レガシー) 《突然の衰微》について延々と考えてみた前篇:カード特性
2012年9月28日 考察「 I got it!! I got it!! Iー 」
皆さん、こんばんは。しもべです。
早いもので今日で9月も終わりです。
さて、そんなこんなで今日も書いていきましょう。
今日はRTRの既発カードについて考えるの第参回。
御題は皆大好き(?)《突然の衰微》です。
そのカードパワーの高さからLegacy民も注目しているBGカラーの新星ですね。
(やっと書き終わる事が出来ましたよ・・・。
要した時間2週間。しかもその間に3回ほど諦めて投げた・・・。
全部読んでいると間違いなく鬱陶しくなるため斜め読み推奨。)
さして目新しい事は書いてないので、要注意w
まずは、テキストをペタル↓
《突然の衰微/Abrupt Decay》 (黒)(緑)
インスタント レア
Abrupt Decayは呪文や能力によって打ち消されない。
対象のマナコストが3以下である土地でないパーマネントを破壊する。
スポイラー登場当初から各地で祭りが起こったカードですね。
これぞ「パワーカード!!」の代名詞の様なカードです。
ただ、私は「涎が出るほど~」と言うほどには評価してはいません。
非常に強力なカードではありますが、飽くまで要検討が必要なカードだと思っています。
私がこれを見て思ったのは、まずKPは高いものの「何かの上位交換ではない」 という事。
レガシーのカードは各カード強力ですが、それ以上に1枚1枚に積まれている意味、明確な役割 を持っています。
その観点から言って、このカードが何かの代わりに・・・という期待を完ぺきに果たすものではないと考えています。
間違っても《名誉回復》の代わりになるなんて事はありません。
一応、比較され得る(万能)除去カードを少し挙げます。
《名誉回復》:Simple is Best!!
《大渦の脈動》:アドバンテージ・フレンドリーファイヤの両可能性あり
《忘却の輪》:SnT対策の常備兵装。でも脆い。
《拭い捨て》:安定していて強い。がダブルシンボルが厳しく、同マナ域に《ヴェンディリオン三人衆》がいる。
《混沌のねじれ》:SnTがいる限り、「江村さん、こんにちは(^^)」が怖すぎて使えない。リアニメイトもいるし。
《内にいる獣》:安定しているけど、少々リスキー。押してる場面でそこそこ強く、押されている場面では超弱い。自分の土地にも使えるなど応用が利く。
また、これらの他にも、StPやPtE等、環境柄使われているカードは様々です。
これらのカードを頭の片隅に置きながら、この《突然の衰微》の効能について見ていきます。
メリット)
・「打ち消されない」点
より具体的には
a) 《相殺》
b) 《虚空の杯 / CotV》
c-1) 《秘密を掘り下げる者 / DoS》
c-2) 《ヴェンディリオン三人衆 / Clique》
c-3) 《聖遺の騎士 / KoR》
c-4) 《タルモゴイフ》
c-5) 《梅澤の十手》/《石鍛冶の神秘家 / SfM》
c-6) 各種剣シリーズ
d) 《霊気の薬瓶 / Vial》
e) 《ヴィダルケンの枷》
に、高確率で対処出来る事でしょう。
主にU系統のデッキで使用される致命的・要対処なカード群です。
《誤った指図》や《方向転換》等で対処されてしまうため僅かな隙はあるものの、それ以外はほぼ気にならない程に安心感のある実行力を持ちます。
a)はCTGやミラクルコントロールで用いられているため、メタデッキに対しても一定の効果を上げる事が期待できます。
CTGは環境にはそう多くはいませんし、ミラクルコンも搭載枚数はデッキによってまちまちであるため劇的な効果を望むべくもありませんが、それがデメリットと言えるものではないでしょう。
b)はスタックス系やMUD、各ストンピィ系などが搭載しているチャリスに劇的な効果を望めますね。
特に所詮1T目にX=1でチャリスを置かれてGGにならない所が良いです。
30人規模以上の大会にもなれば1人以上は見る事の出来るデッキタイプのため、デッキの受け幅の向上の一助になりますね。
C)は見て頂ければお分かり頂けると思いますが、現環境の主要な軽量フィニッシャー達です。
これらのフィニッシャーに「高確率で対処できる」と言う点については明確なメリットであり大きく勝率を上げる事が可能でしょう。
特にc-1、2はU系デッキのメインフィニッシャーであり、かつ飛行を備えている事から、非常に驚異な存在でした。
が、これらを確実に落とせることで相手のデッキの勝ち手段を明確に潰す事が出来ます。
同様に、c-5、6も~Blade系デッキのフィニッシャーみたいな物です。これらを落とせることも右に同じ。
RUGやUW、Bantの様なデッキに対して劇的に刺さる素晴らしい部分です。
d/e)は各デッキのサポートであり、a/b程致命的ではなくとも対処出来るに越した事は無いカードです。
d)は主に部族が使用しますが、これを安定して破壊できる事は、明確に展開速度に支障をきたす事に成ります。「数の暴力」が基本の部族の戦略を潰せることは大きいです。
e)はU系のヘビーコントロールが使用してきます。KoRぐらいのサイズなら問題ないのですが、タルモや《墓忍び》ぐらいでは結構簡単に奪われてしまいます。衰微のお陰で +1 → -1という戦力転換を防ぐ事ができるわけですから疑似的なアドバンテージさえ稼いでいると言えますね。
特にこれはTeamAmericaにとっては有難いことだと思います。まぁ、その以前に、枷で奪われる様な状況になる前に決着を付けろよ!と言う部分もありますが・・・。
Rockの視点から言えば、特にc)に働きが有難いです。
飛行系フィニッシャーは基本的にブロック出来ないので、それらを潰せればかなりゲームが楽になります。
地上戦では圧倒的に有利ですからね。
ただし、ハンデスの存在があるため、巧く立ち回ればクロックパーミッションは不利が付くデッキではないので、飽くまで有れば嬉しい程度ですね。
CTGやMUDも同じく不利が付くデッキではないので、こちらも同じ。
ミラクルコンへの勝率が僅かでも上げれる点は評価すべき点でしょう。
・「(土地以外の)パーマネント破壊」(万能除去)である点
そのままの意味です。
非常に丸いスペルであり、序盤に展開される大半のスペルパーマネントに対処できます。
これをデッキに取る事でデッキの対応能力はかなり上がるでしょう。
生物除去→突然の衰微
置物除去→突然の衰微
とする事でも簡単にデッキの対応力を挙げる事が出来ます。
・インスタントである点
カラーがBGであるため基本的にはSocタイミングで挙動を取るデッキでの運用が多くなります。
(例外はBUGぐらいでしょうか?結構構える動きが少ないTeamAmericaですが、その大半がピッチで動けるためここではカウントしません。)
同じインスタントでもUやR程にインスタントである事に旨味はありません。
但しIns≫Socあるのは明らか。
有るに越したことはありません。
生物主体のデッキならコンバットトリックにも使えます。
ハンデス、特にInsタイミングでハンデスをしてくるCliqueに完璧に対応できる点は評価され得る美点と言えると思います。
EverGreenの様なデッキ内でインスタントが少ないデッキではその比率を高める事でタルモの巨大化にも1役買えます。相手のデッキに依存しないで良い、と言い換える事が出来ますね。
・GBの2マナである点
基本スペルとして見た場合のギリギリの軽さを維持していると言えるでしょう。
テンポ系デッキにとってはそれでも些か重いかもしれませんが、費用対効果を考えれば文句は言えませんね。
中速系デッキにとってはもちろん気にならない重さと言えます。
DeedStillにとっては《瞬唱の魔道士 / SCM》でのFBが可能なギリギリ現実的なラインを維持しています。
Rock系は《闇の腹心》でのライフロスが少ないのが有難いです。
また、最近は高確率で採用されている《モックス・ダイアモンド》を併用すれば、これをキャストしながらその他の展開も可能になります。
新顔《死儀礼のシャーマン》との相性も良いです。マナ加速である点は当然として、「破壊」除去であるため、破壊された生物はライフに、本体は火力に転用できます。
素晴らしいシナジーですね。
「打ち消されない」と言うテキストを持つため、《方向転換》を除けば、ほぼ確実に2マナで機能するという安心感もありますね。
(《目くらまし / Daze》《呪文貫き / Pirce》に怯えて、展開を遅くする必要がありません。)
さて、ここまでが主に利点として捉えられる部分です。
次はその逆を見ていく事にします。
デメリット)
・4マナ以上に対処したいカードが多すぎる環境である点
KPのバランスを取るために刷られた文面「3マナ以下の~」と言う点が非常に悩ましい点です。
嘗てのLegacy環境なら
(゚∀゚)こまけぇこたぁいいんだよ!!
で、済まされた問題なのですが・・・今はそうはいきません。
中級スペルにもPWをはじめ、非常に強力な物が増えているため見過ごせない部分です。
ざっと見た中でもこれだけ不味い物があります。
《謙虚》
《神聖の力線》
《遍歴の騎士、エルズペス》
《大修道士、エリシュ・ノーン》
《精神を刻む者、ジェイス》
《全知》
《集団意識》
《墓忍び》
《グリセルブランド》
《騙し討ち》
《包囲攻撃の司令官》
《群衆の親分、クレンコ》
《煙突》
《ゴブリンの放火砲》
《殴打頭蓋》
《引き裂かれし永劫、エムラクール》
《ボーラスの工作員、テゼレット》
その他リアニ生物各種
その他PW各種
等、「Legacy環境での4マナ以上の基準は必殺級であること」を体現するかの如きカード群です。
処理できなければ文字通り「GoodGame(^^)」な可能性が高いでしょう。
そして、ここに挙げられるという事はつまり、それだけ現環境ではこれらのカードで溢れている(一部例外)という事。
衰微は汎用性は高いかもしれませんが、これほど多くに対処できないというのはかなり痛い点でもあります。
もう少し言えば、負けの要素を自分から作る 事になる、ということです。
・範囲が限定的である点
↓
余りに中途半端であり、どのカードの代わりにもならない点
上記の点と些か被る文面ですが、視点を変えて見た場合の難点。
汎用性が非常に高い除去であるため、当然採用したいのですが、上記に挙げられた対処出来ない物が多すぎて、単純にどれかの交換枠で入れる、と言う選択が出来ません 。
《剣を鍬に / StP》→リアニ生物等のファッテイへの対処、リムーブ、緊急時のライフ回復手段
Edict系 →「布告」という除去耐性のある生物への対処
《殺し》 →ピッチスペルでありテンポデッキのお供
《名誉回復》 →土地、PWまで割れる万能性
《クローサの掌握》→《謙虚》《全知》《騙し討ち》《殴打頭蓋》《梅沢の十手》《師範の占い独楽》等の 環境Tier1レベルのカードに確実に対処出来る。
先にも述べましたが、Legacyのカード群は積まれる明確な理由が其々にあり、簡単に放棄できるような働きではありません。
ここに挙げたものは除去としては一部ですが、それでも交換で採用するにはこれだけの弊害を乗り越える必要が出てくるという事です。
そうでなければ、これのための枠を作る努力が必要になります。
・《コジレックの審問 / IoK》との相性の悪さ
同じく「3マナ以下」というテキストを持つ、優秀なハンデス《コジレックの審問》との相性の悪さも問題です。
パーマネント破壊と言うベクトルが一緒である以上、仕事の範囲(この場合は対処できない範囲と言う方が判り易いかもしれませんね)が被ってしまうのは構築上の無駄が多いと言えます。
当然、カードの性質上、採用されるであろうデッキは類似傾向にある以上、よく吟味する必要があります。
大きな違い(カードタイプは別にして)は、審問は能動的パーマネント対処カードであり、衰微は受動的パーマネント対処カードであるという事。
審問は1マナと軽いが先出しかできない、衰微は2マナと重いが後出しでもOK(但し、コンボは無理ですが・・・)。
この違いをよく考えた上でどちらがデッキに合っているか調整する必要がありますね。
・《破滅的な行為 / Deed》との相性の悪さ
Deedは状況の回天(中・終盤)及び、状況の膠着・展開の抑止(序盤)が主な仕事です。対して、衰微は単体除去が仕事であり、除去としての役割は大きく異なります。
が、それでもDeedのX=~3・4である事が殆どであり、その除去範囲は被っています。
役割が異なるとはいえ、対処できる範囲が非常に似通っている以上、デッキの対応力の観点から同時併用は難しいのではないでしょうか?
(つまり、ここも、上記IoKと同じ問題を定義しているわけです。)
また、これは類似効果を期待される《仕組まれた爆薬 / EE》に対しても言える事です。
と言うよりも、Deed以上に1-1交換に成りやすいEEは、より効果が被り易く、共存はさらに難しいと思われます。
・《流刑への道 / PtE》との相性の悪さ。
:現環境で最も強悪なファッティである《グリセルブランド》の台頭とともに日の目が当たり始めたPtEですが、当然衰微との相性は悪いです。
衰微が除去出来ないファッティに対処できる代わりに、衰微自体のデメリットを肥大化させます。
つまり、衰微を採用するデッキはただでさえグリセルブランドに弱い構成になるにもかかわらず、PtEも積めないという事です。
気にするほど些細な事でもないかもしれないですが、相性を悪化させる可能性もはらんでいるという事です。
・レアである点
(ノ`Д´)ノ彡┻━┻
結果として効きにくい相手は?
・SnT系(SnaekShow/Onmi/Hivemind)
・Reanimate
・Dredge
・ANT
・Burn
・Lands/ScapeShit
・Goblins
・NicFit
・Zombardament
逆に高い効果が望める相手は?
・RUG Delver
・UWx Miracle
・Ux SfM (~Blade)
・Merfolk
・Team America
・MUD
・Enchantress
・Bant
・~Stompy
・Death & Tax
さて、カード単体の考察はこのぐらいにして、それでは実際に
・どのようなデッキに合うのだろうか?
・どの様なカードとの相性が良いのだろうか?
という事を見ていきたいと思います。
後篇に続きます。
レガシー) 《突然の衰微》について延々と考えてみた後篇:構築
2012年9月28日 考察 コメント (3)さて、カード単体の考察はこのぐらいにして、それでは実際に
・どのようなデッキに合うのだろうか?
・どの様なカードとの相性が良いのだろうか?
という事を見ていきたいと思います。
最も最初に挙げられるのは、やはりテンポ系のデッキでしょう。
=序盤に優位を築き、そのまま封殺するパターンが取れるデッキですね。
IoKとの相性の項目で挙げたとおり、同様のデッキで運用は可能なはずです。
つまり、「3マナ以下」という限定条件が気にならない、若しくは緩和される ようなデッキですね。
ランデスでもたつかせながら、生物で高速Beatを仕掛けるデッキなら純粋にメリットを取る事が出来ます。
その場合、より能動的(前のめり)なIoKの方がデッキコンセプトとしては合っていることが、採用に対する弊害となるでしょう。
この点をどう考えるかが重要ですね。
-TeamAmerica
:BG系テンポデッキの筆頭に挙がるでしょうチメリカは当然採用候補です。
特にランデス特化スタイルの方はコンセプトとしてよく合うと思います。
昔から「ランデスとハンデスの相性は悪い」と言われてきましたから、能動的な働きをランデスに任せて、受動的な部分をより安定してこなせる衰微は良い組み合わせになるのでは?、と思われます。
ハンデスは状況的にスカることもありますが、ランデスはその要素はほぼありませんからね(後半の無駄牌具合はランデスの方が上ですが・・・)。
付け加えると、TeamAmericaにはテンポ御用達カウンターDaze、Pirceの2種類が存在します。
この2種類を、使用せずとも所持している可能性を相手に考えさせるだけで、相手は展開が遅く なりがちです。
直接的な効果を持たずとも、これも間接的に「3マナ以下」の条件緩和に役立ちます。
ただし、ハンデス要素が減衰されると、当然対コンボの勝率は大きく後退します。
ソコを考えれば、一概にハンデスを削る選択は出来ませんね。
また、幾ら軽いとはいえ、クロックパーミに2マナ構える挙動を取るのは少々酷です。
その点も要検証。
苦手なU系に強くなる点を持ってして、天秤がどちらに振れるかでしょうね。
ランデスとの相性が良い事は述べた通りですが、それは別にハンデスとの相性が悪いと言っているわけではありません。
前述しましたが、ハンデスは能動的で、除去は受動的です。
スタンスが違う事を意識した上で巧く使い分ければいいというだけの話です。
衰微に「3マナ以下」という限定条件が付いている以上、それらを補えるハンデスを採用すべきですね。
筆頭は、当然《思考囲い》です。《強迫》、Clique等も優秀です。
要はこちらの選択権のあるハンデスですね。
逆に相性が悪いのは《Hymn to tourach》《ジェラードの評決》等の非選択型ハンデス。
先述のとおり《コジレックの審問》も×です。
《脳食願望》は逆の対象範囲を有しているものの、本体が使いにく過ぎる為、これも無いでしょう。
-Eva Green
:同じくBG系テンポデッキです。こちらにも良くフィットするでしょう。
寧ろ、デッキにおける必要度では上でしょう。
チメリカと違い打消しが無く、飛行生物も無く、STPの様な軽量の除去も無いデッキですので、デッキの需要に適っています。
また、Insであり、「破壊」除去であるため《タルモゴイフ》のサイズに貢献しやすいのも○
-Deadguy Eva
:BWGカラーの準テンポデッキです。
基本的にEvaGreenと類似の用法が出来るものの、STPがあるため除去には困らず、また、封殺よりもコントロールにデッキの比重が傾いています。
その点をどう考えるかにより重要度は変化してくるでしょう。
次に中速Beatでの考え。
正直「効果が半端である」という難点が最も際立つデッキタイプだと思います。
過度な状況への干渉手段(つまり封殺手段)も薄く、早々に勝負を決める速度も無いデッキです。
「3マナ以下」の負要素をうまく打ち消す正要素が無い以上厳しい採点になるでしょう。
-PT JUNK
:BWGカラーで最も相性が悪いと考えています。
このデッキは《名誉回復》を《不毛の大地》と絡めて用いた「土地破壊」がデッキの戦略の一つとなっています。
仕事が被るカードが既にあり、かつデッキコンセプトに合っているVindicateの方が優先度は遥かに高いと言えるでしょう。
速度を補う《モックス・ダイアモンド》が、最近は基本的に採用されているので、3マナと言う重さもそれほど気にはしません。
もちろん、「土地破壊」戦略を取り入れていないデッキもありますが、このデッキは封殺は基本的に苦手で、また攻撃の速度も有能とは言えません。
大抵相手にも相応に重いスペルがキャストされる状況に持ち込まれるため、「3マナ以下」の縛りが非常に痛いです。
その点を取っても《名誉回復》《大渦の脈動 / Pulse》の代わりを務めるには至りません。
精々、5枚目以降のSTP枠ではないでしょうか?
-Jund
:基本はJUNKと同じく、それ程有用な組み合わせとは思いません。しかし、この色には「火力」 という切り札があります。
個体ごとのサイズでは及ぶべくもありませんが、総合的な攻撃力ではJUNKよりも上です。
加えて、対処したい4マナ以上のカードの筆頭に挙がるカードがPWであり、その点も火力が補ってくれます。
(《精神を刻む者、ジェイス》にはサイドからの《紅蓮破》があり、《全知》《集団意識》の対処もできますからね。)
また、Wが抜けたことで単体除去が不足する場面もある、というデッキの弱点も衰微の投入である程度補えています。
「打ち消されない」と言う点はこちらでも評価は高いものの、軽量火力の関係で、小型生物の序盤における脅威は他のデッキに比べ低い為、それほど重要ではないと考えています。
Atfへの対処も、サイドに《古の遺恨》が取れるためそれ程旨味を感じません。
相手に何もない場面で《血編み髪のエルフ》から捲れても(´・ω・`)ショボーン
軽いという点がここでは、逆にデメリットにもなってしまいます。
総じて可も不可もなく、と言うのが印象です。
PulseもBWGカラー程、自陣を巻き込む可能性が高くはありません。
喩えいれるにしても、半端な位置取りに成りそうなので、明確な採用根拠を確立したうえでの調整が必要ではないでしょうか?
最後にコントロールでの採用に関して。
こちらは「3マナ以下」という制約に目を瞑る代わりに、「打ち消されない」点に重きを置いた 採用が出来ます。
元々の展開速度が遅い為、どうしても序盤に隙が出来やすいデッキ群ですが、安定した働きを期待出来る衰微は採用の価値があると思います。
-The Rock
:アリと言えば有、と言うレベルかと思います。
序盤の脅威は実は、STPと《思考囲い》である程度捌けるため、無くてもそれほど問題はありません。
《タルモゴイフ》や《暗黒破》を積んでいるようなデッキなら尚更です。
上記メリット)に挙げられるa)~e)は、上記に加えDeedまで含めれば全て対処可能です。
引きやプレイングに左右される部分もありますが、よく練りこみ、練習を積めばそれほど必要性は無い、と言うのが今のところの私の意見です。
加えて、遅いデッキであるため、やはり「4マナ以上の脅威」に対処できない点は大きなデメリットとなります。
ただし、「安定感」と言う点では他の追随を許さない為、採用の価値が無いとは言えません。
上記のカード群、そのデッキに対処できると言っても、多くは勝率が4~6割程度です。それらの勝率を最大で2割程度はこのカードだけで上昇させる事も可能だと私は考えております。
故に「勝てるデッキに確実に勝つ」 と言うプランでいるのなら十分採用の余地があると思います。
-BUGコントロール
:コントロールデッキとしては最も相性が良いと思います。
衰微は、ヘビーコントロール故に序盤に押し込まれると脆い弱点をシッカリとカヴァーできるカードです。
(このデッキでは軽い除去が不足しがちですので)
特にRUG Delver、Merfolkに対しての安定した働きが大きな助けですね。
加えて《瞬唱の魔道士》により使いまわせることを考えれば、《破滅的な行為》の枠をそのまま交換するのも十分にありではないでしょうか?
「打ち消されない」カードが最も輝くのはU系デッキ、と言う通説を地で行く結果でしょう。
-NicFit
:コントロール枠では最低の相性です。
《老練の探険者》により自ら消費期限を早めてしまう というデッキ構造上の欠点が致命的です。
《緑の太陽の頂点》と合わせてデッキ上7~8枚カウントになるベテランは必ず使用すると言っても良く、使わないわけにいきません。
また、それにより高速で土地を伸ばせる為、Deedを一とした全体除去を必用十分な速度でキャスト出来ます。
《陰謀団式療法》のお陰でヘビースペルも高確率で通せる為、「軽い除去」「打ち消されない」と言う強みがそれほど利点に成りません。
ハッキリ言って、デッキに必要な要素が全く持ってない、と言うのが私の考えです。
こんな物入れてる暇があったら《見えざるもの、ヴラスカ》入れます。
-BUG続唱
:何かDN内で早ているようなので、一応書いておきます。
が、《断片無き工作員》で暴発するリスクがある、と言う以外BUGコントロールとの違いはありません。
暴発するリスクも、序盤の脆弱性を補えるという大きな利点がありますし、こちらの方が多少Beat寄りの構成でもあるため壁を退かせる利点もある事から、それほど大きなマイナスにはならないでしょう。
枚数を調整すれば暴発も防ぐ事は可能でしょう。
BUGよりも扱いが難しくなった分、要検討といったところでしょう。
といった所でしょうか?
お分かりのように、基本的には「3マナ以下」という部分を如何に緩和できるか?と言う点がやはりデッキの採用における命題に成ります。
そのためのハンデスであり、打消しであり、ランデスです。
具体的には
A)「3マナ以下」と言う消費期限を如何に延ばせるか
B)「4マナ以上」の脅威に如何に仕事をさせないようにするのか
という事に成ります。
A)が主にランデスであり、B)が主にハンデス・打消しですね。
それらを意識したカードの組み合わせ・デッキ構築が肝要となるでしょう。
最後に、これらの部分を抑え、併用が望ましいと感じたカードを上記で挙がってない物の残りを挙げます。
但し、電波も多分に含みますww
・《スレイベンの守護者、サリア》
:明確に[A]カテゴリーに入る「消費期限を先延ばしする」カードですね。
4マナのカードは5マナになるため、一気にキャスト可能ターンが遅くなります。デッキの使用上、ほぼ確定で《不毛の大地》も積むことになるため、尚更4マナ以上のキャストの現実味が薄れますね。
当然、こちらの衰微も重くなるものの、3マナなら許容範囲でしょう。
《貴族の教主》の様なマナ生物が居れば尚更問題ありません。サリアがP=3で先制攻撃持ちになるためアタッカーとしても相応に成ります。
《別館の大長》《審問官の使い魔》も類似の用法は出来る者の、限定的すぎるので現実的ではありませんね。《トゲ尾の雛》は現実味はあるものの、同2マナ域であるため少々テンポが悪いですね。
・《ガドック・ティーグ》
:[B]カテゴリーに入る数少ないカードです。
文字通り、4マナ以上をキャスト出来なくなるため、衰微の弱点を完全に補ってくれます。カラー的な事を考えれば、ハンデスに依る露払いも出来る為、場持ちも安定します。
Maverickの様に《ルーンの母》等で安定して守る事も出来るデッキであれば、なお良し。
完全なシステム生物であり、戦闘は二の次な物の、KoKの伝説ランド等のサポート手段は豊富にあります。
・《Nether Void》
:[A][B]両カテゴリーに入る希少なカードですね。
全てのカードが+(3)マナ必要になるというとんでもない効果で、出せば、軽量級スペルでさえ行使が難しくなります。中級以上は言わずもがな。
Pointは「打ち消す」というテキスト。そう衰微は何の影響もなく一方的 に行使できます。
本体が4マナな事と、自身も大いに影響を受けるので扱いが難しいですが、面白みのあるカードです。
《In the Eye of Chaos》でも類似の効能ですが、限定的すぎる為、こちらは厳しいでしょうね。
・《冬の宝珠》
:[A]カテゴリー。
古のストンピィを一としたウィニーのお供ですね。かなりの時間を稼いでくれます。
これの嫌らしい所は、ヘビースペルのキャストは可能であるものの、時間が掛る上に、キャスト後も数ターン無防備になってしまうという事。
相手はかなり躊躇する事になるでしょう。
こちらは《クウィリーオン・レインジャー》やマナ生物、《霊気の薬瓶》にピッチスペルなど色々方法があるので、専用構築に成りますが検討の余地はあると思います。
ただ、カラー的に上記の中ではEvaGreenぐらいでしか現実味はありませんが・・・。
加えて、飽くまでプレイし辛いだけの効果ですので、数ターン後には確定でキャストされます。
・《リシャーダの港》
:[A]カテゴリー。
古き良きマナ拘束ランドの元祖ですね。要は4・5枚(2種類)目の《不毛の大地》ですね。
不毛と違い、自分の土地の数を減らさずに相手を拘束できるため、自分のマナ調達に融通性がある点が美点ですね。
基本地形にも効く点も貴重です。
難点は、相手の土地1枚を縛るのにこちらは土地2枚が必要になるという事でしょうね。ある程度展開後に仕掛けるカードとも言えます。要は序盤は使い難い。
KoRの存在があるので1枚挿しで十分ですね。
《復讐のアジャニ》が相性が良いカードですが、色的に衰微とは合わないため、ここでは却下ですね。
・《からみつく鉄線》
:[A]カテゴリー。
上2つと同じく互いを拘束するAtfです。
ただし、本体をタップ対象に出来る為かなりこちらが有利に展開できます。
効果時間は短いですが、3マナとしては十分な時間稼ぎが出来ると思います。
やはり、Beat向けのカードですね。《裏切り者グリッサ》などを用いた専用の中速Beatなら比較的実用的なカードだと思います。
類似カードである《ミシュラのらせん》は逆にコントロール向きです。
本体が5マナで、毎ターンタップ用のマナが必要な点を考えるとこちらはあまり実用的ではありませんね。
・《黄塵地帯》/《壌土からの生命 / Loam》
:[A]カテゴリー。
《黄塵地帯》は繰り返し使える《不毛の大地》ですね。3マナと起動は重いものの使用できないレベルではありません。
重要なのは、このカードが場に出ている事で抑止力 になるという事。
また、要らなくなったフェッチランドをコストに当てれる点も美点。
最序盤は置いておく以外に仕事が出来ない為、KoRからの1枚挿し推奨。
Loamの方が基本的に使いやすい物の、ローム+不毛の2種類が必要になるという点が欠点ですね。
ただし、序盤から仕事をこなせる上に、相手の土地破壊戦略にもかなり効果的なのでそこらへんが天秤に掛ります。
・《悪疫》/《小悪疫》
:[A][B]カテゴリー。
御存じPOX!!!!ですね。
単純に土地破壊と言う点だけ効果的ですが、それ以上に、同時にハンドを攻めれる点が有用性が高いです。
序盤に打てば、大抵は土地か重めのスペルを捨てる可能性が高い為、衰微にとっての泣き所を攻めれます。
「生け贄」であるため、ファッテイに対して効果が見込め、序盤ではマナ生物を潰す事も出来ます。
(特に先手2T目で、相手のマナ生物と土地を同時に落とせたときは笑いが止まりませんw)
FoWの様なピッチに対しても、軽いマナで安定して働く衰微はお互いの弱点を補える良い組み合わせではないかとも思います。
モックスがあればこちらのマナはそれほど気にはなりませんしね。
問題はスペースですかね。
《陰謀団の先手ブレイズ》も同様の働きを期待できます。
が、こちらは4マナと重く、生物故に場持ちが悪いところが難点ですね。
ただし、「相手から拘束を受ける」と言う点はPOXや類似カードの《煙突》には望めない利点です。
・《爆裂+破綻》
:[A]カテゴリー。
Jundのランデスですね。
続唱ギミックばかりに目が行きがちですが、爆単は2マナの軽量ランデスです。不毛やフェッチを自分の対象にすれば、色拘束の軽い《Sinkhole》に早変わり。
マナが余れば、6マナ《ハルマゲドン》にもなりますが・・・、6マナ出る事には相手も普通に4マナ以上のスペルを唱えられるので意味は薄いでしょう。
こちらはやはり続唱ありき。
まぁ、選択肢がある分《Sinkhole》よりも使いやすいでしょう。
・《ファイレクシアの破棄者》
:[B]カテゴリー。
4マナ以上のカードの中には少なくない起動能力持ちカードがあります。
それらを封殺する役目を負えるこいつは優秀です。
軽く色拘束も無い為、早々にキャスト出来、BGカラー的に打点にもなる点が有難いです。
・《根絶》/《外科的摘出》
:[A][B]カテゴリー。
不毛で割ったランドを、又はフェッチを根絶!!
カードアドは失っているものの、潜在的なアドはかなりの物です。
《Tropical Island》や《Tundra》《Underground Sea》を割れればそれだけでほぼ勝ちです。
・・・衰微要らなく無い(´・ω・`)??
姿勢が前のめり過ぎますw
《束縛》
:[A][B]カテゴリー。
Gの《もみ消し》です。相手の不毛やフェッチを割ってアドを得ましょう。
2マナカード1枚で、-1 → +1 に変えた上に1ドロー出来ます。
(フェッチは兎も角、不毛はキャストさせることが重要なので、誘う動きが必要になってきますね。
ぶっちゃけ、不毛を起動させた時点で相手の展開は1T分以上遅くなっているため、[A]に加えていいかどうか微妙ですね・・・。)
《騙し討ち》やPW、《グリセルブランド》、Deedに対処できる点も有難い。
問題はGという色にも拘らず、2マナ構えなければならない点。
前のめりなのか、後ろ向きなのかよく判らないカードですねw
色物として、相手をびっくりさせれば十分でしょうww
神ジェイスの奥義に合わせよう!!
・《The Tabernacle at Pendrell Vale》
:[A]カテゴリー。
Stax・Lands系御用達の対生物カードですね。
生物を維持させることで展開を縛る事が出来ます。
問題は、相手がクリーチャーデッキである必要がある事と、縛るか(縛られるか)どうかは相手に選択肢があるという事。
安定した働きを求めるのは酷かもしれないですね。
・《時間の熟達》
:[A]カテゴリー。
相手を遅らせるのではなく、こちらの行動を増やすことにより、相対的に速度差を付ける カードですね。
要は、決着までに消費期限が持てばいいんだから、こちらの行動回数を増やそう!!と言う発想です。
チメリカを中心としたBUG系テンポデッキにはお試し枠としていいかもしれませんww
さてさて、こんな所です。
素晴らしいKPを誇るものの、よくよく見てみると穴も多い《突然の衰微》です。
特に2マナカードである事が、その悩ましさに拍車を掛けますね(《コジレックの審問》は1マナだからまだ許せる気分になります)。
色々書いてきましたが、少なくとも手放しで即投入!!!!
・・・出来るカードではないという事です(´・ω・`)
癖をよく攫んだうえで、デッキとの相性を見据え、効能を求める事が肝要 となってくるでしょう。
また、環境に非常に依存するカードでもあるため、環境考察・頻繁な調整が必要となってきます。
私も、そのうち買おうと思っているものの、今のところは様子見です。
今回書いたことを踏まえたうえで、これからデッキとの噛み合わせを図っていく事に成ります。
今のところは相性の向上を目的に2枚程度を試してみようか、と考えています。
「帯に短し、たすきに長し」
とてもじゃないですが、危なっかしくて何かの代わりに入れるという選択肢は取れそうにありません。
その場合は、受けの広い5,6枚目のStP と言う扱いになるかと思います。
皆さんも是非、色々悩んでみてくださいw
([バヤシ]さんのところで知りましたが、Cockatriceでは既にRtRに対応しているようです。Let’s download!!)
今回はここまで、です。
今回も最後まで読んでいただいた方には感謝申し上げます。
有難うございましたm(__)m
この文章が何処かで誰かのお役に立てば幸いです。
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P.S.
今更、【「空の軌跡 FC改(HDリメイク)」PS3で発売!!】
・・・て無くないですか(´・ω・`)??
せめてVITAにしろや・・・。
HDってPCのグラ使い回せばいいだろうが・・・。
そして何故にFCのみ??+SCぐらいしろや・・。
3990円と微妙に高いし・・・(単品として見れば安いけど、10年以上前のソフトな上にFCって「前編」ですからね・・・)。