――我々は神の道具ではない。
生きている、意思のある存在なのだ。
それでも人智を超えた運命を
否定出来ない瞬間は訪れる。
そんな時、君はどう振舞うだろうか?
極限に身を置いて尚、
意思と誇りを抱き続ける姿は美しい。
私はそのような存在になりたいと願ったし、
数十年を経た今となっても、
”彼女”に畏敬の念を禁じ得ないのである。
アドル・クリスティン著
「ゲーテ海案内記」序文より
皆さんこんにちは。しもべです。
ようやっと購入・クリアしましたイースVIII。遅すぎww
近年最高の一本だったので、今回も感想を、長めにだらだらと書いて行こうと思います。
久々のイースシリーズ。
実は「セルセタ」はVitaと同時購入したのですが、同じく同時購入したペルソナ4Gが楽しくて長々プレイをしてしまい、その後は他のソフトが詰まっていたこともあり未だ積んであるのでイースⅦ以来になります。
ついでに評判の悪い移植PSP版「フェルガナの誓い」も積んだままだww
本作は買ってもいなかったので、まずは購入するために行きつけのおもちゃ屋に行くも売り切れ。
仕方ないのでAm○zonで購入するためにギフト券を購入して帰ると、何故か在庫切れに(直前までは有った)。しかもその後どんどん在庫入荷予定日が遅くなり最終的に月跨ぎに。我慢ならんので、少し離れたGE○まで自転車で往復1時間をかけて足を延ばしやっとの思いで購入しました・・・。
7月の発売時に買っておけばよかったと心底後悔しましたよ・・・。
まぁそんな過程で、今回初めてFalcomの新作発売後に解禁される体験版を遊びましたがネ。体験版より本製品の方がややキレイで処理も早い様な気がしなくもないですが多分気のせい。
毎度思いますが、もっと簡易な物でも良いので体験版を事前に頒布すべきだと。
そんなこんなでやや苦労して手に入れた「イースⅧ -Lacrimosa of DANA-」。
Falcomの看板は「軌跡ではなくイース!」と今でも言われるだけあり期待値も高かった。その後の購入者評価も極めて高く(以前触れましたが発売2か月程度で東京ザナドゥのAmazonの評価件数を超えています)、わくわくしながらの開始。
OPはアニメーションですが可も不可も無く。但し中盤や終盤に見直すと結構再発見につながる情報量です。
また今回はボーカル無しでBGMのみ。正直、荘厳ではあるものの静かな曲調ですし少し物足りない。と、最初はそう思っていました。これが最後まで行くと大分印象も変わってきましたね・・・。ボーカルが無い分、逆にそれまでの色々な体験や思いが去就する事になるんですよ。
いつも通りトラブルに巻き込まれた結果、無事流れ着いたセイレン島に手のサバイバル生活が始まります。
久々過ぎて感覚も忘れていますが、それ以上のアクション下手糞な私が調子に乗って「Hard」で始めたので序盤から一つのダンジョンを何度もアイテムを空にしながら踏破する日々。素直に「Normal」にすればよかった気も・・・。
戦闘部分に関しては、VIIよりもややスローになった感じ印象です。
VIIの頃は片時も休むことなくボタンを連打してましたからねw
只こちらの動きがスローになって、且つ技が小振りになったり大技は隙が大きかったりと弱体化。敵は各フィールドに出てくる強雑魚がなかなか頑丈でこれらを倒していくだけでも骨が折れます。ダンジョンも踏破に時間の掛る物が増えやや歯ごたえ有。複雑な所は少ないですが、行けそうで行けないもどかしさがアクション下手を苦しめる!
シリーズ伝統の小気味いい挙動とボタン一つで簡単操作は今回も保持されてます。
いつも通りのH&Aを繰り返し、テンポよく操作していけるので苦手な方でも熱中しやすい。
メンバーも6人で技も豊富、属性だけでなくモーション等できっちり特色分けされています。それでいて致命的に使い難いキャラはいないため、お気に入りを継続して運用していけます。FGやFM等の魅せ技もあるので遊んでいても飽きにくい。SPも溜まり易く、回復も容易なので技の連発で迫力も有ります。フリーカメラと激しく立ち回る仕様も相まって画面的な飽きも少ない。スキルLv上げも以前より簡単に。
ただ基本的に閃きで増えていくため、序盤に強力な後半の技を覚えたり、その逆が有ったりとやや齟齬が生まれがち。
VIIの頃には最終的にアドル一人で全属性を扱えたため他のキャラは要らなくなりましたが、今回は無し。代りに「ブレイク」が発生すると、属性を無視してダメージを与える事が出来るようになっています。
苦手属性でもダメージはある程度与えられるので、交代が嫌な方はそのまま仲間とともに袋叩きでも進んでいけます。
状態異常は敵味方共に有り、かなりペナルティがきついので無視して戦うと言うのは難しい。高難易度になると「燃焼」の場合、わずか数秒で死亡します。逆に雑魚戦はこちらも積極的に使用していけます。
「瓶」使用は健在で、拾えるもの以外は調合から作った回復・蘇生薬を瓶に詰めて持ち運びます。店は無いので買えません。その上終盤まで行っても10程度しか持てず、アイテムを使ったゴリ押しは難しい仕様です。
今回は、あまりいなかった大型種雑魚も増えたので素材厚めを兼ねたお手軽強敵戦が増えました。
仲間AIは相変わらず優秀でほっといても殆んどHPは減っていませんし、最低でも死ぬ事は無い仕様。何かをしないと手伝わないと言うきっちりしたところもあるのでⅦから上手く継承されていますね。
ボス戦は非常に数が多い代わりに一体毎の攻略ギミックが減って、Ⅶに比べるとやや簡素に。どいつもシンプルに回避と攻撃の積み重ねでに攻略できます。FGが簡単になったことや、アイテム使用時に時間が止まる事などを考えるとボス戦は遥かに楽になっています。特に操作に成れた後半以降のボスは弱い。
数が多い故か、「五大竜」の様な大ボス的な緊張感も少なめ。
死んで覚えると言う程のきつさも無く、攻略の満足感も足りません。SP回復料理を使うともっと簡単に。
アクションが好きでやりこむ様な方には正直簡単すぎて、FG/FMを使って退かずにノーダメージで倒すぐらいしか技が介在する余地が無いのは残念な所。
いっそのこと高難易度に変更してしまうのもあり。
しかし何だかんだボタン連打で息も切らせぬアクション連発はやっていて嵌ります。忙しい程没入感が有りますからね。それに簡単操作がイースの特徴ですし。
ボスだけでなく雑魚敵の種類も結構豊富で、色変えは各2種類程度に抑えられています。
故にどれも個性的。地味に堅い甲殻や鎧を持つタイプはブレイクすると中身が出てくる二段仕様です。
敵は部位によって与えられるダメージが変わってくる「弱点」も有ります。戦術に幅を持たせています。
が、実際にはその数も少なく、そもそも大半が頭なのでここはもう少しひねる事も出来てのではないかと。例えばティラノサウルスとかは明らかに足の付け根が弱点でしょうしね。
人に依るでしょうが、その忙しさがマイナスになる事も。
今作は○△□×ボタン+Rでセットしてあるスキルを使うのですが、忙しくガタガタとプレイしていると割と意図したものと違う暴発が生じます。□+Rの技を使おうとしていたら、□単品でカウントされて交替させられていたとか。Rがフラッシュガードや技使用、Lはドラムロール/フラッシュムーブの為に割と連打するのですが、R+Lで出す必殺技が暴発してしてしまってゲージが空になったり。
一つ一つの操作は簡単なのですが、忙しい故に雑なプレイが思わぬリスクを生んでしまいます。
ただ、それ以上に思うのがいつも通りの簡単爽快アクションを維持しながらも、カメラワークが悪い点が気になりました。
正直これは最後まで慣れなかった。
投身が上がった「閃の軌跡」頃からそうでしたが、見下ろし型ではなく操作キャラの背後から正面を見ているので視界が狭い。それでいてイース特有の激しく動き回る敵味方のお陰でしょっちゅう敵を見失う。特定の敵に視点を固定する方法もあるのですが、そうすると凸凹や高低差の多いフィールド障害物に引っ掛かり移動が阻害される事が多々ある。
ボス戦は兎も角乱戦では結構気に障ります。それでも致命的と言える程ではありませんが。迫力や臨場感と引き換えなので致し方ない面もありますね。
今回初の迎撃戦は思っていたよりもずっと楽しい。
敵はわんさか出てくるので下手にフィールドに行くよりも簡単に一部素材は集まりますし、漂流村の仲間が力を貸してくれるので一体感が出ます。評価ポイントなども各種揃っているので、ただの雑魚戦よりも熱中できました。
加えて本編と異なり「防衛戦」であるため、ヤバくなったら「戦術的撤退だ!!」とかがやりにくい。後半は、高難易度だとそれこそ死にもの狂いで最終防衛線まで後退しながらの戦になったりします。
古代種ラッシュなどされるとボス戦よりも余程難しい。
「戦いは数だよ、アニキ!!」
問題点はそれ程ありませんが、拠点防衛のためにマップの隅から隅へ溢れ出てくる敵を追い掛け回す事になるため、カメラワークの悪さがより際立つ点。
同時に、この様に忙しいため画面内各所に目を配る余裕が無く、村の仲間のサポートが忙しく立ち回っていると何を使ってくれているのかがよく判らなくなります。発動も完全にランダムで、使って欲しくない場合にも勝手に機能してしまうため、その点も残念。
素材集めや好成績狙いで何度も挑戦していると、WaveやResultの度に時間を取られるのもややストレス。
まぁカメラ以外は気になる程度。
上述のように基本的には楽しんでやれるので問題は少なめなんですがネ。
因みに、迎撃戦は終章の6つの内5つは何度やっても「S」が採れない。
タイムを守って2~30万オーバーの得点とろうが、デコイが総て無事だろうが採れないので何したらいいのか判らん。諦めました。
総合的に見れば、戦闘に関してはいつも通りの面白さが有ったと思います。
人によっては多少の前後は有るでしょうが、シリーズ伝統の価値は失われてはいません。そして迎撃戦と言う新しい要素は成功の部類に入ると思います。
つづく。
追記)
・ジャンプも復活した事ですし、そろそろイースにも「空中戦」の概念を取り入れても良いかも知れません。
ただそれをするとただでさえ簡単な難易度や、視界確保の難しさに拍車がかかる気もしますね・・・。
コメント
シナリオ面でも説明不足のまま格差ばかりを押し付けてストレスフルだった閃2と比べて遥かに分かりやすく、キリがいいエンディングを迎えることは評価できました。味方が合流したら個々のキャラの個性が薄くなる点や空気を読まないメタ発言など全ての欠点が無くなったわけではありませんが、総じて閃2よりもましな凡作という評価に落ち着きました。がっつり熱中するには厳しいけど低難易度で緩く楽しむライトユーザー向けと言った印象です。
さしでかましくも参考になったら幸いです。
コメントありがとうございます。
私はザナドゥ自体はプレイしていないので何とも言い難いのですが、体験版を遊んだ結果、飽きの早いアクションに感じました。その上そこからあまり広がりも無い模様。
ストーリーやキャラも又聞きなので何とも言い難いのですが、閃の軌跡の延長レベルと聞きます。
それらを考えると断然イースVIIIの方が推せる作品だと思います。
下手に深く長いストーリーでない分、粗も少なく受け入れやすい。本作は、私の中ではよくできた「優等生」と言った印象で、凡作以上の評価をしています。反面圧倒的に光るものが無いのは事実ですが。
イースシリーズは元々ライトユーザー向けのために生み出されたという謂れが有るので、間口の広い仕様になっているのは伝統でもありますし、望ましい事でもありますよね。
ただ、ゲーム性に深みが無いのも確かでヤリコミ要素は薄いのは残念。その類でいうなら、私は未だにテイルズオブデスティニー2を引っ張り出して遊んだりすることもあるぐらいですし。まぁそこまで求めるのは酷かもしれませんね。下手に拘って凋落してもらっても困りますし。
>マルチプレイ
確かにこれまでのFalcomアクションにはあまりそぐわない類の要素でしたが、今回W主人公なんて形にしているのですし、パーティ性でも在るので、マルチプレイと言うのも一つの可能性かもしれませんね。
しかしモンハンブームもとうの昔に去ってますし、今更協力マルチプレイなんて持ち出してもどこまで受けるのか?と言う部分でも難しい判断になりそうです。本来が一人用コンシューマー作品ですしね。
まぁ現状ではそもそも上述のようにゲーム性が深くないので、マルチにするほどでもないのですが。