ですよホント。
たしかなまんぞく。
 只気に掛かる点が2つ。
1つは割と軽めですが、BGMのアレンジがメロディーラインを増やしている分不安定になってます。個人的にはここは原作通りハーモニカorクラシックギター?を強調した大きくはなくとも芯のあるシンプルで太いBGMの方が映えるので、ここは原曲に変更がお勧めです。
2つ目はかなりダメな部分で、Evoシリーズになってからイラストの一枚絵をイベント時に挿入する事が良くあるのですが、とにかくこれが邪魔です。碧の時にも思いましたが、これが長々と全画面で表示されているおかげでプチキャラのモーションがまるで見えない。ヨシュアやリーシャのそれが全て潰されています。ヨシュアの目に手を当てて驚き、顔を覆うあのシーンが見えないわけです。何の動きも無い場面ならともかく、こういう場面でダラダラと移し続けて・・・。
しかもこのシーンはキャラのアクションだけでなく表情もころころ変わるのですが、それも一枚絵のアップの顔は当然固定されていますので違和感がかなり有りました。
ついでに暗転しない。
 全体的によく纏っていますし、両声優さんの演技も素晴らしい。ついでにイラスト自体の出来もまぁまぁ。
なのにどうしてこう余計な事だけは一生懸命自己主張するのか・・・。



 ワイスマンがとうとう本格参戦する6章ですが、思っていたのとはかなり演技のイメージが離れていました。
もっと飄々と且つ慇懃無礼な感じの声をイメージしていたのですが、こちらでは外連味を大分持たせて太く濃い演技をしていますね。
まぁ所詮私のイメージと違っていただけなので、これはこれで問題無し。
 しかし、やっぱりこのワイスマンは良いキャラしてますよね、敵として。
昨今は軌跡も含め敵キャラに戦わせる致し方ない理由を作ったり実は意外と良い人でした的な人間味を持たせたりする事が多いですが、こういうフルボッコにしても何の心の痛みも無い様なゲス・外道の方が落ち着く。
理由が有ろうが無かろうが、それまでの行動が否定されるわけでもないのに無駄に語らいが入っても萎えるだけですしね。どこぞのお嬢様の様にやり逃げはもっと悪い。あいつ凹らせろよ!!
と言う事でコイツは非常によく出来たやられラスボスですよ。本当に呼吸するように新しいゲス要素を次々と繰り出してくる。清々しいまでの外道です。


 レン・ケビンと後続作品に続くキャラクター性もこれで補完できています。
レンは零・碧で散々演技していましたが、やっぱり本来の活躍はこちら。それを知った上で、やるからこそ零のイベントも感動ものなわけで。
問題は3rdの扉イベントの中身ですね。通常のCEROでは間違いなく対応できないですし、そうするとPSP版の様に意味不明な話になります。私もネットでPC版の動画を見るまでは????でしたからね。
取り敢えず零Evoやってくるか。
 で、その3rdの主人公のケビン。
もっと濃いべたべた関西弁キャラを演じるのかと思ったら爽やか・穏やかな関西弁キャラでしたね。どちらかと言うと3rd原作よりも碧のそれに近い演技です。まぁこちらの方が親近感湧きますから。自称和み系らしいですし。
しかしケビンってあまり覚えてませんでしたが、終盤までスポット参戦ばかりで殆んど使えなかったんですね。

 サブキャラでもアントン&リックスとかアルム&エアリーとか後続作品にも出てくるキャラの原点でもありましたし。
それらを見ていくのも楽しかった。


 BGMは相変わらずいい出来でしたが、幾つかはやはり原作の方がスキと言う曲もあり今回も原作版DLコンテンツを購入。
好きな時に切り替えは便利です。
EDは同じく「 I swear... 」ですがこちらも撮り直しが行われています。また映像部分はだいぶ異なっていますが、個人的には問題無し。特別好くも有りませんが嫌でもない。
顔パターンが少ないとか正面グラ無くしたとかいろいろありましたが、何だかんだ新イラストも最後には慣れました。
 HD化のお陰でPSPのぼやけたが面では判別できなかったプチモブの動きも細部まで分かります。
そう言う発見の一つ一つが楽しかった。


 因みにクリア後の2週目開始の難易度選択画面では前回と同じく子安氏の「琥珀の愛」が流れます。
今回は2番。
別に今回は要らない気もしましたが、まぁ有るに越したことはないw

 細かい不満は幾つか出ていますが、それは依然述べた分が精々で大体は無視できるような物ばかり。少なくとも完成度では零・碧に比べたら雲泥の差です。
但し、OPだけは劣悪を通り越して害悪なので本当にここはどうにかならなかったのでしょうかね・・・。


 総じて感じたのは、矢張り原点たる「空」が最高だという事。
各キャラクターが生き生きしていますし、絆の深さ・仲間としての在り方に好感が持てます。これがやりたかった軌跡なんですよね・・・。個人的にはエステルの性格は好きではないのですが、彼女だからこそ成立したストーリーがここにあります。他の誰にも代えの効かない唯一無二のストーリー。
 それに各キャラクターの成長がはっきりと見て取れるんですよね。へっぽこ→覚醒のエステルや同じくトラウマを乗り越えるヨシュア。ツッパリ→打ち解け→いい兄貴なアガットなど。サブキャラも含めて大なり小なり各キャラが人間的な成長を遂げているわけです。
閃のメンバーって正直明確な成長を見せる人間がマキアス・ユーシスぐらいなんですよね・・・。後は成長してるのか後退してるのか今一つな面子か変わらない面子ばっかりで・・・。
イライラする事もしょっちゅうでしたし。
ストーリ上ではしているんでしょうが言動が馬鹿過ぎてそれが見えない。シナリオライターの性か?
果たしてラノベの軌跡IIIはどうなるか・・・。

 個人的にはやっぱり買ってよかったと思える作品でした
零や閃から入った方々への空のプレイの機会の提供にもなったわけですし出た価値はあったと思います。
3rdも楽しみだな。


追記)
 またシリーズにおける後味の良さも「空」は抜群。
結社との決着はつきませんが、とりあえず黒幕はフルボッコに出来るし、リベールで起こっている当面の問題は解決できているからです。

 閃は論外としても、零・碧は黒幕には逃げられるわ、街を好き勝手にした奴らを理解不能な感情論で見逃した結果やっぱり逃げられ尚且つ結社の戦力状況に貢献されるわで意味不明。また、あれだけ頑張ったのに結果的にクロスベルは帝国に占領されてしまいます。その後に独立が果たせるとは言え、後味の悪さは残る。
 そもそもロイドたちが大樹を崩壊させるべきかどうかのか?と言うところにも議論の余地が有る。倫理的な問題が有るとはいえ、あれが有れば帝国の侵略を阻止できたのは事実であり、ならばそれを含めた方針を政治家たちが議論し国民に信を問うのが民主主義ではないのか?あの場で可及的な判断を要されていたわけでもないし、事を成したのはロイドたちの都合と言われても仕方ない所が有ります。
 政治の問題に正解は無いため、満額の回答を用意しようがないわけで、どうあっても賛否の分かれる終り方になる仕方なかったのは零・碧と言う作品に置いては致し方ないところですね。

 これらに対して種々の問題が殆ど解決している空はやはり素晴らしい。カタルシスがあるとは正にこの事を言うのだと思います。
まぁ厳密には執行者には逃げられていますが、それも碧の赤い星座の様に都市を襲った際に民間人を蹂躙したわけでもないのでまだ我慢できる範疇。

 平和になり人々の笑顔あふれる邦。
新たな歩みを進める仲間たち。そして互いに手を取り進み始めて希望溢れる二人の姿。
さわやかで健やかですよね。
よかったよかった。めでたしめでたし。



追記の追記)
振り返ってみると空Evoの一番の欠点(マイナス点)は結局表情パターンの減少。ミスマッチでしたかね。
例えば、実はFCで16、描き直されたSCで19とエステルの表情パターンが有るのですが、おそらくEvoでは統一な上に10強(数えてないので詳細は不明なのですが)。それはどうあっても少ない・足りないですよね・・・。
特にエステルはFCの頃はやんちゃ坊主な表情が多いのに対して、SCでは精神的な成長をし成熟した表情をしている物も増えています。ここら辺の変化が無いというのは割とマイナスでしたね。そして使い分けの無さはこれまで指摘した通りです。
因みにヨシュアはSCで追加されています。

 しかしまぁこれも、今までの様な致命的に我慢できない範疇ではありません。
そしてそれぐらいしか難癖をつける部分が無いのが空Evoと言う作品。後は細かい物ばかり。
本当に今回は頑張ったなぁ~と思います。



コメント

nophoto
キゴゴゴゴ
2016年1月21日2:29

クリアお疲れ様です。今度は空の軌跡がスマホゲーだかにまた移植が決まったみたいですね。もう何回目だよ、さすがに呆れて声も出ませんわ。

 閃の軌跡2はもうホントに酷かったですからね。誰が何をさせたいのかといったプロなら最低限明らかにしておくべきことさえ、ことごとく描写不足で擁護したくともまともな材料にすら事欠く始末。無理矢理にやるにしてもキャラクターの格差などというユーザーによって、受け取り方に著しく差が生じる曖昧な要素しか材料が存在しないために叩くのは易く擁護することは難しくなっております。

 ホントどういう生産体制だったら、こんな理解に苦しむシナリオが通ってしまうのか。
ただただ嘆かわしいです。第一、話を面白く作るための要素でしかないはずのキャラ間の格差がどういう解釈をしたら、何をやらかしても許される便利でお手軽な免罪符になるのでしょう?そんな無茶な理屈が通るのは素人の世界だけに留めて頂きたい。
格差がどうしても絶対的なモノだと表現したいなら、もっと危機感なり窮地を演出しなければ、劇中の描写に全く説得力が生まれません。
 結局の所、閃2で最大の優先順位は引き伸ばす際に都合のいいメンバーで立場の違いを利用して締まりのない強さ自慢に興じることだったように思えて仕方がありません。
有利な状況で戦う余地がリィンたちには残されているにも関わらず、徹底的に敵の幹部たちが有利で不意を突けるように、反撃が成立するように。敵側にばかり都合が良くなる方向でシナリオを描いています。正直、常軌を逸した偏愛が透けて見えて心底うんざりです。貴族勢力は味気ないくらい楽勝で、追いつめて行っているというのに何時まで経っても敵の幹部にはかないません、傷の1つもおろか武器や衣服に僅かなダメージさえ与えることが出来ないなんていくら何でもあんまりです。酷い徒労感です。全体的な話の展開から見ても酷くチグハグで醜いですよね。

 つい熱くなってしまいました。お目汚しして申し訳ないです。

しもべの一人、H
2016年1月22日22:43

>キゴゴゴゴさん
コメントありがとうございます。

>スマホ
これもFalcom商法と言えるかもしれませんが流石にねぇ・・・。
まぁ移植は別会社の企画なのでFalcomとは直接関係ありませんが出涸らし過ぎますね。

>閃2
閃1はまだ許容の余地もあったんですが、2は流石に・・・。アレもシリーズが好きだったから次の様子見もしようかと思いますが、3であのクオリティをされたら流石に切ります。

 仲間(笑)はもう末期ですよね、作品として。
大体8ヶ月しか製作期間なかったとか真面なゲーム作れるわけも無い。どうにも売り上げ優先で作品の粗が増しているように思います。作品が売れるようになったのは何故なのかを思い出してほしい物ですよね。

 シナリオが薄い、戦力差のバランスが様々な領域(男女比・各キャラ戦力比・通常攻撃対Sクラ・アーツ対クラフト etc)で悪い、話のテンポが悪い。相手が馬鹿すぎる。こちらが馬鹿すぎる。敵勢力にやる気なし魅力無し。
ほんと悪い部分は幾らでも出てくるんですよね。実際本筋は別にそれほど致命的ではないと思うんですが、その表現力が余りに稚拙。説得力を持たせる説明も幾らでも出来るはずなのに御座なりに済ませてるので冷める。
しかし東亰ザナドゥを見ると閃3もあまり期待できそうにありませんね。

 でもまぁそうは言っても閃2にも残された良い部分はあるとは思います。
依然挙げていた「閃の軌跡を振り返って」のエントリーでも挙げましたが、磨けば光る部分は残っているので、僅かな希望をそこに託すとします。


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