非MTG) ここ最近で気になった時事 出征前診断が始まって3か月。
2013年7月20日 時事皆さん、こんにちは。
しもべです。
明日は参議員選挙の投開票日ですね。
先ほども電話で宣伝活動をある党がしてきました。それだけでもイラつきますが、それが電子音声の録音テープの物で余計に腹立たしい。
イライラ。
まぁ、話は変わって今回は気になる時事です。
以前から扱っている記事ですが、続報があったので挙げる事にしました。
特に深い内容ではないため斜め読み推奨。
以下、点線内転載
[新出生前診断、開始3カ月で陽性29人 1534人検査]
朝日新聞デジタル 7月17日(水)18時51分配信
【下司佳代子】妊婦の血液からダウン症など3種類の染色体異常を調べる新型出生前診断で、今年4月からの3カ月間に全国で計1534人が利用し、1・9%の29人で「陽性」と出たことが分かった。このうち、羊水検査による確定診断を受けた2人が人工妊娠中絶をしていた。診断を行う22の病院で作る研究チームは、遺伝カウンセリングの効果などを検証する。
導入からの想定利用者について、当初1千人と見込んでいた。しかし、高齢妊娠の増加などを背景に、想定の約1・5倍の人が利用していた。
共同研究チームによると、これまでに「陽性」と出た29人のうち、ダウン症が16人、様々な成長障害があり、生まれても短命になる18番目の染色体が1本多い18トリソミーと、13番目の染色体が1本多い13トリソミーがそれぞれ9人、4人だった。
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朝日新聞社
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130717-00000034-asahi-sci
出征前診断の臨床実験/実用検討段階における民間テストが始まり3か月も経つのですね。
記事の通り、予想以上の方が検査に望まれているようです。
ここは予想以上ではありますが現実的に理解はできます。
完全に予想外だったのが、約2%と言う高確率で染色体異常と胎児が診断されていたことです。
今まで私は、出生前診断の可否について言及してきましたが今回のそれを聞いて「容認」と言う方向で行こうと考えるに至りました。
生命の選別等、倫理観的問題が非常に大きく簡単には結論は出せなかったのですが、やはり理想よりも現実を取るべきであると考えています。
依然、エントリーで書きましたが、私にはダウン症の従兄がおりました。
生まれた直後に医師から10歳まで生きられないと言われた彼は、最終的に18歳を目前に鬼籍に入りました。
が、彼は非常に幸せだったと私は確信しています。
障害はありましたが、それを考慮の上でしっかりと家族/親族の一因でした。
しっかり褒められ、しっかり怒られ、しっかり教育され、しっかり愛されていました。
従兄達の中ではマットもおませで将来の夢もちゃんと持ってました。
辛いとき、苦しい時もあったでしょうが、それでも誰からも大切にされた彼はいつも活力に満ちていました。
ただ、実際は彼の様な人間は少数派だと思います。
同じ障がい児の他家の様を見ていても、蔑ろにされたり、家族のお荷物のように扱われている子がいた光景を祖母は何度も目にしたそうです。
精神的にも、または身体的にも手が掛り、何より金銭的な手が掛る。実際に洒落にならない苦労がそこには存在するはずです。
私の従兄でさえ、その祖母(私とは血縁の無い方の)からも非常に愛されていましたが、その祖母が
「自分が墓に入る前に、あの子を看取りたい。」
と言ったそうです。
大切だからこそ自分が面倒を見れない、先の不安が在ったのでしょう。
目に入れても痛くないほど可愛がられていたにも拘らず、そういう発言をした、せざるを得なかった葛藤は慮ることは私には到底出来ません。
彼の場合でさえそうだったのですから、精神的/物質的な余裕が無い家に生まれた子と家族の苦労は・・・。
ここまで考えるに至り、
倫理観的問題と言うのは理想論であり、また一つのエゴであると自分の中で形づけるに至りました。
どれ程理想を吠えても、現実が追随しなければよ針それは空虚で無責任でしょう。
「余裕」の無い家でそのようなハンデを持つ子供を産む/育てるという方が余程、問題がある。
「余裕」の無い家ならばそこで中絶するというのも、「生命」に対する一つの責任の取り方ではないか?
そういう風に納得するに至りました。
実際に、景気が苦しい中で「余裕」のある家庭は少ないでしょうし、家族をこれから持つことになるとされる主格の方々がこれほど必要としているのならば、それは時代が求めているのだとも言えます。
最も身近で問題/責任を抱え、今後も抱えていくであろう方々の意見が、論を囀るだけの外野よりも優先されないというのもおかしな話ですしね。
ついでに、下世話な話ですが、新生児の2%に障害が見つかるという事態が危機的状況であるとも思います。
昨年の新生児の数は約103万人だそうです。
其の103万人中の2%程度=2万人もの障害児が生まれてくる日本の社会が今後安定して保って行けるのか?と言う話にもなります。
まぁ、実際には、不安のある(例えば高齢出産とか)妊婦の方がこの検査対象であるわけで、現実的な数値で2万も出るはずはありません。在りませんが、今後高齢出産はますます増えていくと言われています。ならば将来的にこの2%の近似値に到達する可能性も有るわけです。
そんな事に成ったら国が壊れます。
「命」の問題で、そういう経済的な話では無いと御怒りになる方もおられるかもしれませんが、個人の集約で社会とは成り立っているのであり、ミクロな視点をマクロな視点へと持っていく事も現実的には必要になるわけです。
不謹慎ですし、反吐が出るような考え方です。
が、汚い部分を見なかったら現実は成り立たないのですから・・・。どんな完璧超人だって空は飛べないし、トイレにはいきます。
それが現実です。
斯様な訳で、私はこの問題には出征前診断の容認を旨とするに至りました。
今で黎明期の話ですし、人倫以外にも問題はあります。
これから出てくる新たな事実に揺れ動く事もあるでしょう。
例えば下記の様な物ですね。
ですが今のところ私の考えは「可」です。
社会はどのように受け止めるのでしょうね。
皆さんもお暇があれば考えを少し巡らせてみてください。
[ダウン症iPS、修正成功=余分な染色体の働き止める―将来は治療応用も・米大学]
時事通信 7月18日(木)2時5分配信
ダウン症候群の患者の細胞から人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作り、特殊な遺伝子を使って通常より1本多い染色体の働きをほぼ止めることに、米マサチューセッツ大医学部のジャンヌ・ローレンス教授らが成功した。17日付の英科学誌ネイチャー電子版に論文を発表した。
この遺伝子は女性に2本あるX性染色体のうち、片方の働きを止めている「XIST」遺伝子。
ダウン症は21番染色体が通常の2本でなく、3本あることが原因で起きる。知的発達の遅れや心臓疾患などの症状や程度はさまざまで、21番染色体にあるどの遺伝子の働きが多いことが原因なのか、詳しい仕組みの解明が進んでいない。
しかし、この技術を応用すれば、同じ患者の細胞で21番染色体の働きを制御して影響を調べられるため、症状と原因遺伝子の関係の解明が進むと期待される。
これまで一つの遺伝子の異常が原因で起きる病気には、遺伝子治療が試みられてきた。ローレンス教授は「長期的にはダウン症患者の『染色体治療』ができる可能性がある」と説明している。同教授らは今後、ダウン症のモデルマウスを使って、染色体治療ができるか取り組む方針。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130718-00000010-jij-sctch
例えば、この研究によってダウン症が治療できるようになれば、また出生前診断に対しての考え方も変わってくるでしょう。
iPS細胞では臨床実験の許可も下りましたし、今後ますます県境が盛んにおこなわれるでしょうね。
確か筋ジストロフィーでもiPS系の研究が行われていた筈ですし、期待は深まるばかりです。