今季のアニメの感想:ダンガンロンパ3
今季のアニメの感想:ダンガンロンパ3
今季のアニメの感想:ダンガンロンパ3
皆さん、こんばんは。しもべです。


 残りのアニメの感想。
今回はダンガンロンパ3。


 始まる前は正直ファン以外が見て楽しいのか?と思っていてやっぱり・・・な出来でしたが、ファンアイテムとしてはそこそこ/最低限に収まってはいたと思います。

 未来編の鬱展開と、絶望編序盤の日常コメディー展開で視聴者の予想を裏切りつつ、しかし徐々に絶望に染まっていく恐怖とある意味の満足感。しかも絶望編は序盤もいかにも平和な学園生活をしていましたがゲーム1・2を知っていると真綿で首を絞められるように少しずつヤバい単語が飛び交う仕様。
そして中盤絶望姉妹登場から加速度的に予定調和で進む絶望の浸食・・・。
本編中は絶望姉妹が暴れ、その後は狛枝君の熱唱のEDで至れり尽くせり。
 収束する先は判っていましたが、その過程が中々にショッキングで最初はどうでもよかったのに徐々に引き込まれていきましたね、絶望編は。
しかし実はその中にスズメの涙ほどの希望の欠片も見え隠れしていました。
 77期生を一としたロンパ2のキャラの背景設定が見れただけでも相応。七海は誰だアレ? 神座君が何故ロンパ2にウィルスを持ち込んでいたのか?本当に江ノ島の仲間だったのか等の疑問点が有ったのですがそこは解消してくれてましたね。
10話で日向君の涙に貰泣きしそうになりました。


 また、未来編でお話を広げ、絶望編でその補足をすると言うのも、最初一週間に2本やる意味あるの?と言う疑問をきっちり解消してくれました。
2のゲームの背景部分を描きつつもトワイライトなどの端役の部分の内容はカットと言う構成も個人的には問題無し。

 未来編は当初考えていたよりも魅力が少なく、どうでもいい内輪揉めが続いていたため辟易していたのですが、それでもちりばめられた状況への考察をしているおかげで何とか続いた。ぶっちゃけ出てくるキャラクターに魅力が無さ過ぎた。天願くらいですかね、個人的に気に入ったのは。
だってやってる事はただのバトルロワイアルで、ダンガンロンパ成分(推理も論破)が殆ど無い。ダンガンロンパでなくともいいじゃん、と。特に希望と希望の潰し合いが茶番感が半端なかったためかなり白けていました。EDの歌詞の断罪の茶番と愚かな駒ってそう言う事?

 ただ、最終的に希望が世界を殺す。本当の意味での希望同士の対決の構図になった時には多少溜飲を下げる事が出来ました
ロンパ1は希望と絶望の対決、2は絶望と希望からの脱却と来ていたので、3としてはこの構図には納得がいきます。
一応構成自体は「一話のラスト→雪染の正体→天願の真意」の三段落しのもって行き方は悪くない。
それに、そもそも考えてみれば、ロンパ本編でも1・2共に用意された舞台は今回と同じく茶番その物で、その中で足掻きながら主人公達が何を見出すのか?と言う作品でもあったわけですし、この3もシリーズの伝統に則ってはいるわけですよね。
と言う事でこの茶番感とロンパ成分の不足に耐えられるかどうかで評価は変わってくると思います。

 希望編の畳み方は明るすぎて少し抵抗感もあります。
個人的には一気にメンバーが快癒するのは都合よすぎる気もしました。生き残った5人じゃダメだったのか?、後はぼかすぐらいで良いのではないか?とも。ダンガンロンパって希望と絶望が入り混じるのが終り方として統一されていたので。
苗木君自体何もしていないし。
しかしこれが未来編の12話ではなく絶望編の12話枠を使った希望編と考えればスポットライトに当たるべきは77期生なので問題も無いですかね? 苗木君自体能動的な能力を持っているわけでもないので棚ぼた的な成果の方が幸運らしいw そもそもこれまでの頑張りの総てが地続きしたものがこの結果でもあるわけですしね。
それに、ロンパ2の終りの方で日向君のセリフ「都合の良い未来だってあっていいだろ? これはゲームじゃないんだ、奇跡だって起こせるはずだ!!」を、万能の天才ぶり成果として再現していればこの展開にも納得がいきますかね。
最後の御手洗を説得するシーンは良かった。
感情を失い苦しみも悲しみも剥ぎとられてしまった経験が有るからこそ、御手洗君の仮初めの希望を否定するのに説得力が有ったわけですし。


 天願の行動は不満も上がりがちですが、茶番云々は上述の通り作品としての常なので問題無し。
彼が行動を起こす事の結果も、よくよく考えるとそこまで悪くは無いようにも思います。
希望厨(≒天願)・絶望残党・問題児3人を処理した上で爆弾要素(アニメーターと生徒会長)を解体したわけです。失った人材はそれ程使い道のないプロレスラーと江ノ島をスカウトしたり過去の希望ヶ峰学園の所業を知っている黄桜を除けば、本当に痛いのは農家と薬剤師ぐらい? セラピストはモナカの所業なので関係なし。
加えて真の万能の天才と、2の残党組の様な多数の才能たちがいる事を思えば十分収支取れてませんかね? 宗方にしろ天願にしろ絶望の残党を駆逐しようとしていたわけで、天願が何もしなければロンパ2組は駆逐されていたかもしれないし、苗木君も処刑されていたかも。そしたら1の生存組も危ういし、何より絶望は生き残り、ポンコツ組織もそのままなので。
まぁこれも異能生存体たる超高校級の希望のなせる業か・・・。


 全編を通してモノクマの存在感が皆無だったのは不満。
まぁ声優さんも変わったので、活躍はゲームまで待て!と言う事ですかね。しかしそう来るなら天願の声は友蔵にして欲しかったなぁ・・・。
最も大きな不満は、やっぱり「洗脳!」ですよね・・・。
ココは本当に擁護しようがない。もっと言うと絶対的な存在である敵役の江ノ島盾子の劣化を感じた部分が本当に気に入らなかった。
 ロンパ2では、生き残りの面子に対して何故絶望落ちしたのか?への返答に、調子のってたからこけた時の反動がきつかっただけ、洗脳とかそんなちゃちな事はしてませんよwお前らが雑魚だからですよwwwとか言っていたのに、おもいっきり洗脳してるじゃないか!! 別本当の事言う必要はなかったわけですがネ・・・
 個人的には、彼らは個々人で絶望に染まる何がしかの事案が有ったと考えていたので今作ではそれを期待していた。又は2の江ノ島が見せた様に、彼女の手練手管と悪魔の囁きで絶望に落し込んだと考えていたんですがネ・・・。

 洗脳にしろ暴力にしろ今作ではとにかく物理的な実力行使が目立つんですよね。
其れで強引に状況を打破しようとする。
これまた個人的な話ですが、彼女最大の魅力はその話術のキレに有ったと思っています。ロンパ1にしろ2にしろ端々に実力行使を入れながらも、最終的に相手の心をへし折るのは彼女の話術でした。
しかし今作にはそれが無い。
なんだか二流の悪党に成り下がった気分です。暴力等を使うなら他の悪党でも出来るよね・・・というような感覚です。確かめようがない「空想の怪物の怖さ」を失ってしまったような気がしますね。

 ただ、何でもかんでもLet’s洗脳!が気に入らないだけで、御手洗君の洗脳能力自体は特段の不満は無し。超高校級という枠のチートぶりの表現にはあれぐらいで良いと思います。と言うかたぶんやろうと思えば他の人でも同じようなこと出来るよね。

 他にも上述した通りダンガンロンパなのに裁判部分も論破成分も殆んど無い。故に本当に後日談/前日談を描いたファンアイテムにしかならず、ナンバリングタイトルとして加えられるべき作品にはならなかった。まぁ絶望少女とかもその類ですし、これもそうなのかね。
本当にロンパ1・2を楽しんだ人様にアフターストーリー。

 しかし単純なファンアイテムとして1・2の補足説明的なものと考えると悪くはないと思います。
1・2のキャラクターたちが収まるべき場所に収まったわけですからね。3のキャラが悲惨すぎますがw
「希望ヶ峰学園から始まり、希望ヶ峰学園から卒業していき、そして再び希望ヶ峰学園に戻る」流れやタイトルは作品として纏まりがかなり良い。苗木君にしても下手に希望の象徴とかアイドルやってるより、彼はその後ろ姿を通して人に希望を伝える人なので学園の教師として希望の担い手になる方がキャラクターに合っていますしね。
上述した通り、ロンパのEDらしからぬハッピーエンドで幕を閉じるので、これで本当の意味でV3とは舞台を切り離し、この世界を終える事が出来るとも思えますね。


P.S.
 希望編EDは何故かHideの「Every Free」。
なぜにWHY?
まぁHide好き、この曲が好きな私には嬉しいサプライズですし、曲としても挫折と再生/前進の歌詞なので間違ってはいないのですが・・・。知らない間にHideの公式が某動画サイトにHideのPVとか上げてたようですし、久々に「Ja, Zoo」を聞きたくなりました。
しかし、唐突過ぎるので、ここは絶対希望バースディで良かったようにも思います。
あ、ダンガンロンパ3はOP/EDは両方ともよかったですよね~。



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