とあるカードの思ひ出話 ~小さな落書きが起こした小さな奇跡~
2013年3月17日 TCG全般 コメント (4)
「なぁ、この曲はちゃんと誰かに届いているのかよ?」
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皆さん、こんばんは。しもべです。
桜の蕾が膨れ、土地によってはもう花開いているところもあるようです。
花見の季節に刻一刻と近づいてきています。
さて、今日は少しばかりの思ひ出話を。
皆さんは、MTGをやるにあたって色々な経験をされてきていると思います。
単に勝負の勝ち負け以外にも様々な事柄をカードを通して経験されてこられたのではないでしょうか?
今回はそんな様々な思ひ出の内、私にLegacy参入を決定づけさせたあるカードについてです。
以前にも何度か書きましたが、私は一度MTGを引退した身です。
MMQ-INV期、当時の日本の大トレーディングカードブームに乗り、友人の誘いで始めました。
ただ、何分(今よりマシとはいえ)当時から資金の掛った遊びです。
次第に、友人たちは離れていき、私もJugment発売を前に引退を決めました。
時は流れ、KoK-RAV期に復帰をします。
その時もまた、(上記とは別の)友人の熱心な誘いに依るものでした。
当時の私は完全な体育会系で部活に精を出していた分、さっぱり興味もなかったのですが、あまり熱心な誘いのため断りきれず、一緒に遊ぶうちに本格的に嵌ってしまいましたw
今思い返せばちょうど良い時期に復帰したものだと思います。
RAVはカードのデザインが美しい物が多く、またMカラーが採用されていたのもINVプレイヤーだった私の興味を刺激しました。
カードパワー自体も当時としては上昇傾向にあったブロックで、何よりイラストが美しい。
お気に入りのカードを何枚も作ってくれました。
離れていた間に様々なデッキが生まれており、それら一つ一つに興味を惹かれました。
元々過去のカードを使いたかったのもあって、最初から旧エクステンデッド環境を想定していたため余計に試してみたいカードで溢れていました。
とはいえ、数百円のカードを買い渋る時期に遊んでいたせいか4ケタのカードなんてとても買う気にはなれませんでした。
RAVの目玉であったタップインデュアルランド(TiDL)なんて3000円前後の価格が付いており見向きもしない。
それが普通でした。
それから少し経ちTiDLの《草むした墓》を1800円ほどで2枚程購入しました。
特化でかなり安くなっていたため抵抗はあったもののエイヤ!!と言う具合ですね。
当時からThe Rockを使用していた私にはこの色から入るのが基本でしたし。
それでも、基本はカジュアルプレイヤーでした。
Legacyというフォーマットが、私が想定していた旧エクテン環境である事は復帰してから暫くして知りましたが、そこに本格参入するのには抵抗がありました。
現ModernプレイヤーがLegacy参入にしり込みするのと同じですね。
MMQ-INV期というMTG史で考えてもかなりKPが低い時代のプレイヤーにとっては《Foece of will》やデュアルランド(DL)の存在するフォーマットには大きな意識的な壁がありました。
最近のKPの異常な上がり方を考えれば、現Modernプレイヤー以上の抵抗感だったかもしれませんねw
そんなこんなでカジュアルプレイヤー道をひたすら続けようとしていました。
(当時、愛知県にはLegacyの大会はほぼ存在していなかったのも一因ですが・・・。)
ただ、《破滅的な行為》や《魂売り》が使えれば幸せでした( ^ω^ )
しかし事件が起こります。
衝撃的な出会いでした。
ある日(TiDL購入の約2週間後?程度)、ショップに顔をだし、呑気に商品棚を眺めていた私の目にあるカードが飛び込んできました。
↓↓
《Bayou》 1500円
《Savannah》 1200円
`;:゙;`;・(゚ε゚ )ブーッ!!
生まれて初めてのDLの現物との出会いです。
存在を知りつつも、写真でしか見た事が無い憧れのDL様が目の前に!!
しかも安い!!
安い!!
やすい!!!!
当時、Bayouで~3000円、Savannahで2500円前後であり、今考えればそれでも異常に安かったのですが、店頭の物はさらにその4~6割程度の値段でした。
当然、店員さんを呼んで聞きます。
「何故、こんなに安いのですか?」
あぁ~、と言い、それから店員さんは言い難そうに
「書き込みがあるからです・・・。」
と、答えてカードの裏面を見せてくれました。
ペラり
↓
しるう
??
( ^ω^ )??
( ^ω^ )「何コレ?」
もしかしたら「しるら」かもしれませんが、とりあえず「しるう」と言う黒サインペンでの書き込みがありました(画像3)。
恐らく価値の知らない子供が落書きか名前かを書いたのでしょうが・・・。
何にせよ書き込みです。
・・・
・・・
・・・が、それがなんだというのか?
私は自分に問いかけました。
書き込みはカードの裏面でしかない。
スリーブを使っていれば問題は無いだろう。
私は自分に言い聞かせました。
こんな些細な問題を気にするのか?
あの、憧れのデュアルランド様が目の前に。
しかも容易に手の届く値段で陳列されてるんだぞ!!
メフィストフェレスは言いました。
「これを逃せば二度とDLを変える機会なんか訪れねぇぞ(`ω´)??」
凡そ、この間一秒。
( ^ω^ )「コレください。」
初めて私がデュアルランドを購入した刻でした。
正に初体験ww
そんなこんなで、DLを購入した私ですが、一度境界を踏み越えた人間は往々にして再び踏み越えます。
また、
1枚持っていたら、2枚目が、2枚持っていたら3枚目が欲しくなるのが人の性です。
その後少しずつDLを購入して行き、それがもとで高額カードの購入に抵抗感が薄れました。
結果としてLegacyの大会に行くような頃にはすっかりLegacyプレイヤーになっていました。
今にして思えば、あの時あのDLを購入していなかったら、今でもLegacyに参入していたかどうかわかりません。
そのままカジュアル層でいたかもしれませんし、もしかしたら途中で飽きて止めてしまっていたかもしれません。
Legacyプレイヤーでいたからこそ、その膨大なカードプールに魅了され、今でも飽きることなく電波デッキを妄想できているのだと思います。
そして、だからこそ、今でもMTGを楽しんでいるのだと思います。
全てはあの落書きのお陰ですww
有難う落書き!!
人の出会いは一期一会と言いますが、カードとの出会いもそうだと思います。
当時を逃せば二度となかったであろうその出会いをしていたからこそ、今の私はあるのだと・・・。
そう考えると感慨深いものがあります・・・。
どこかの誰かが軽い落書きした
どこかの誰かが、その落書きカードを売った。
どこかの誰かが、落書き故に安く買い取った
どこかの誰かが、落書き故に安い値で売値を付けた
そして、それを見た私がその安さに買い付けた。
落書きされたカードが私を触発し、カードを次々に買わせた。
次々に買ったカードで私はLegacyに参入した。
Legacyに参入した故に今でも私はMTGを楽しんでいる。
小さな落書きが起こした小さな奇跡。
売れないロックバンドが最後のレコーディングで叫んだ声が、時空を超えて奇蹟を起こすように、
私の世界に起きた小さな奇蹟でした。
世の中判らないものですねw
皆さんには、どんな思ひ出がありますか?
さて、今回はここまで、です。
今回も最後までお付き合いいただいた方には感謝申し上げます。
有難うございましたm(_ _)m
皆さんに恵みある出会いが有らんことを・・・。
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私は伊坂幸太郎のファンなんですよw
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皆さん、こんばんは。しもべです。
桜の蕾が膨れ、土地によってはもう花開いているところもあるようです。
花見の季節に刻一刻と近づいてきています。
さて、今日は少しばかりの思ひ出話を。
皆さんは、MTGをやるにあたって色々な経験をされてきていると思います。
単に勝負の勝ち負け以外にも様々な事柄をカードを通して経験されてこられたのではないでしょうか?
今回はそんな様々な思ひ出の内、私にLegacy参入を決定づけさせたあるカードについてです。
以前にも何度か書きましたが、私は一度MTGを引退した身です。
MMQ-INV期、当時の日本の大トレーディングカードブームに乗り、友人の誘いで始めました。
ただ、何分(今よりマシとはいえ)当時から資金の掛った遊びです。
次第に、友人たちは離れていき、私もJugment発売を前に引退を決めました。
時は流れ、KoK-RAV期に復帰をします。
その時もまた、(上記とは別の)友人の熱心な誘いに依るものでした。
当時の私は完全な体育会系で部活に精を出していた分、さっぱり興味もなかったのですが、あまり熱心な誘いのため断りきれず、一緒に遊ぶうちに本格的に嵌ってしまいましたw
今思い返せばちょうど良い時期に復帰したものだと思います。
RAVはカードのデザインが美しい物が多く、またMカラーが採用されていたのもINVプレイヤーだった私の興味を刺激しました。
カードパワー自体も当時としては上昇傾向にあったブロックで、何よりイラストが美しい。
お気に入りのカードを何枚も作ってくれました。
離れていた間に様々なデッキが生まれており、それら一つ一つに興味を惹かれました。
元々過去のカードを使いたかったのもあって、最初から旧エクステンデッド環境を想定していたため余計に試してみたいカードで溢れていました。
とはいえ、数百円のカードを買い渋る時期に遊んでいたせいか4ケタのカードなんてとても買う気にはなれませんでした。
RAVの目玉であったタップインデュアルランド(TiDL)なんて3000円前後の価格が付いており見向きもしない。
それが普通でした。
それから少し経ちTiDLの《草むした墓》を1800円ほどで2枚程購入しました。
特化でかなり安くなっていたため抵抗はあったもののエイヤ!!と言う具合ですね。
当時からThe Rockを使用していた私にはこの色から入るのが基本でしたし。
それでも、基本はカジュアルプレイヤーでした。
Legacyというフォーマットが、私が想定していた旧エクテン環境である事は復帰してから暫くして知りましたが、そこに本格参入するのには抵抗がありました。
現ModernプレイヤーがLegacy参入にしり込みするのと同じですね。
MMQ-INV期というMTG史で考えてもかなりKPが低い時代のプレイヤーにとっては《Foece of will》やデュアルランド(DL)の存在するフォーマットには大きな意識的な壁がありました。
最近のKPの異常な上がり方を考えれば、現Modernプレイヤー以上の抵抗感だったかもしれませんねw
そんなこんなでカジュアルプレイヤー道をひたすら続けようとしていました。
(当時、愛知県にはLegacyの大会はほぼ存在していなかったのも一因ですが・・・。)
ただ、《破滅的な行為》や《魂売り》が使えれば幸せでした( ^ω^ )
しかし事件が起こります。
衝撃的な出会いでした。
ある日(TiDL購入の約2週間後?程度)、ショップに顔をだし、呑気に商品棚を眺めていた私の目にあるカードが飛び込んできました。
↓↓
《Bayou》 1500円
《Savannah》 1200円
`;:゙;`;・(゚ε゚ )ブーッ!!
生まれて初めてのDLの現物との出会いです。
存在を知りつつも、写真でしか見た事が無い憧れのDL様が目の前に!!
しかも安い!!
安い!!
やすい!!!!
当時、Bayouで~3000円、Savannahで2500円前後であり、今考えればそれでも異常に安かったのですが、店頭の物はさらにその4~6割程度の値段でした。
当然、店員さんを呼んで聞きます。
「何故、こんなに安いのですか?」
あぁ~、と言い、それから店員さんは言い難そうに
「書き込みがあるからです・・・。」
と、答えてカードの裏面を見せてくれました。
ペラり
↓
しるう
??
( ^ω^ )??
( ^ω^ )「何コレ?」
もしかしたら「しるら」かもしれませんが、とりあえず「しるう」と言う黒サインペンでの書き込みがありました(画像3)。
恐らく価値の知らない子供が落書きか名前かを書いたのでしょうが・・・。
何にせよ書き込みです。
・・・
・・・
・・・が、それがなんだというのか?
私は自分に問いかけました。
書き込みはカードの裏面でしかない。
スリーブを使っていれば問題は無いだろう。
私は自分に言い聞かせました。
こんな些細な問題を気にするのか?
あの、憧れのデュアルランド様が目の前に。
しかも容易に手の届く値段で陳列されてるんだぞ!!
メフィストフェレスは言いました。
「これを逃せば二度とDLを変える機会なんか訪れねぇぞ(`ω´)??」
凡そ、この間一秒。
( ^ω^ )「コレください。」
初めて私がデュアルランドを購入した刻でした。
正に初体験ww
そんなこんなで、DLを購入した私ですが、一度境界を踏み越えた人間は往々にして再び踏み越えます。
また、
1枚持っていたら、2枚目が、2枚持っていたら3枚目が欲しくなるのが人の性です。
その後少しずつDLを購入して行き、それがもとで高額カードの購入に抵抗感が薄れました。
結果としてLegacyの大会に行くような頃にはすっかりLegacyプレイヤーになっていました。
今にして思えば、あの時あのDLを購入していなかったら、今でもLegacyに参入していたかどうかわかりません。
そのままカジュアル層でいたかもしれませんし、もしかしたら途中で飽きて止めてしまっていたかもしれません。
Legacyプレイヤーでいたからこそ、その膨大なカードプールに魅了され、今でも飽きることなく電波デッキを妄想できているのだと思います。
そして、だからこそ、今でもMTGを楽しんでいるのだと思います。
全てはあの落書きのお陰ですww
有難う落書き!!
人の出会いは一期一会と言いますが、カードとの出会いもそうだと思います。
当時を逃せば二度となかったであろうその出会いをしていたからこそ、今の私はあるのだと・・・。
そう考えると感慨深いものがあります・・・。
どこかの誰かが軽い落書きした
どこかの誰かが、その落書きカードを売った。
どこかの誰かが、落書き故に安く買い取った
どこかの誰かが、落書き故に安い値で売値を付けた
そして、それを見た私がその安さに買い付けた。
落書きされたカードが私を触発し、カードを次々に買わせた。
次々に買ったカードで私はLegacyに参入した。
Legacyに参入した故に今でも私はMTGを楽しんでいる。
小さな落書きが起こした小さな奇跡。
売れないロックバンドが最後のレコーディングで叫んだ声が、時空を超えて奇蹟を起こすように、
私の世界に起きた小さな奇蹟でした。
世の中判らないものですねw
皆さんには、どんな思ひ出がありますか?
さて、今回はここまで、です。
今回も最後までお付き合いいただいた方には感謝申し上げます。
有難うございましたm(_ _)m
皆さんに恵みある出会いが有らんことを・・・。
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私は伊坂幸太郎のファンなんですよw